(3)しゃくり方

基本的なしゃくり動作は、まずビシが着底したら直ちに糸フケを
取ります。次に竿先を下げた状態で、底潮が流れている場合はハ
リス長の半分くらい、潮が流れていない場合はハリス分を巻き上
げます。根掛かりが少ない場所では、糸フケを取ったら、その場
所からしゃくり動作に入ります。しゃくり動作は、まず竿先を7
0〜80cm位ス〜ッと持ち上げ、そのままの状態で数秒待ちま
す。この数秒待つ動作=竿を止める動作は極めて大切で、魚にウ
ィリーバリを食わせるタイミングを与えることになります。
次に、竿を上げた分リールを巻き(約1回転)取りながら竿
先を海面に下げ、再び70〜80cm位竿をス〜ッと持ち上げ同
様に数秒待つ、この繰り返しで中層ぐらいまで誘い(しゃくり)
上げます。しゃくり上げるタナはポイントにもよりますが、だい
たい底から10〜15メートル位です。
ここで注意したいのは、竿をしゃくり上げる高さは、海面から水
平ぐらいまで
とします。竿を高い位置までしゃくり上げると、ア
タリがあったときに
シャープなアワセができません。
ス〜ッとしゃくり上げたときに、こませカゴの上窓からからパッとこませが撒 かれ、この
こませの中にウィリーバケがスーッと入り、オモリ負けしている竿先がペッコ ンと戻って
くるとき、ウィリーバケがこませの中をフワッと躍り上がるように演出するこ とが、ハナ
ダイに対するアピールになると思います。
タイのアタリはしゃくり上げた直後や数秒待っている間、またはしゃくり上げ る途中にで
ます。この待つ時間は通常2、3秒ぐらい、その時の潮況により1秒から5秒ぐらいまで
いろいろ変えてみます
。また、竿をシャクル強さや持ち上げる早さも状況に応じて変えて
みます。
潮の流れの速いときは、振り出されたこませもすぐに流されてしまうでしょう
から、しゃくりのインターバルを短くして、潮が流れていないときは、インタ ーバルの間
に聞き合わせするような誘いも効果があるかもしれません。
この釣りは、ハナダイのポイントを主体に攻めますが、釣り場によってはマダ イが多い場
所を攻めることがあります。マダイの場合は、だいたい海底近から3メートル ぐらいの底
を中心にアタルことが多く、ハナダイの場合はこませを追って浮き上がり、4 、5メート
ルから、こませが効いてくると高いタナでは12メートルも上でアタルことが あります。
マダイが多く交じるポイントでは、ビシが着底したらすぐに糸フケをとり、底 から3メー
トル位までを通常のしゃくりよりも小さなストロークでシャクリ上げてくると 効果がある
ようです。
終日、一心不乱でシャクルこの釣りは、竿の持ち方や姿勢によっても疲労感が 違います。
右利きの場合は、竿尻を左脇にはさんで、左手で下から竿とリールを包み込む ように支え
て、右手でリールを回転しながらしゃくる方法がもっとも楽だと思います。
間違っても、座ってしゃくるようでは満足な釣りはできません。


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