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2022年末時点のプリンター 〜エプソン・キャノン・ブラザーのプリンターを比較〜 (2025年11月11日公開)
A3ノビ/A3のプリントとA3のスキャンに対応したファクス機能付き複合機である。その中で印刷コストが安いエプソンのエコタンク、ブラザーのファーストタンク搭載の4機種を比較する。エプソンからはPX-M6712FT(159.978円)とPX-M6711FT(129,978円)が、ブラザーからはMFC-J7600CDW(118,800円)とMFC-J7500CDW(99,000円)が該当するが、いずれも本体価格は高い。また、4機種の間でも価格差が大きいが、どのような違いがあるのだろうか。細かく検証する。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
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| 実売価格(メーカーWeb/税込) | 153,978円 | 120,978円 | 118,800円 | 99,000円 | ||
| インク | 色数 | 4色 | 4色 | 4色 | 4色 | |
| インク構成 | ブラック シアン マゼンタ イエロー |
ブラック シアン マゼンタ イエロー |
ブラック シアン マゼンタ イエロー |
ブラック シアン マゼンタ イエロー |
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| カートリッジ構成 | エコタンク方式 (「挿すだけ満タン」インク方式) |
エコタンク方式 (「挿すだけ満タン」インク方式) |
ファーストタンク方式 (インクカートリッジ+サブタンク方式(200枚分) |
ファーストタンク方式 (インクカートリッジ+サブタンク方式(200枚分) |
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| 顔料/染料系 | 顔料 (DURABrite ET) |
顔料 (DURABrite ET) |
顔料 | 顔料 | ||
| インク型番 | IT08番 | IT08番 | LC417XL | LC417XL | ||
| 最小インクドロップサイズ | N/A(3.8pl(MSDT)?) | N/A(3.8pl(MSDT)?) | カラー:2.5pl ブラック:4pl |
カラー:2.5pl ブラック:4pl |
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| 最大解像度 | 4800×1200dpi | 4800×2400dpi | 1200×4800dpi | 1200×4800dpi | ||
| 高画質化機能 | PrecisionCoreプリントヘッド(600dpi) ノズル自己診断システム |
PrecisionCoreプリントヘッド(600dpi) ノズル自己診断システム |
自動ノズルチェック | 自動ノズルチェック | ||
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それでは、プリントの画質を見てみよう。4機種とも4色インク構成というのは同等だ。ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの4色だけで、顔料インクを採用している。顔料インクは普通紙への印刷時に染料インクのような用紙へのしみこみが少なく、インクが広がりにくいので、クッキリとしたメリハリのある印刷が行えるというメリットがある。そのため、細かな線や小さな文字、中抜き文字もつぶれず綺麗に印刷できる。また、耐水性も高いというメリットもあり、濡れた手で触ったりマーカーで線を引いても滲まない点も便利である。そのため、パソコンから普通紙への印刷や、普通紙コピーに向いている他、ファクス機能を使う時も、受信したファクスを普通紙に印刷する際に高画質、高耐水で印刷が出来る。ただし、顔料インクにはデメリットもあり、写真用紙に印刷すると、発色はあまり良くなく、また写真用紙本来の光沢感も薄れポストカードのような鈍い光り方になってしまう。光沢年賀状やフィルム用紙など一部に顔料インク非対応の用紙もある。そのため、これら4機種は普通紙印刷をメインにした機種を言える。 顔料インクである点や4色インクである点は同等だが、画質面を細かく見てみよう。顔料4色であるため写真印刷がメインという事はないだろうが、保存目的でなくても写真を印刷する可能性はあるし、年賀状印刷や、普通紙に印刷した文書中の写真やグラフなどでの画質は良いに越したことはないだろう。印刷物の粒状感(ドットが見えてザラザラする感じ)に影響の大きい最小インクドロップサイズは、PX-M6712FT/PX-M6711FTは非公開ながら海外の同機能のモデルから予想すると3.8plと思われる。一方、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはカラーが2.5pl、ブラックが4plであり、カラーはPX-M6712FT/PX-M6711FTより小さいが、ブラックはやや大きい。いずれにしても、家庭用複合機の写真印刷向けの機種では1.5plや2plなので、ドットはかなり大きく、粒状感はそれなりに感じられるだろう。また、PX-M6712FT/PX-M6711FTとMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWでは差はほとんど無いと言えるだろう。 ただし、普通紙印刷に関しては、この限りではない。PX-M6712FT/PX-M6711FTはPrecisionCoreプリントヘッドを採用しており、普通紙への印刷解像度が600dpiと高くなっている。文字の輪郭や細い線もより鮮明になっている他、より色鮮やかな発色で印刷できるようになっており、普通紙への印刷時に特有の沈んだ色ではなくなっている。文字や図面などの鮮明さという点ではPX-M6712FT/PX-M6711FTの方が良いと言えるだろう。一方、インクジェットプリンター特有のヘッドの目詰まりの対策は、4機種とも行われている。PX-M6712FT/PX-M6711FTは、「ノズル自己診断システム」を、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは、「自動ノズルチェック」機能を搭載し、プリントヘッドの目詰まりを自動検知し、改善してくれる。何十枚も印刷していたら、途中で目詰まりが発生して印刷結果に筋が入ってしまいやり直しという様な、インクと用紙の無駄を軽減することができる。 また、顔料インクは元々、文書の長期保存に適したインクではあるが、PX-M6712FT/PX-M6711FTでは、より耐保存性を高めた「DURABrite ET」インクとなっており、キャビネット保存で400年をうたっているため、安心して長期保存が可能だ。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
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| ノズル数 | 3200ノズル | 1568ノズル | 1680ノズル | 1680ノズル | ||
| 全色:各800ノズル | カラー:各256ノズル 黒:800ノズル |
全色:各420ノズル | 全色:各420ノズル | |||
| 印刷速度 | L判フチなし写真 (メーカー公称) |
N/A | N/A | N/A | N/A | |
| A4普通紙カラー (ISO基準) |
25.0ipm | 12.0ipm | 30.0ipm | 30.0ipm | ||
| A4普通紙モノクロ (ISO基準) |
25.0ipm | 25.0ipm | 30.0ipm | 30.0ipm | ||
| ファーストプリント速度 | A4普通紙カラー | 5.5秒 | 8.5秒 | 4.6秒 | 4.6秒 | |
| A4普通紙モノクロ | 5.5秒 | 5.5秒 | 4.4秒 | 4.4秒 | ||
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続いて印刷速度を見てみよう。モノクロ文書の印刷速度はPX-M6712FT/PX-M6711FTが25.0ipm(image per minute:1分あたりの印刷枚数)、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWが30.0ipmとなる。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWの方が若干高速だが、100枚印刷しても4分と3分20秒というのは、気になるほどの速度差ではないだろう。また、この速度は、インクジェットプリンターとしてはかなり高速な部類に入り、卓上レーザープリンターの中位機種並みの速度になる。一方、カラー文書の印刷速度はPX-M6712FTが25.0ipm、PX-M6711FTが12ipm、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWが30.0ipmとなる。PX-M6712FTとMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWモノクロ文書と同等の速度を維持しているのに対して、PX-M6711FTは約半分に遅くなっている。これはPX-M6712FTではカラーもブラックも各800ノズル、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWも同じく各420ノズルと、カラーとブラックが同等のノズル数になっているのに対して、PX-M6711FTではブラックは800ノズルだが、カラーは各256ノズルと大幅に少なくなっている。そのためカラー文書だけ速度が低下していることになる。PX-M6712FTの25ipmやMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWの30ipmというのはこちらもインクジェットプリンターとしては非常に高速、卓上レーザープリンターと比べても中位機種並みの速度であり、レーザープリンターからの置き換え用途にも十分な速度となっている。また、PX-M6711FTの12ipmでも十分高速で、よほど印刷枚数が多くなければ問題ないだろうが、カラーの印刷枚数が多い場合はPX-M6712FTやMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWの速さはストレスがないだろう。一方モノクロ文書が中心なら、4機種に大きな差は無いと言える。 これまでの速度は連続プリントの場合の速度だが、1枚目のプリント速度であるファーストプリント速度も重要だ。こちらも連続プリントの速度に比例しており、PX-M6712FTはカラー・モノクロ共に5.5秒、PX-M6711FTはカラーが8.5秒、モノクロが5.5秒、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWがカラーが4.6秒、モノクロが4.4秒となっており、PX-M6711FTのカラープリントの遅さが目立つ。とはいえ、4機種ともビジネス向けということもあり非常に高速で、1回に大量の印刷を行うのではなく、1、2枚のプリントを頻繁に使うような用途でも安心だ。しかし、カラープリントが多いならPX-M6712FTやMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWの速さは便利だろう。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
