ノートパソコンVPCF13AGJのメモリを増設する CFD販売 W3N1333Q-4G (2012年4月21日購入・2013年6月11日著)
ロードテスト第114回で紹介したノートパソコン、SONY「VPCF13AGJ」は4コア8スレッドのCore i7のCPUと、1920×1080ドットで高輝度・広色域の液晶で、非常に快適に使用できている。しかしフルハイビジョンの動画をビデオ編集するとなると、メモリ不足を感じるようになった。「VPCF13AGJ」はソニーストアのVAIO OWNER MADEモデルなので、購入時にパーツ構成を変更できる。しかし、それまで使っていたパソコンのメモリが2GBであった事と、2GBから4GBへの変更は+10,000円、8GBへの変更は、さらに25,000円がかかるため、予算的にも4GBとなったわけである。しかし、最近はメモリ価格の下落も激しく、「VPCF13AGJ」購入時から1年半しか経っていないにもかかわらず、価格は大きく下がった。さらにバルクメモリならばかなり安く購入できる。パソコンとの動作検証がなされていないなど不安はあるが、安価なメモリで8GBへ増やし、より快適にしたいと思う。 「VPCF13AGJ」の対応メモリはPC3-10600 DDR3 SDRAMである。ノートパソコンでは一般的な204ピンSO-DIMM形状で、2枚1組で増設することで、デュアルチャンネル動作となる。メモリスロットは2基で、そこに2GBメモリが2枚挿されており、4GBとなっているため空きはない。これ以上の容量にする場合は、ずばりその容量のメモリと交換するしかない。今回の場合4GB×2となる。さすが、ノーブランド製品では品質が心配なので、有名メーカーから安い製品を選ぶとしよう。 今回は、PC3-10600 DDR3 SDRAMを購入すれば良いのだが、現在では主流はPC3-12800 DDR3 SDRAMに移行しており、PC3-10600 DDR3 SDRAMとの価格差は無いか、むしろ供給量の関係で安いくらいだ。高速なメモリを挿しても、PC3-10600 DDR3 SDRAMの低速メモリとして動作するので問題ない。むしろより高速で動作するくらい品質が高いとも言える。今回は2枚でデュアルチャンネル動作させるので、2枚1組で販売されているPC-12800 DDR3 SDRAMから選ぶこととする。同メーカー、同型番の製品を2つ使用してもたいていは問題ないが、偶然製造ロッドや工場が違うと、問題が発生しないとも限らない。 「PC-12800 DDR3 SDRAM」「204ピン SO-DIMM」「4GBの2枚セット」という条件で、最も安かったのが、CFD販売の「W3N1333Q-4G」である。中身は世界的に有名な「Elixir」製で、「Elixir」から特別に選別をしたメモリモジュール供給をうけたCFDがさらに最終出荷検査を行ったメモリという事であり、低価格ながら品質は良さそうだ。JEDEC準拠なのはもちろんのこと、永久保証まで付いている。パッケージに「デュアルチャネル動作テスト済セット」と書かれているのも安心だ。価格はFaith 大阪日本橋店で3,350円であった。
それでは実際の増設作業に入ろう。まずは「VPCF13AGJ」の電源を切り、ACアダプタを外し、バッテリも取り外しておく。メインメモリはちょっとした静電気にも弱いので、金属を触って体の静電気を逃がしておくのも必須だ。「VPCF13AGJ」を裏返すと、裏側にはフタが2つといくつかのネジが見える。、そのうち真ん中にあるのがメモリスロットへアクセスできるフタである。このフタに付いているネジを1本外すだけで、フタを外すことができる。ちなみに、「VPCF13AGJ」には2カ所のフタと、Blu-rayドライブ用にそれぞれネジがあるが、間違えないよう、それぞれネジ穴の横に、ドットのへこみがあり、分類されている。ドット1つがメモリスロット、ドット2つがハードディスク、ドット3つがBlu-rayドライブ用のネジなので、今回はドット1つのネジ外す事になる。 フタを開けると、内部には2段のメモリスロットが少しずれた状態で並んでいる、とりあえず標準搭載のメモリを取り外す必要がある。メモリの左右のへこみにはまっている金属のロックを左右に開くと、ロックが外れ、メモリが少し起き上がった状態になる。この斜めになった状態で引き抜くと、簡単に外れる。同じ手順で2枚目も取り外す。 取り出したメモリはエルピーダメモリ製の「EBJ21UE8BFU0-DJ-F」という製品であった。PC3-10600 DDR3 SDRAMで、メモリ1枚あたり2GBの容量となっている。当然ながら、今回購入した「W3N1333Q-4G」とは、貼ってあるシール以外は、形も大きさも全く同じである。 先ほどとは逆の手順で「W3N1333Q-4G」とメモリスロットに挿し込んでいく。斜めに置くまでしっかり挿し込んだら、寝かせる。左右のロックがメモリのへこみにしっかりはまれば取り付け完了である。しっかりはまらない場合は、メモリが置くまで挿し込めていない可能性がある。2枚とも挿し込んだら、フタを戻して増設作業完了である。 早速Windows 7を起動してみると、問題なく起動し、8GBが正常に認識されていた。またフルハイビジョンの動画編集が増設前と比べて快適になった。
今回のメモリ増設は、製品はバルク品を購入したとは言え、メーカーでも増設作業はユーザーが行えるようにしているパーツだけあって、非常に簡単であった。またメモリの価格はどんどん下がるため、標準搭載のメモリが無駄になったとしても購入後に交換した方が得になる場合もある。一方、メモリの規格が変わると、過去の規格の製品は需要が減るためむしろ価格が上がる場合もある。メモリ不足を感じる人は、価格が安くなるのを見計らって増設・交換するのがおすすめと言えそうだ。 (H.Intel) ■今回の関係メーカー・ショップ
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