(4)アタリ・アワセ・取り込み
アタリ、、、しゃくり動作の中でアタリがあるケースとしては、しゃくり上げている
途中 に竿を戻すようなアタリ、しゃくり上げた途端に出るアタリ、次のしゃくりま での間に出 るアタリがあります。アタリの種類については、大まかに2つのタイプがある と思います 。 水槽で海水魚を飼育して観察していると、海水中に撒かれたエサを口にすると 、パッと海 底に戻るように補食をするタイプと、海中に漂っているエサをパクパクと啄ん でいる ように補食するタイプがあります。同じ魚でも、補食の最中に周囲に同種の魚 がいる場合 、異種の魚がいる場合などで、補食の仕方が変わってきます。また、自然界で は潮や天候 の状況でも変わってくるのでしょう。たぶん海中でも、こませの中で躍ってい るウィリー バケを口にしたとき、同じことが起きているのではないかと思います。 |
アワセ、、、前者の補食の仕方では、竿先にキューンという鋭角的なアタリが出ます
。こ の場合は、すかさず竿を立ててアワセると、かなりの確度でハリ掛かりしてく れます。後 者の場合はなかなか難しいです。エサを海水ごと吸い込んでいるのでしょうか 、ブルブル という感じで手元に伝わってきます。このまま放置すると、キューンと引き込 む場合と、 そのまま静かになる場合があります。アワセるタイミングの難しいところです 。最初のブ ルブルでアワセると、なかなかハリ掛かりしてくれません。そのまま待って、 引き込んで くれればよいのですが、静かになることもかなりあります。この場合は、ブル ブルの後、 ワンテンポ遅らせてアワセるようにするのも1つの方法です。 こませしゃくり釣法は、擬似餌を使うためか、向う合わせでハリ掛かりするこ とは少なく 、うまくアワセたつもりでも、かなりの頻度でバラシがあります。また、潮況によっては 食いが浅く、アタリはあるものの、なかなかハリ掛かりしてくれない場合もあ ります。 アワセた瞬間にすっぽ抜けたり、キューンと引き込んだ後にフッと軽くなった り、バレる タイミングは様々ですが、バレたと思ったら直ちにビシを3メートル位下げて 、再度同じ タナまでしゃくり上げます。バレたタナには、別の魚が群れている可能性があ ります。過 去、この様にして何回か釣ったことがあります。 |
取り込み、、、ハナダイでも30〜40センチ級のデコダイになると、強力な引き込み
を 見せます。ときには2キロクラスのマダイやクロダイも食ってきます。この様 なクラスに なると、2号ハリスではかなりスリリングなヤリトリになります。決して無理 をせず、綱 引きをしないように気を付けます。とくに短い竿を使用しているため、竿によ るタメが効 きません。強い引き込みがあるときは無理にリールを巻かず、ドラグを効かせ 、ラインを 出して凌ぎます。 水面まで上げて来たら、直ちに抜き上げられるかを判断します。0.5キロク ラスまでな ら2号ハリスで難なく抜き上げられますが、抜き上げる前にハリの掛かり具合 を確認しま す。皮一枚の掛かりや、スレで掛かっている場合は、迷わず玉網を使います。 こませしゃくり船の場合、ほとんどの釣り人は立った状態で常にしゃくり動作 を繰り返し ていますので、置き竿釣法などと異なり隣の人に玉網取りをお願いするのはチ ョット遠慮 したいですね。 助手の人(昔は中乗りさんと云っていた)や船長が船上を駆け回って玉網取り をしてくれ ますので、抜く自信がないときは大声で呼びます。でも、中型サイズまでは抜 いてしまい ましょう。時合のときには、特に手返しの早さが勝負です。抜き上げるときは 船の揺れな どを考慮しながらタイミングを測って、思い切りよく一気に抜き上げます。恐 る恐る上げ ると、途中でタイが暴れ、バレの原因になります。 |