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(税込) |
L判フチなし写真 | 用紙代込み (メーカー公称) |
N/A | N/A | N/A | N/A |
| インク代のみ (予測値)※ |
N/A | N/A | N/A | N/A | ||
| A4カラー文書 | 2.2円 | 2.2円 | 4.1円 | 4.1円 | ||
| A4モノクロ文書 | 0.9円 | 0.9円 | 0.8円 | 0.8円 | ||
(A4カラー文書を印刷した場合) |
ブラック | 7,500ページ | 7,500ページ | 6,000ページ | 6,000ページ | |
| カラー | 6,000ページ | 6,000ページ | 5,000ページ | 5,000ページ | ||
(税込) |
ブラック | 5,720円 | 5,720円 | 4,400円 | 4,400円 | |
| カラー | 各2,750円 | 各2,750円 | 各5,500円 | 各5,500円 | ||
| ※写真の印刷コストに含まれる写真用紙代は、各メーカーで異なります。各メーカーの測定条件から、以下のようになっています。 エプソン:5.2円(「写真用紙<光沢>」500枚パック(KL500PSKR)2,600円→1枚5.2円) キャノン:4.7円(「写真用紙・光沢 ゴールド」400枚パック(GL-101L400)1,875円→1枚4.6875円) ブラザー:4.2円(「写真光沢紙」500枚パック2,090円→1枚4.18円) なお、小数点2位以下の関係で0.1円の誤差が発生することがあります。 |
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さて、これらの機種はPX-M6712FT/PX-M6711FTがエコタンク方式、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWがファーストタンク方式で、どちらも「タンク」という名称が付けられているが、実態は大きく異なる。PX-M6712FT/PX-M6711FTのエコタンク方式は実際にタンク方式で、インクボトルからタンクにインクを補充して使用する。それに対して、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWのファーストタンク方式は、インクカートリッジを使用する従来方式で、カートリッジが超大型となっている。ではどこがファースト「タンク」なのかというと、内部に200枚分のサブタンクを搭載しており、インクカートリッジから常に200枚分のインクを確保しておくことで、インク切れの前にインクカートリッジの交換を可能とした方式だ。ファーストタンク方式は、ユーザーから見ればインクカートリッジ方式なので、慣れた方式で安心感があるのはメリットだ。インクが無くなったらインクカートリッジを交換すれば良いし、インクカートリッジへのアクセスは本体前面の右側のカバーを開けるだけなので簡単に交換が可能だ。サブタンクのおかげで、残り印刷枚数が200枚を切った時点で交換が可能なので、事前に交換ができて、大量印刷でもインク切れがおきにくい。 では、エコタンク方式は大変なのかというと、そうでも無い。本体左側にエコタンクが内蔵されており、上部のカバーを開けると注入口が出てくる。PX-M6712FT/PX-M6711FTは第2世代とも言うべき「挿すだけ満タン」インク方式のエコタンクだ。ボトルのキャップを外し、注入口に挿し込むと自動的に注入が始まり、満タンになると自動ストップする。ボトルと注入口の形状を色ごとに変えてあるので間違った色のタンクに注入してしまう心配は無いし、ボトル自体もインクをこぼしにくい仕組みになっている。カバーを開けてボトルを挿し込むだけなので、インクカートリッジの交換と比べて特別難しくは無い。エコタンク方式にはメリットもある。まずインクを途中でも補充が可能という点だ。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWでもサブタンクを搭載するが、サブダンクに入りきらない程度の残量で大量印刷する場合は対応しきれない。エコタンクなら、印刷前にインクを補充しておけば、インク切れの心配は無い。また時間のある時や、補充に慣れた人が、減ってきた時に補充しておけば、使用する人はインク切れを気にしないで使用できる。また、複数台のPX-M6712FT/PX-M6711FTを使用する場合、インクを分け合えるため、2台のインクが切れかけているが、ボトルが1本しか予備が無かったという場合に、半分ずつ補充する事も可能だ。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWのファーストタンク方式は、従来のインクカートリッジのままでさらに使いやすく、PX-M6712FT/PX-M6711FTのエコタンクは、従来のインクカートリッジと手間は変わらず、よりフレキシブルに使用できる様になったと言えるだろう。 印刷コストを見てみよう。PX-M6712FT/PX-M6711FTはA4カラー文書が2.2円、A4モノクロ文書が0.9円である。対してMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはカラーが4.1円、モノクロは0.8円となっている。モノクロ文書ではMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWがわずかに安いが、一方でカラー文書はPX-M6712FT/PX-M6711FTが圧倒的に安い。モノクロ文書の差は1枚0.1円なので、1万枚印刷して1,000円の差だが、カラーは1.9円の差なので1万円印刷すると19,000円も差が出てしまう。やはり、消耗品かシンプルなボトルであるエコタンク方式の方が印刷コストは安いといえる。また、PX-M6712FT/PX-M6711FTで満タンまで補充した状態でA4カラー文書を印刷すると、PX-M6712FT/PX-M6711FTはブラックインクは7,500ページまで、カラーインクは6,000ページまで印刷が可能だ。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはインクカートリッジを交換した状態それぞれ6,000ページと5,000ページで、やや少なくなる。交換頻度は若干PX-M6712FT/PX-M6711FTの方が少なくなるが、どちらも大量印刷に耐えうる枚数となっている。ちなみにインクボトルやインクカートリッジの価格は、PX-M6712FT/PX-M6711FTはブラックが5,720円、カラーが各2,750円で、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはブラックが4,400円、カラーが5,500円となる。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWの方が印刷枚数が少ないが、ブラックインクは価格もその分安いため、モノクロ印刷の印刷コストでやや安くなっている一方、カラーインクはPX-M6712FT/PX-M6711FTの方が印刷可能枚数が多いにも関わらず価格が半額なので、カラー印刷の印刷コストの差につながっていることが分かる。 ちなみに、同梱のインクだが、PX-M6712FT/PX-M6711FTでは、別売りのインクボトルと同等のものとなっており、エコタンクを満タンの状態にできる。初期充填でかなりの量を使ってしまい、残りの量は公表されていないが、海外の同機能のモデルではブラックインク2,800ページ、カラーインク4,500ページとなっており、近いページ数が印刷できると思われる。一方のMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはスターターインクカートリッジとなっており、こちらも初期充填後の印刷枚数などは公表されていない。ただ、このスターターインクカートリッジは、「大容量」タイプのインクカートリッジとなっている。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWのインクカートリッジは1種類のサイズしか無いが、A4プリントの機種では、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWと同じ印刷枚数の「超・大容量」タイプと、印刷枚数が少ない「大容量」タイプがあり、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWに同梱するスターターインクカートリッジは、この印刷枚数が少ない方と同じ量になっているという。こちらはブラックが3,000枚、カラーが1,500枚と、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDW用の別売りのインクカートリッジと比べるとかなり少なくなっている。ここから初期充填でかなりの量を使うので、さらに少なくなる。公式には非公表ではあるが、初期設定後に印刷可能枚数を表示すると、ブラックが2,000ページ前後、カラーが1,000ページ前後となるという。同梱インクで印刷できる枚数は、ブラックインクが800ページ、カラーが3,500ページほどPX-M6712FT/PX-M6711FTの方が多く印刷できる事になり、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDW換算で12,000円分ほどのインク量の差となる。PX-M6712FT/PX-M6711FTの方が本体価格が高いが、同梱インクでの印刷枚数を考慮に入れるなら、もう少し価格は近づくと考えられる。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
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| 対応用紙サイズ | 定型用紙 | L判〜A3ノビ (用紙幅64mmまで対応) |
L判〜A3ノビ (用紙幅64mmまで対応) |
L判〜A3 | L判〜A3 | |
| 長尺用紙 | 長さ6,000mmまで | 長さ6,000mmまで | 長さ1,200mmまで | 長さ1,200mmまで | ||
| 給紙機能 (セット可能枚数(普通紙/ハガキ/写真用紙)) |
○ (50枚/20枚/20枚) |
○ (50枚/20枚/20枚) |
○ (100枚/50枚/20枚) 0.52mm厚対応 |
○ (100枚/50枚/20枚) 0.52mm厚対応 |
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| 前面 | 【カセット上段】 A3以下 (250枚/65枚/50枚) 【カセット下段】 普通紙A3〜A5 (250枚/−/−) |
【カセット上段】 A3以下 (250枚/65枚/50枚) 【カセット下段】 普通紙A3〜A5 (250枚/−/−) |
【カセット上段】 (250枚/20枚/20枚) 【カセット中段】 普通紙のみ・A4以上 (250/−/−) 【カセット下段】 普通紙のみ・A4以上 (250/−/−) |
【カセット上段】 (250枚/20枚/20枚) 【カセット下段】 普通紙のみ・A4以上 (250/−/−) |
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| その他 | − | − | − | − | ||
| 排紙トレイ自動伸縮 | ○(A4/A3伸張量自動調整) | ○(A4/A3伸張量自動調整) | − | − | ||
| 用紙種類・サイズ登録 | ○(カセット収納(前面)/用紙セット(背面)連動) 用紙サイズ自動検知機能搭載 |
○(カセット収納(前面)/用紙セット(背面)連動) 用紙サイズ自動検知機能搭載 |
○(カセット収納(前面)/用紙セット(背面)連動) 用紙残量検知機能搭載 |
○(カセット収納(前面)/用紙セット(背面)連動) 用紙残量検知機能搭載 |
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| 用紙幅チェック機能 | ○(印刷時) | ○(印刷時) | − | − | ||
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続いて、給紙・排紙関連の機能を見てみよう。対応用紙は、PX-M6712FTとPX-M6711FTは最大サイズがA3ノビ、MFC-J7600CDWとMFC-J7500CDWはA3までとなる。A3は297×420mmなのに対して、A3ノビは329×483mmであり、PX-M6712FT/PX-M6711FTの方が一回り大きなサイズまで印刷が出来る。普通紙ではA3ノビはあまり見かけないが、それ以外の用紙ではA3ノビを使用する事もできるほか、非定型のサイズの用紙や封筒などに印刷する場合に重宝するかもしれない。また、最小サイズは4機種ともL判(89×127mm)だが、PX-M6712FT/PX-M6711FTは用紙幅に関しては64mmまで対応している。B6ハーフサイズのプライスカードなどに用いられるサイズで、小売店などで重宝されそうだ。一方、長尺印刷に関しても、PX-M6712FT/PX-M6711FTは6,000mm(6m)まで対応するのに対して、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは1,200mm(1.2m)までの対応となる。1.2mでも十分な場合も多いと思うが、6mまで対応していれば垂れ幕や横断幕の印刷に便利そうだ。対応用紙は似ている様で、PX-M6712FT/PX-M6711FTの方が幅広く使用できる。 給紙に関して4機種とも前面給紙カセット+背面給紙の2方向給紙となっている。4機種とも前面給紙カセットにA3の用紙までセットできるが、A4用紙以下のサイズの場合は本体に完全収納できるが、B4やA3の場合は給紙カセットを伸ばす必要があり、本体から前に飛び出す形になる。排紙トレイよりは飛び出ていないので、使用時は気にならないだろうが、排紙トレイを収納した際には飛び出しが気になる場合もあるだろう。ちなみにPX-M6712FTとPX-M6711FTはA3ノビプリントに対応しているが、前面給紙カセットはA3までとなる。カセット1段にA4普通紙で250枚までセットできるので、大量給紙が可能だ。この前面給紙カセットがMFC-J7600CDWが3段、PX-M6712FT/PX-M6711FTとMFC-J7500CDWは2段搭載しているのが大きな違いだ。それぞれのカセットにA3とA4や、普通紙と両面普通紙やファイン紙など異なる用紙をセットして使い分ける事もできるし、同じ用紙をセットしMFC-J7600CDWは750枚、他の3機種は500枚までの大量給紙に対応することが可能だ。ただし、上段以外は普通紙に限定されるため、ハガキとファイン紙や、ファイン紙と写真用紙のような組み合わせはできない。また、PX-M6712FT/PX-M6711FTはA5サイズ以上に対応するが、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはA4サイズ以上に限定される。 一方の背面給紙は、PX-M6712FT/PX-M6711FTは普通紙を50枚までセットできる。A3ノビサイズもこちらからとなる。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは普通紙を100枚までセットできる他、0.52mm厚の厚紙まで対応する。通常のプリンターでは0.3mm前後が限界なので、やや分厚い紙でもプリント可能だ。背面給紙はMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWの方が機能は豊富だ。ただ、背面給紙は用紙をセットしたままにしておくとホコリが積もってしまい、その状態の用紙を使用すると故障の原因にもなるため、使い終わったら取り除くのが理想だ。そのため、常時使用する用紙は前面給紙カセットにセットしておき、一時的に使用する用紙を背面給紙からという使い方が理想だ。常時使う用紙が3種類あるなら、もしくは500枚給紙では不足するならMFC-J7600CDWは便利だし、2種類又は500枚で足りるなら、他の3機種で十分と言える。 ちなみに、ハガキのセット枚数で見てみると、PX-M6712FT/PX-M6711FTは前面給紙カセット上段に65枚、背面給紙に20枚の計85枚、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはそれぞれ20枚と50枚で計70枚となり、大きくは変わらない。ただし、前面給紙カセットでのセット枚数に大きな差があるため、常時セットしておく場合は前面給紙カセットの方がホコリが積もらず良いので、ハガキを印刷する場合はPX-M6712FT/PX-M6711FTの方が便利そうだ。 それ以外の機能として、PX-M6712FT/PX-M6711FTは排紙トレイの自動伸縮機能が搭載されている。印刷時に排紙トレイが自動的に伸張されるので、排紙トレイを出し忘れて印刷物が床に散らばってしまう心配が無い。またA4とA3で伸張量を調整するため、A4プリントなのに無駄に最大まで伸張して邪魔になるという事も無い。 4機種とも用紙の種類とサイズを登録しておく機能が搭載されている。液晶ディスプレイでメニューから登録も可能だが、前面給紙の場合はカセットを挿し込むと、背面給紙の場合は用紙をセットすると自動的に登録画面が表示されるため便利だ(されないようにもできる)。この登録内容と、印刷時の用紙設定が異なっている場合、メッセージが表示される仕組みだ。できる限り印刷ミスによる用紙とインクの無駄遣いをなくす工夫がなされている。この際、PX-M6712FT/PX-M6711FTは用紙サイズ自動検知機能を搭載しているため、自動的にサイズが選択され、手間が軽減されている。さらに、PX-M6712FT/PX-M6711FTは、印刷時に実際の用紙幅をセンサーでチェックする機能も搭載しており、用紙サイズが印刷設定より小さい場合に、用紙外にインクを打ってしまいプリンター内部を汚さないように工夫がなされている。一方、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは用紙残量検知機能を搭載しており、用紙切れだけでなく、用紙が少なくなった場合も通知されるため、用紙切れで印刷がストップしていたという事態を防ぐことが可能だ。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
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| 自動両面印刷 | 対応/非対応 | ○(1枚目反転と同時に2枚目印刷) | ○ | ○ | ○ | |
| 対応用紙 | 普通紙 ハガキ |
普通紙 ハガキ |
普通紙・はがき(インクジェットはがき・光沢はがき非対応) | 普通紙・はがき(インクジェットはがき・光沢はがき非対応) | ||
| 対応サイズ | A3 B4 A4 B5 A5 A6 レター リーガル ハガキ 往復ハガキ ユーザー定義サイズ(182×257〜297×431.8mm) |
A3 B4 A4 B5 A5 A6 レター リーガル ハガキ 往復ハガキ ユーザー定義サイズ(182×257〜297×431.8mm) |
A3 B4 A4 B5 A5 レジャー リーガル レター エグゼクティブ ハガキ |
A3 B4 A4 B5 A5 レジャー リーガル レター エグゼクティブ ハガキ |
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| 自動両面 印刷速度 |
A4カラー文書 | 21.0ipm | 9.0ipm | 21.0ipm | 21.0ipm | |
| A4モノクロ文書 | 21.0ipm | 16.0ipm | 21.0ipm | 21.0ipm | ||
| CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷 | − | − | − | − | ||
| 写真補正機能 | ○(オートフォトファイン!EX) | ○(オートフォトファイン!EX) | − | − | ||
| 特定インク切れ時印刷 | − | − | ○(クロだけ印刷・最大30日) | ○(クロだけ印刷・最大30日) | ||
| 自動電源オン/オフ | −/○ | −/○ | −/− | −/− | ||
| 廃インクタンク交換 | ○(メンテナンスボックス交換可) | ○(メンテナンスボックス交換可) | − | − | ||
| フチなし吸収材エラー時の対応機能 | ○(フチあり印刷継続可) | ○(フチあり印刷継続可) | − | − | ||
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その他、プリントの付加機能を見てみよう。自動両面印刷機能は4機種とも搭載しており、いずれもA3まで対応している。4機種ともハガキにも対応するため、年賀状で通信面と宛名面を用紙の差し替え無しで印刷できるなど、便利である。ただし、PX-M6712FT/PX-M6711FTはファイン紙や光沢紙タイプのハガキ用紙や、郵便ハガキのインクジェット紙タイプにも対応するのに対して、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは普通紙タイプのハガキにしか自動両面印刷は出来ず、ファイン紙や光沢紙タイプの場合は片面ずつプリントする必要がある。対応用紙サイズも、日本では馴染みの薄いレターやリーガルなどの用紙を除くと、A3/B4/A4/B5/A5/ハガキサイズは4機種とも同等だ。これに加えて、PX-M6712FT/PX-M6711FTでは、A6サイズや往復ハガキにも自動両面印刷が可能だ。また、ユーザー定義サイズで指定すれば、前述の定型サイズ以外のサイズも指定できる。A4より少し短い用紙や、A4幅でA3の長さの用紙などにも自動両面印刷ができるため、特殊な用紙を使用しているユーザーにはうれしい機能だ。ただし最小サイズは182×257mmとB5サイズまでなので、B5からA3サイズの間という事になる。 なお、自動両面印刷の場合、表を印刷した後、そのままもう一度プリンター内に吸い込まれ、前面給紙の場合と同じくプリンター後方で180度方向転換することで、裏返しているわけだが、これに時間がかかってしまい、両面印刷時は片面印刷に比べると印刷速度が低下してしまう。しかし、PX-M6712FTは「両面高速紙送り機構」として、裏返し動作時のために本体後方への送るルートを、印刷時に用紙が通るルートの下に別に用意することで、1枚目表の印刷時に2枚目を続けて給紙しておき、1枚目を裏返している間に2枚目表を印刷する事が可能となっている。そして、1枚目裏を印刷している間、2枚目を裏返すという方式をとることで、用紙を裏返す際の時間を無駄にしないようにしている。また印刷する内容によっては乾燥時間も必要になるが、2枚目の印刷を待つ間に1枚目表のインクがより乾くため安心だ。これにより、自動両面印刷でも21.0ipmという高速印刷を実現している。片面印刷が25.0ipmである事を考えると、84%の速度となっておりほとんど速度が低下していない。一方、「両面高速紙送り機構」を採用しないPX-M6711FTはカラーが9.0ipm、モノクロは16.0ipmとなる。モノクロの片面印刷での速度はPX-M6712FTと同等なので、「両面高速紙送り機構」の有無による差と言える。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはカラー・モノクロ共にが21.0ipmとなる。片面印刷ではPX-M6712FTより高速だったが、自動両面印刷では全く同じ速度になっている。ちなみに片面印刷との速度比較ではPX-M6711Fはカラーが75%、モノクロが64%、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはカラー、モノクロ共に75%の速度となる。片面印刷でも大きな差が無かったPX-M6712FTとMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWだが、自動両面印刷なら差が無いか、逆に乾燥時間が必要な印刷内容の場合はPX-M6712FTの方が有利だ。自動両面印刷を多用するならPX-M6712FTがオススメと言える。 画質的には写真印刷には向かないが、PX-M6712FT/PX-M6711FTは写真自動補正機能「オートフォトファイン!EX」に対応している。逆光や色かぶりをした写真でも、顔やシーンを認識して高いレベルで自動補正が行われる。 カラーインクが切れた時でも、モノクロ印刷が継続できる機能はMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWが搭載している。「クロだけ印刷」という機能で、最大30日かつコンセントを抜くなど電源供給が無くなると終了となる制限があるが、新しいインクカートリッジを買いに行くまでの緊急対応が行える。PX-M6712FT/PX-M6711FTには同様の機能は搭載されていないが、そもそもエコタンク方式の場合いつでもインク補充ができるためインク切れになる事自体が稀であるため問題ないだろう。 その他、指定した時間が経つと自動的に電源がオフになる機能はPX-M6712FTとPX-M6711FTのみ搭載している。さらに、PX-M6712FTとPX-M6711FTは交換式メンテナンスボックス(廃インクタンクの交換)にも対応している。廃インクタンクはクリーニングの際に排出されるインクを貯めておくタンクで、多くの機種は満タンになるとメッセージが表示され修理に出して交換するまで一切のプリントが止まってしまう。一方、これら2機種は、インクカートリッジなどと一緒に交換用メンテナンスボックスが売られており(2,618円)、交換すれば印刷が再開できる。安くすむだけでなく、プリンターが手元に無い期間が無くなるため便利だ。一方、フチなし吸収材(フチなし印刷時は用紙ギリギリサイズでプリントすると用紙の微妙なズレにより余白が出てしまうため、用紙サイズより少し大きめにプリントし、そのはみ出したインクをフチなし吸収材に吸収させている)が満タンになった場合は修理対応となるが、こちらも「フチあり」印刷に限っては印刷が継続できる機能を搭載する。とりあえず、急ぐ印刷だけを行っておき、時間に余裕のある時に修理に出すことが可能だ。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは通常の使用では廃インクパッドの交換が必要ない事をウリにしているが、そもそも廃インクパッドとは、どのインクジェットプリンターでもそういうものであり、交換が必要になる事は多くは無い。それでも印刷枚数やクリーニング回数が多かったり、使い方によっては満タンになる事があり、その際にユーザーによる交換が可能か、修理対応となってしまうかは安心感に大きな違いがある。 |
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| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
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| 原稿サイズ | A3(297×431.8mm) | A3(297×431.8mm) | A3(297×431.8mm) | A3(297×431.8mm) | ||
| 読み取り解像度 | 1200×2400dpi | 1200×2400dpi | 1200×2400dpi (ADFは600×600dpi) |
1200×2400dpi (ADFは600×600dpi) |
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| センサータイプ | CIS | CIS | CIS | CIS | ||
| 原稿取り忘れアラーム | − | − | ○ | ○ | ||
| ADF | 原稿セット可能枚数 | 50枚 | 50枚 | 50枚 | 50枚 | |
| 原稿サイズ | A3/B4/A4/B5/A5/レター/リーガル | A3/B4/A4/B5/A5/レター/リーガル | ハガキ〜A3 長尺900mmm対応 |
ハガキ〜A3 長尺900mmm対応 |
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| 両面読み取り | ○ | ○ | ○(同時両面) | ○(同時両面) | ||
| 読み取り速度 | カラー | 9.0ipm (200dpi) |
9.0ipm (200dpi) |
N/A(片面:35.7ipm? 両面:44.4ipm? (100dpi)) |
N/A(片面:35.7ipm? 両面:44.4ipm? (100dpi)) |
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| モノクロ | 26.0ipm (200dpi) |
26.0ipm (200dpi) |
N/A(片面:35.7ipm? 両面:44.4ipm? (100dpi)) |
N/A(片面:35.7ipm? 両面:44.4ipm? (100dpi)) |
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| スキャンデーターのメモリーカード保存 | ○(JPEG/PDF/PDA/A/TIFF) | ○(JPEG/PDF/PDA/A/TIFF) | ○(JPEG/PDF/TIFF) | ○(JPEG/PDF/TIFF) | ||
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続いて、スキャナー部を見てみよう。4機種ともA3対応のスキャナーを搭載しており、読み取り解像度は最大1200×2400dpi、CIS方式という点も同等だ。家庭向けの機種ではもっと高解像度の機種があるが、紙などの反射原稿しかスキャンできないことを考えると1200dpiでも十分だ。一般的には文書なら200〜300dpi、写真なら300〜600dpi程度で、よほど綺麗に保存したい場合に1200dpiでスキャンすると言った程度だ。実際写真サイズを1200dpiで取り込むと約4,200×6,000ドットとなり2500万画素相当なので十分といえる。逆にスキャナー解像度が高いセンサーでは1ドットあたりの光の取り込み量が減り、スキャン速度が低下したりノイズが発生したりするため、バランスを取って1200dpiとしていると思われる。なお、4機種ともCIS方式であるため、分厚い本など浮いてしまう原稿は苦手で、ピントが合わずぼけたような画像となってしまう点は共通だ。 また、4機種ともADFを搭載している。50枚までの原稿を重ねてセットすれば順に給紙してスキャンしてくれるため、複数の原稿のスキャンやコピー、ファクス時に重宝する。両面スキャンにも対応しているため、両面原稿のコピー、スキャン、ファクスでも安心だ。ただし、両面スキャンの機能には差がある。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは「同時」両面スキャン対応だ。フラットベッドスキャナーと兼用のCISセンサーの反対側にもう一つCISセンサーを搭載しており、原稿を1回通すだけで裏表のスキャンが完了する。一方、PX-M6712FT/PX-M6711FTの場合はフラットベッドスキャナーと兼用のCISセンサーしか搭載していないため、一度では片面しかスキャンできない。しかし、片面スキャン後、自動的にもう一度給紙され、もう片面をスキャンする機能が搭載されており、自動で両面スキャンが行える。とはいえ、同時両面スキャンが可能な方が、無駄が少なく、速度的には有利になる。 ちなみに対応サイズは、最大は4機種ともA3だが、最小サイズはPX-M6712FT/PX-M6711FTがA5サイズなのに対して、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはハガキサイズまで対応する。より小さい用紙まで使えるのは便利だろう。ただし、ハガキ「サイズ」であって、ハガキのスキャンには対応できない。というのも対応する用紙は、PX-M6712FT/PX-M6711FTが坪量95g/uまで、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは坪量90g/uまでと変わらない。郵便ハガキは230g/u程度と言われているため、厚すぎるのである。4機種とも、給紙後にすぐに方向転換のためかなり急に曲げられてしまうため、厚めの紙や硬めの紙はADFでは使用できない。なお、ADFを使用した場合MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは長尺読み取りに設定すると、A3サイズ(長さ420mm)を超える900mmまでスキャンできるのはメリットだ。 ADF使用時の読み取り速度も重要だ。PX-M6712FT/PX-M6711FTはカラーが9.0ipm(ipm=image per minute:1分間に何面をスキャンできるか)、モノクロが26.0ipmとモノクロが特に高速だ。モノクロスキャンの速度はモノクロプリントの速度を超えているため、ADFを利用して複数枚の原稿をコピーする際に、理論上はスキャン速度がボトルネックにならない点で非常に便利だ。一方MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはipm値を公表していないが、1枚当りの秒数を公表しており、そこから計算すると片面スキャンでは35.7ipm、両面スキャンでは44.4ipmとなる。一見するとPX-M6712FT/PX-M6711FTよりかなり高速に見えるが、速度計測時の解像度が異なっている点には注意が必要だ。PX-M6712FT/PX-M6711FTは200dpi、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは100dpiで、基本的にスキャン解像度が上がると速度は遅くなる。100dpiというのは実用的な解像度ではないため、あくまで最高速度を示したにすぎない。PX-M6712FT/PX-M6711FTはカラースキャンが遅いため、同じ条件下でもMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWの方が高速な可能性があるが、モノクロスキャンに関してはPX-M6712FT/PX-M6711FTの方が高速な可能性が高いと言える。また、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWには気になる点もある。ipmは「image」 per minuteであり、1分間にスキャンできる「面数」である。つまり、1枚を同じ速度でスキャンする場合、同時両面スキャンだとipmは2倍になるはずである。ところがMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWでは、片面が35.7ipm、両面が44.4ipmと2倍になっていない。面数ではなく枚数で計算すると、片面では1分間に35.7枚、両面では22.2枚となり、速度が低下していることが分かる。データー処理に時間が掛かるのか、ADF専用のCISセンサーが、フラットベッドスキャナー兼用のCISセンサーより低速なのかは不明だが、同時両面スキャンだから倍速とは考えない方が良いだろう。 なお、4機種ともスキャンした原稿をパソコンを使わずメモリーカード又はUSBメモリー(MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはUSBメモリーのみ)に保存する機能を搭載している。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
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| ダイレクトプリント | メモリーカード | メモリーカードリーダー対応 (最大2TB) |
メモリーカードリーダー対応 (最大2TB) |
− | − | |
| USBメモリー | ○ (外付けHDD対応) (最大2TB) |
○ (外付けHDD対応) (最大2TB) |
○ (最大256GB) |
○ (最大256GB) |
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| 赤外線通信 | − | − | − | − | ||
| 対応ファイル形式 | JPEG/TIFF/PDF(スキャン to 外部メモリー機能で作成したファイルのみ) | JPEG/TIFF/PDF(スキャン to 外部メモリー機能で作成したファイルのみ) | JPEG/PDF(2GB未満) | JPEG/PDF(2GB未満) | ||
| 最大解像度 | 10,200×10,200ドット | 10,200×10,200ドット | N/A | N/A | ||
| 最大読込ファイル数 | 9,990枚(JPEG) 999ファイル(PDF/TIFF) |
9,990枚(JPEG) 999ファイル(PDF/TIFF) |
999枚 | 999枚 | ||
| 日付印刷 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 写真切り出し | − | − | − | − | ||
| フチなし/フチあり切り替え | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 色補正機能 | 赤目補正 | 赤目補正 | 明るさ補正(5段階) コントラスト補正(5段階) |
明るさ補正(5段階) コントラスト補正(5段階) |
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| 手書き合成 | − | − | − | − | ||
| メモリーカードからUSBメモリー/外付けHDDへバックアップ | −/− | −/− | −/− | −/− | ||
| PictBridge対応 | − | − | − | − | ||
| 各種デザイン用紙印刷 | 20面 インデックス(撮影情報付き) |
20面 インデックス(撮影情報付き) |
インデックスシート | インデックスシート | ||
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ダイレクト印刷機能は、4機種とも対応しているが、いずれもメモリカードリーダーは搭載しておらず、USBポートだけである。そのためUSBメモリー内のデーターの印刷がメインとなる。ただし、PX-M6712FT/PX-M6711FTはUSBポートにパソコン用のメモリカードリーダーを接続する事により、SDカードやメモリースティックなど各種メモリカードに対応できる。またUSBメモリーだけで無くUSB接続の外付けハードディスクにも対応しているなど、対応は豊富だ。一方、対応するファイル形式は、PX-M6712FT/PX-M6711FTはJPEG、TIFF、PDF、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはJPEGとPDFとなる。画質的に写真印刷向きの機種では無い事から、文書の印刷がメインとなると思われるため、4機種ともPDFに対応している。ただし、PDFには制限がある。PX-M6712FT/PX-M6711FTは、本体でスキャンしてメモリカードに保存したPDFファイルのみ対応であり、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは2GB未満となる。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWの方が、Web上のPDFファイルや、WordやExcelで作ったPDFファイルの印刷も可能なので利便性は高いと言える。一方PX-M6712FT/PX-M6711FTは、以前に又は他の場所で紙原稿をスキャンしてPDF化し保存したものを再度印刷するという用途が考えられるだろう。 ちなみに、写真印刷向きでは無いとは言え、写真の印刷ももちろん可能だ。液晶内に表示される一覧から写真を選んで印刷できる。その際、フチあり、フチなしの選択も可能だ。また、撮影日を入れることも可能で、一通りの機能は備えている。その他、PX-M6712FT/PX-M6711FTは赤目補正を、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは明るさとコントラスト補正を行うことも可能だ。PX-M6712FT/PX-M6711FTは自動写真補正機能である「オートフォトファイン!EX」も利用可能だ。また、4機種とも写真一覧を印刷できる機能(PX-M6712FT/PX-M6711FTは「20面」、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは「インデックスシート」)もあるが、PX-M6712FT/PX-M6711FTは撮影日時やシャッタースピード、焦点距離とF値、カメラ名などの撮影情報と共に一覧印刷が出来る「インデックス」プリントも可能だ。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
![]() |
![]() |
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| スマートフォン連携 | アプリ | メーカー専用 | EPSON iPrint EPSON Smart Panel |
EPSON iPrint EPSON Smart Panel |
Brother Mobile Connect | Brother Mobile Connect |
| AirPrint | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 対応端末 | iOS 13.0以降 Android 8.0以降 (EPSON Smart Panel使用時のiOSは11.0以降) |
iOS 13.0以降 Android 8.0以降 (EPSON Smart Panel使用時のiOSは11.0以降) |
iOS 14.0以降 Android 5.0以降 |
iOS 14.0以降 Android 5.0以降 |
||
| Wi-Fiダイレクト接続対応 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| Wi-Fiダイレクト接続支援機能 | ○(QRコード読み取り(iOS)/アプリ上で選択して本体で許可(Android)) | ○(QRコード読み取り(iOS)/アプリ上で選択して本体で許可(Android)) | ○(NFC(Android)) | ○(NFC(Android)) | ||
| スマートフォンで初期設定 | − | − | − | − | ||
| スマートスピーカー対応 | ○(Alexa/Googleアシスタント) | ○(Alexa/Googleアシスタント) | − | − | ||
| 写真プリント | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| ドキュメントプリント | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ||
| Webページプリント | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| スキャン | ○(PDF/JPEG) | ○(PDF/JPEG) | ○(PDF/JPEG) | ○(PDF/JPEG) | ||
| クラウド連携 | プリント | アプリ経由/本体 | ○/− | ○/− | ○/○ | ○/○ |
| オンラインストレージ | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote) | ||
| SNS | ○(Instagram/Facebook・コメント付き可) | ○(Instagram/Facebook・コメント付き可) | − | − | ||
| 写真共有サイト | − | − | − | − | ||
| スキャン | アプリ経由/本体 | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | |
| スキャンしてオンラインストレージにアップロード | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) (OneDrive/google classroomはアプリからのみ) |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) (OneDrive/google classroomはアプリからのみ) |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/OneNote) | ||
| メールしてプリント | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/BMP/PDF/Word/Excel/PowerPoint/TXT/メール本文) | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/BMP/PDF/Word/Excel/PowerPoint/TXT/メール本文) | ||
| LINEからプリント | ○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) | − | − | ||
| リモートプリント | ○(リモートプリントドライバー) | ○(リモートプリントドライバー) | − | − | ||
| スキャンしてリモートプリント | ○ | ○ | − | − | ||
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スマートフォンとの連携機能も4機種とも搭載しており、iOSとAndroid端末に対応している。いずれも、専用のアプリを無料でダウンロードすることでプリント又はスキャンが行える。写真とドキュメント印刷、スキャンに対応しており、様々な内容をプリント可能だ。写真印刷の場合、用紙サイズや用紙種類、フチ無し設定まで行えるため、スマートフォンで撮影した写真を手軽に印刷できる。ドキュメント印刷は、PDF/Word/Excel/PowerPointといった主要なファイルに対応している他、Webページの印刷もでき便利だ。また、4機種ともスマートフォン上からスキャンを実行し、データーをJPEG又はPDF形式で受け取ることもできる。新聞や雑誌、手書きの情報などをスマートフォンに電子化するといった使い方ができるため便利だろう。なお、iPhoneやiPadの場合、AirPrintを利用したプリントも可能だ。 スマートフォンとの接続は、無線LAN(Wi-Fi)で行うが、無線LANルーターを経由する方法と、ダイレクトに接続する「Wi-Fiダイレクト」が選べる。無線LANルーターを経由する方が、機能面でも制限が無く、印刷する度にプリンターと接続と切断を繰り返すのWi-Fiダイレクトと比べると便利なので、こちらを利用するのがお勧めだが、無線LANルーターが無い環境で使用する場合や、一時的に同じネットワークに入っていない人がプリンターを使いたい場合などにWi-Fiダイレクトは便利だ。Wi-Fiダイレクトの接続設定は手動でもそれほど難しくは無いが、4機種とも手軽に接続出来る工夫がなされている。PX-M6712FT/PX-M6711FTは、iOSの場合は本体の液晶に表示されるQRコードを標準カメラアプリで読み込めば接続が完了し、Androidの場合はアプリ上で一覧から接続するプリンターを選ぶと、本体の液晶にメッセージが表示されるので接続の許可を選べば接続が完了する。セキュリティーキーの入力などが不要で、設定はより簡単になっている。一方のMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはNFCに対応しており、タッチするだけで接続が完了する。ただし、こちらは端末がAndroid限定で、NFCに対応している必要がある。iOSから接続する場合は、Wi-Fi設定からセキュリティーキーなどを入力して手動で接続する必要がある。PX-M6712FT/PX-M6711FTは、iOSでもAndroidでも簡単に接続できるよう工夫さえれている点で評価できる。 また、PX-M6712FT/PX-M6711FTはスマートスピーカーに対応している。AlexaとGoogleアシスタント対応端末に対応しており、声だけでテンプレートを印刷させることができる。デザインペーパー、フォトプロップス、カレンダー、ノート、方眼紙、五線譜などのエプソン独自のものと、Alexaに登録された買い物リスト、やることリストなどとの印刷に対応している。 さらに、クラウドとの連携機能も4機種とも搭載している。プリントの場合、オンラインストレージのファイルを印刷する事が可能で、主要なクラウドサービスに対応してる。PX-M6712FT/PX-M6711FTはSNSの写真をコメント付きでも印刷する事も可能だ。ここで大きな違いは、PX-M6712FT/PX-M6711FTはスマートフォンのアプリからアクセスするのに対して、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはスマートフォン上だけでなくMFC-J7600CDW/MFC-J7500CDW本体の操作でもクラウドにアクセスし印刷ができる点が上げられる。実際の操作性はスマートフォンからの方が上だが、操作性の良いアプリ上でプリントする方法と、プリンター本体だけで手軽にプリントする方法が選べる点で、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWが便利だ。スキャンの場合、スキャンしてオンラインストレージへアップロードできる。こちらはプリントとは異なり、4機種とも本体の操作でアップロードまで行うことも、スマートフォンからスキャンしてアップロードすることもできる。アプリをわざわざ立ち上げなくても、サッとスキャンしてアップロードできるのは便利だ。 さらにリモートプリント機能も4機種とも搭載している。まず、印刷したい写真や文書を本機にメールするだけで印刷できる「メールプリント」(PX-M6712FT/PX-M6711FT)または「Eメールプリント」(MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDW)機能をは4機種とも搭載する。さらに、PX-M6712FT/PX-M6711FTは、スキャンしてを離れた場所の対応複合機で印刷、またはその逆が行え簡易ファクスのように使える「メールdeリモート印刷」、LINE上でプリンターを友達登録し、トーク画面から写真や文書を送信すると印刷される「LINEからプリント」、パソコンやスマートフォンから通常のプリントと同じ操作で、外出先など離れた場所から自宅のPX-M6712FT/PX-M6711FTで印刷できる「リモートプリントドライバー」といった機能を搭載しているのが便利だ。ネットワークに接続されていることを最大限に生かしていると言えよう。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
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| 等倍コピー | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 拡大縮小 | 倍率指定 | ○(25〜400%) | ○(25〜400%) | ○(25〜400%) | ○(25〜400%) | |
| オートフィット | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 定型変倍 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| フチなしコピー | − | − | − | − | ||
| CD/DVD/Blu-rayレーベルコピー | − | − | − | − | ||
| 写真焼き増し風コピー | − | − | − | − | ||
| 割り付け(2面/4面) | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ||
| プレビュー | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| その他コピー機能 | 濃度調整 背景除去機能 コントラスト調整 鮮やかさ調整 色調補正(レッド・グリーン・ブルー個別) シャープネス調整 色相調整 |
濃度調整 背景除去機能 コントラスト調整 鮮やかさ調整 色調補正(レッド・グリーン・ブルー個別) シャープネス調整 色相調整 |
濃度調整 地色除去コピー 傾き補正 |
濃度調整 地色除去コピー 傾き補正 |
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| バラエティコピー | IDコピー 影消しコピー パンチ穴消しコピー 見開き→2ページコピー ソート(1部ごと)コピー |
IDコピー 影消しコピー パンチ穴消しコピー 見開き→2ページコピー ソート(1部ごと)コピー |
2in1IDカードコピー ブックコピー 透かしコピー 2枚に分割 ソートコピー ポスターコピー(3×3/2×2/1×2) A4+ノート A4+方眼 A4+メモ A4センター |
2in1IDカードコピー ブックコピー 透かしコピー 2枚に分割 ソートコピー ポスターコピー(3×3/2×2/1×2) A4+ノート A4+方眼 A4+メモ A4センター |
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コピー機能を見てみよう。単純なコピー機能としては、4機種とも等倍コピーだけでなく、原稿サイズを自動で認識し用紙サイズに合わせて拡大縮小する「オートフィット」機能や、原稿と印刷する用紙サイズの組み合わせを指定して拡大縮小コピーが行える「定型変倍」機能に加え、25〜400%の間で1%刻みで拡大縮小コピーが行える高性能な物を搭載している。また、2枚又は4枚の原稿を1枚に縮小してコピーする2面割り付け、4面割り付けにも対応する。また、プレビュー機能も搭載しているため、コピー前に原稿を確認できるため失敗が少なくなるほか、PX-M6712FT/PX-M6711FTではプレビュー画像を見て拡大・縮小率を調整できるのも便利だ。 その他、濃度調整機能は4機種とも搭載する。また、背景色を除去する機能も「背景除去機能」「地色除去機能」として搭載している。それ以外の違いとしては、PX-M6712FT/PX-M6711FTはコントラスト、鮮やかさ、色調、シャープネス、色相の調整も可能だ。色調調整は、レッド・グリーン・ブルーを個別に調整できる。かなり高度な色の調整が可能で、好みの色や、原稿の色に近づけたコピーが可能だ。一方、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは「傾き補正」機能を搭載している。 4機種とも様々なバラエティーコピー機能も搭載している。免許証などの両面の小さな原稿を、1枚の用紙に裏表並べてコピーできる「IDコピー」又は「2in1IDカードコピー」機能、周囲や綴じ目部分にできる影を消す「影消しコピー」又は「ブックコピー」、本などを見開きでスキャンし左右に分割して1ページごと用紙にコピーする「見開き→2ページコピー」又は「2枚に分割コピー」、ADFを利用した機能として、複数ページの複数部をコピーするときに1部ずつまとめてコピーする「ソート(1部ごと)コピー」又は「ソートコピー」といった機能は4機種とも共通で搭載している。これに加えて、PX-M6712FT/PX-M6711FTはパンチ穴を消す「パンチ穴消しコピー」機能を搭載している。一方、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは、すかし文字を入れてコピー出来る「透かしコピー」と、1枚の原稿を複数枚に拡大コピーすることで、貼り合わせてA3を超えるサイズにできる「ポスターコピー」機能を搭載する。「ポスターコピー」は1×2、2×2、3×3が選べる。また、A4原稿をA3用紙にコピーする際に、等倍のまま片側に寄せて、もう片側に、ノートや方眼、メモスペースを印刷する機能や、A3用紙の中央に印刷する機能も搭載している。エプソンとブラザーで一部機能は異なるが、豊富な機能を搭載し、様々な場面で便利に使えるだろう。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
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| 通信速度 | 33.6kbps | 33.6kbps | 33.6kbps | 33.6kbps | ||
| 画質設定 | モノクロ | 8dot/mm×3.85line/mm(標準) 8dot/mm×7.7line/mm(精細) 8dot/mm×15.4line/mm(高精細) 16dot/mm×15.4line/mm(超高精細) 全モードで原稿種類を「文字」「文字・写真」「写真」から選択可 |
8dot/mm×3.85line/mm(標準) 8dot/mm×7.7line/mm(精細) 8dot/mm×15.4line/mm(高精細) 16dot/mm×15.4line/mm(超高精細) 全モードで原稿種類を「文字」「文字・写真」「写真」から選択可 |
8dot/mm×3.85line/mm(標準) 8dot/mm×7.7line/mm(ファイン) 8dot/mm×15.4line/mm(スーパーファイン) 8dot/mm×7.7line/mm(写真) |
8dot/mm×3.85line/mm(標準) 8dot/mm×7.7line/mm(ファイン) 8dot/mm×15.4line/mm(スーパーファイン) 8dot/mm×7.7line/mm(写真) |
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| カラー | 200×200dpi | 200×200dpi | 203×196dpi(標準・ファイン) | 203×196dpi(標準・ファイン) | ||
| 送信原稿サイズ | A3〜A5 | A3〜A5 | A3/B4/A4/レジャー/レター/リーガル | A3/B4/A4/レジャー/レター/リーガル | ||
| 記録紙サイズ | A3ノビ/A3/B4/A4/B5/A5/リーガル/レター | A3ノビ/A3/B4/A4/B5/A5/リーガル/レター | A3/B4/A4 | A3/B4/A4 | ||
| 受信ファクス最大保存ページ数 | 550枚/200件 | 550枚/200件 | 400枚/N/A件 | 400枚/N/A件 | ||
| データー保持(電源オフ/停電) | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ||
| ワンタッチ | − | − | 8件(4件+シフト押し4件) | 8件(4件+シフト押し4件) | ||
| アドレス帳 | 200件 | 200件 | 100件 (1件あたり2番号登録可) |
100件 (1件あたり2番号登録可) |
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| グループダイヤル | 199宛先 | 199宛先 | 198宛先 | 198宛先 | ||
| 順次同報送信 | 200宛先 | 200宛先 | 250宛先 (電話帳200宛先+手入力50宛先) |
250宛先 (電話帳200宛先+手入力50宛先) |
||
| 自動リダイヤル | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 発信元記録 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| ポーリング受信/送信 | ○/○ | ○/○ | −/− | −/− | ||
| ファクス/電話自動切替 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 見てから送信 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 見てから印刷 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
| 受信ファクスを | メール送信 | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 共有フォルダ保存 | ○ | ○ | −(Dropbox/Evernote/googleドライブ対応) | −(Dropbox/Evernote/googleドライブ対応) | ||
| 外部メモリー保存 | ○(USBメモリー・各種メモリーカード(カードリーダー接続時)) | ○(USBメモリー・各種メモリーカード(カードリーダー接続時)) | − | − | ||
| PCファクス | 送受信 | 送受信 | 送受信 | 送受信 | ||
|
ファクス機能は4機種はほぼ同等のもの搭載する。スーパーG3に対応しており、モノクロ、カラーファクスを行う事が出来る。ADFを搭載しているため、複数枚の原稿の送信も便利である。もちろん、ADFの両面スキャンも利用できるため、両面原稿も手軽に送信でき便利だ。33.6Kbpsで通信可能であり、その場合の伝送速度はモノクロで約3秒となる。また読取走査線密度はモノクロで8dot/mm×3.85line/mmの標準モード、8dot/mm×7.7line/mmの精細又はファインモード、8dot/mm×15.4line/mmの高精細又はスーパーファインモードに設定できる。加えて、PX-M6712FT/PX-M6711FTはさらに高精細な、16dot/mm×15.4line/mmの超高精細モードが設定できる。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはファインモードと読取操作線密度は同じだが、写真を含む原稿に向いている写真モードも選択できるが、PX-M6712FT/PX-M6711FTは読取走査線密度とは独立して、原稿種類を「文字」「文字・写真」「写真」から選択可能で、自由度はPX-M6712FT/PX-M6711FTの方が高い。とはいえ4機種で多少の違いはあるが大きな差はないだろう。カラーはPX-M6712FT/PX-M6711FTが200×200dpi、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは203×196dpiだ。送信原稿サイズは日本では馴染みの薄いレターやリーガルサイズなどを除くと、PX-M6712FT/PX-M6711FTがA3〜A5サイズ、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはA3/B4/A4で、PX-M6712FT/PX-M6711FTはB5とA5サイズに対応しているのは便利だ。受信したファクスも、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはA4/B4/A4だが、PX-M6712FT/PX-M6711FTはより小さなB5/A5サイズと、より大きなA3ノビサイズにも対応している。 受信したファクスはPX-M6712FT/PX-M6711FTが550枚又は100件分、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは400枚(件数は不明)まで保存でき、電源オフだけでなく、停電時やコンセントが抜けた場合でも受信した内容が保持されるのは安心である。 ダイヤル機能としては4機種ともアドレス帳に電話番号を200番号登録できる点では同じだが、PX-M6712FT/PX-M6711FTは200件登録出来るのに対して、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは100件で、1件あたり2番号を登録できるだけなので、件数で見るとPX-M6712FT/PX-M6711FTの方が倍登録出来る。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはこれに加えて8件のワンタッチダイヤルも登録できる。正確には1〜4までのボタンとシフトボタンの組み合わせで8件となっており、より簡単にダイヤルできる。一方、PX-M6712FT/PX-M6711FTはクイックダイヤルボタンが用意され、このボタン+アドレス帳の登録番号でダイヤルができるようになっている。 その他、グループダイヤル、順次同報送信、自動リダイヤルなどを備えているため、一般的な家庭用ファクス電話以上の事が可能だ。PX-M6712FT/PX-M6711FTはポーリング送受信も可能だ。また、送信するファクスを液晶で確認してから送信する「見てから送信」と、受信したファクスの内容を液晶で確認した上で印刷するか決めることで用紙を節約できる「見てから印刷」機能も4機種とも備える。受信したファクスは、指定したアドレスにメールできるため、外出時でもファクスが確認できる他、PX-M6712FT/PX-M6711FTは共有フォルダに保存したり、USBメモリーやメモリーカードに保存も出来、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはクラウドにアップロードが出来るため、情報共有も行いやすい。 さらに、パソコン内のデーターを直接ファクスできる「PCファクス」機能を備えているのも便利である。送信(パソコン上のデーターを画像として送信)だけでなく、受信(パソコン上にファクスのデーターを受信)することもできる。なお、ファクス機能だけで受話器がないため通話機能は無いが、モジュラージャックのインとアウトを備えており、アウトに電話機を接続すると通話が可能となる。その際、ファクス/電話自動切り替え機能にも対応している。4機種はワンタッチダイヤルや受信ファクスの扱いなど微妙な差はあるが、ほぼ同じと考えて良いだろう。 |
| メーカー | エプソン | エプソン | ブラザー | ブラザー | ||
| 型番 | PX-M6712FT | PX-M6711FT | MFC-J7600CDW | MFC-J7500CDW | ||
| 製品画像 | ![]() |
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| 液晶ディスプレイ | 4.3型 (角度調整可) |
4.3型 (角度調整可) |
3.5型 (角度調整可) |
3.5型 (角度調整可) |
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| 操作パネル | タッチパネル液晶+物理ボタン (角度調整可) |
タッチパネル液晶+物理ボタン (角度調整可) |
タッチパネル液晶+物理ボタン (角度調整可) |
タッチパネル液晶+物理ボタン (角度調整可) |
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| インターフェイス | USB他 | USB2.0×1 | USB2.0×1 | USB2.0×1 | USB2.0×1 | |
| 無線LAN | IEEE802.11ac/n/a/g/b (5GHz帯対応) |
IEEE802.11ac/n/a/g/b (5GHz帯対応) |
IEEE802.11n/g/b | IEEE802.11n/g/b | ||
| 有線LAN | 100BASE-TX | 100BASE-TX | 100BASE-TX | 100BASE-TX | ||
| 対応OS | Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.6.8〜 |
Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.6.8〜 |
Windows 11/10/8.1/7 SP1 MacOS 10.15.X〜 (AirPrint使用) |
Windows 11/10/8.1/7 SP1 MacOS 10.15.X〜 (AirPrint使用) |
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| 耐久枚数 | 20万枚又は5年 | 20万枚又は5年 | 30万枚又は7年 | 30万枚又は7年 | ||
| 外形寸法(横×奥×高) | 515×500×350mm | 515×500×350mm | 576×477×445mm | 576×477×375mm | ||
| 重量 | 21.5kg | 21.5kg | 27.5kg | 24.0kg | ||
| 本体カラー | ホワイト | ホワイト | ホワイト系 | ホワイト系 | ||
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操作パネルを見てみよう。4機種ともタッチパネル式の液晶パネルを搭載しつつ、テンキーなど、一部は物理ボタンとして用意する事で、操作性を高めている点は共通だ。本体前面に配置され、持ち上げて角度調整が可能なので、見やすい角度に調整が出来て操作性が良いのも共通だ。液晶サイズはPX-M6712FT/PX-M6711FTは4.3型、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは3.5型となる。エプソンの2機種の方が大きく、また、視野角や輝度などの面でも優れており視認性は良い。とはいえタッチパネルと物理ボタンを併用しており、4機種とも操作性は良好だ。 インターフェースは4機種ともUSB2.0に加えて、ネットワーク接続に対応する。最近では家に2台以上のパソコンやスマートフォン、タブレットがあり、無線LAN(Wi-Fi)ルーターでそれらがインターネットに接続できる状態になっているのも珍しくないはずだ。その場合、プリンターを無線LANルーターに接続しておけば、家庭内のどのパソコンやスマートフォン、タブレットからもプリント可能となり非常に便利だろう。また、ネットワーク接続に関しては、無線LANに加えて、有線LAN接続にも対応する。無線LANの電波が届きにくい、既にLAN配線がある、接続設定など無く手軽に接続したいなどの理由で有線LAN接続を使用する事も可能だ。一方無線LANの機能には違いがある。MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはIEEE802.11n/g/bに対応しており、2.4GHz帯の電波を使用する。2.4GHz帯は障害物に強いが、Bluetoothや電話の子機と同じ帯域で、電子レンジなどの影響も受けやすいという問題がある。PX-M6712FT/PX-M6711FTはこれらに加えてIEEE80.211ac/aにも対応し、IEEE802.11ac/n/a通信時は5GHz帯の電波を使用できる。5GHz帯は無線LAN専用といえるので、通信が安定する。また、IEEE802.11acはIEEE802.11nと比べると通信速度が圧倒的に速いため、高速なプリントやADFでのスキャン時も、データー転送待ちが発生しにくくなっている。無線LANでの接続を考えているなら、この差は注目だ。 対応OSにも差がある。PX-M6712FT/PX-M6711FTはWindows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP SP3と幅広く対応している。マイクロソフトのサポートが終了したWindows VistaやXPにも対応しているのは安心だ。MacOSも10.6.8以降と比較的古いバージョンから対応しているだけでなく、ダウンロード対応とはなるが、専用ドライバーがエプソンから提供される。一方、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWはWindows 11/10/8.1/7 SP1対応となりWindows VistaやXPには対応しないだけでなくWindows 8にも非対応だ。MacOSも、10.15.X以降となり、比較的新しいバージョンのみの対応となる。またMacOS用ドライバーはブラザーからは提供されず、AirPrintを使用する方法となっているため、一部の印刷設定、本体の動作設定ができない点でWindowsで利用する場合に比べて不便になっている。 本体の耐久枚数は、PX-M6712FT/PX-M6711FTが20万枚、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWが30万枚と差が付いている。ちなみに家庭用のプリンターは1万から1万5000枚と言われており、20倍前後の耐久性となっている事になる。エコタンクやファーストタンク方式の機種は印刷枚数が多いユーザーが購入すると思われるため、高耐久であるのはうれしいところだ。また、プリンターの場合耐久年数もあり、一般的には耐久枚数が増えても5年から変わらない事がほとんどだ。PX-M6712FT/PX-M6711FTも5年となっているが、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは珍しく7年となっており、修理対応期間も、製造終了から7年となっており、高耐久である事と合わせて長く使うことを想定しているといえるだろう。ちなみに耐久年数から考えると、PX-M6712FT/PX-M6711FTは年4万枚(月3,333枚)、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは年42,857枚(月3,571枚)となるため、想定される印刷頻度は同じだ。つまり、MFC-J7600CDW/MFC-J7500CDWは対応年数が長いため、枚数も増えていると言える。 本体サイズは前面給紙カセットが2段で比較すると、PX-M6712FT/PX-M6711FTはが515×500×350mm、MFC-J7500CDWが576×477×375mmとなる。横幅が61mm、高さが25mmPX-M6712FT/PX-M6711FTの方が小さい、また奥行きに関しても、PX-M6712FT/PX-M6711FTは左側のエコタンク部分だけが飛び出しており、この部分が500mmとなるので、それ以外は450mm程度となり、MFC-J7500CDWより27mm小さくなる。一見してもPX-M6712FT/PX-M6711FTの方がかなりコンパクトに見える。しかも一回り大きいA3ノビ用紙に対応しているにもかかわらずである。PX-M6712FT/PX-M6711FTは設置スペースが大きくなりがちなA3対応機としてはかなり小型なので、設置スペースに制限があるユーザーにはオススメだ。ちなみに前面給紙カセットが3段のMFC-J7600CDWはMFC-J7500CDWからさらに高さが70mm大きくなり445mmとかなり巨大になる。 印刷コストが安く、本体価格が高い4機種だが、思いの外似ている部分も多い事が分かる。一方で、タンク方式と大容量カートリッジ方式では印刷コストに差があるほか、印刷速度やスキャナー部にも違いがある。前面給紙カセットが3段のMFC-J7600CDWは、MFC-J7500CDWとカセット段数が異なるだけなのでとりあえず置いておいて、同じ2段のPX-M6712FT、PX-M6711FT、MFC-J7500CDWで考えてみよう。 やはり大きな違いは印刷コストと印刷速度だ。印刷コストを重視するならPX-M6712FTかPX-M6711FTがオススメだ。モノクロ文書の印刷コストでは差が無いが、カラー文書の場合の差が大きい。またエコタンク方式の方が何かと利便性が高いといえるだろう。逆に印刷速度ならPX-M6712FTかMFC-J7500CDWがオススメだ。最も高速なのはMFC-J7500CDWだが、PX-M6712FTもそれほど差が無く、自動両面印刷では同等又は逆転する場合もあるだろう。つまり、印刷速度重視のMFC-J7500CDW、印刷コスト重視のPX-M6711FT、本体価格は高いが両方取りのPX-M6712FTとなる。ただしモノクロ文書がメインならPX-M6711FTでも速度差は気にならないレベルになるが、それなら印刷コスト面でもMFC-J7500CDWも問題なくなってしまう。それ以外の点で見ると、対応用紙サイズの豊富さ、排紙トレイの自動伸縮、普通紙タイプ以外のハガキの自動両面印刷対応、交換式メンテナンスボックスなどプリント機能はPX-M6712FT/PX-M6711FTが優れている部分が多い。スマホとの接続支援機能やリモートプリント、コピー時の画質補正機能、操作性、無線LAN機能、本体のコンパクトさなどでも優れており、それらの部分に惹かれるならPX-M6712FTかPX-M6711FTが良いだろう。逆にMFC-J7500CDWが優れているのはADFの同時両面スキャンとPDFファイルのダイレクト印刷、本体だけでクラウドからのプリント機能、耐久枚数と耐久年の高さとなる。こちらの方が惹かれるならMFC-J7500CDWとなる。また、前面給紙カセット3段が便利に感じるならMFC-J7600CDWとなるが、PX-M6712FT/PX-M6711FTが優れた部分が気になるなら、それらと前面給紙3段のどちらを取るかという選択が必要になる。 とはいえ、一般的にオススメなのはPX-M6711FTだろう。カラープリント以外の印刷速度は非常に高速で、カラープリントも決して遅いわけではない。そして印刷コストが安いわりに本体価格は安く抑えられている。カラープリントと自動両面印刷が高速なPX-M6712FTは本体の価格差が大きすぎる。MFC-J7500CDWは印刷速度は速いとはいえ、それ以外の点でPX-M6711FTに劣る事も多く、ややクセが強い。オールマイティーに高いレベルの機能が搭載されており、交換式メンテナンスボックスなど長く使うことも考えられているPX-M6711FTは万人にお勧めできる。そして、どうしてもPX-M6711FTでは物足りないという人は、例えばカラープリントも高速な方が良いならPX-M6712FT、印刷速度重視で他の機能は多少落としても本体価格が安い方が良いならMFC-J7500CDW、前面給紙カセットが3段必要ならMFC-J7600CDWとなるだろう。 (H.Intel) 【今回の関連メーカーホームページ】 エプソンhttp://www.epson.co.jp/ ブラザーhttps://www.brother.co.jp/ |
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