尾瀬・花紀行
天上の楽園・アヤメ平と花の名山・笠ヶ岳


1日目: 2020年8月6日(木)

     鳩待峠〜アヤメ平・往復


      (鳩待山荘泊)

2日目: 2020年8月7日(金)

     鳩待峠〜笠ヶ岳・往復



1日目

天上の楽園

アヤメ平 (1,960m)


アヤメ平は、尾瀬ヶ原より標高が500m以上も高い雲表の湿原!

2020年8月6日(木)

鳩待峠〜アヤメ平・往復

相模原IC−(圏央・関越)−沼田IC−(R120・R401)−戸倉−840鳩待峠P−(満車で戻る)−910戸倉・尾瀬第一駐車場−(タクシー)−1000鳩待峠1010〜1132横田代〜1130(昼食)1210〜1255アヤメ平1315〜1503鳩待山荘

 今回、山仲間が尾瀬のアヤメ平と笠ヶ岳へ行くというので、私も同行させてもらうことになった。
 笠ヶ岳は関東百名山であり、花も多いと聞いていたので一度は行ってみたいと思っていた。

 アヤメ平は十代の頃に兄に誘われて行ったことがあるが、アヤメを見た記憶はない。その時はミズバショウを見に行った帰りだったので、「アヤメが咲く時期ではなかったのだろう」と思っていた。

 しかし、出かける数日前になって、『アヤメ平は、キンコウカという植物をアヤメと見間違ったことから、「アヤメ平」と名づけられた』ということを知った。

 アヤメとキンコウカ(右の写真)を間違えるとは・・・、滑稽というか、あきれたモノだ!

 今日、戸倉でタクシーを待っている時、若い職員が、
「そうなんですよ! アヤメと見間違うなんて大馬鹿野郎ですよ!」
 と言っていたが、「アヤメ平」という名に誘われて来るハイカーもいるに違いない。ならば名前を変えた方がいい。今からでも遅くはないと思うのだが・・・。

 いずれにしても、アヤメ平にアヤメはないが、気を取り直してキンコウカが咲く雲表の湿原を散策して来よう!!

 朝8時40分頃、鳩待峠の駐車場へ着いた。しかし、満車で止められない。係りの人が、「戸倉まで下って駐車場へ止めるか午後に出直して来るといい」という。(前夜から車中泊が多いので早朝に満車になるようだ)

 仕方なく戸倉まで下り、乗り合いタクシーで再び鳩待峠へやって来た。

 鳩待山荘前は時間が遅いせいか人影もまばらだった。
 正面に至仏山が見える。いつも雪を抱いた至仏山を見ているせいか、雪がない至仏山は迫力がない。

 今宵の宿、鳩待山荘へ余分な荷物を預けてから出発。山荘の横が登山口になっている。

 まずはブナ林の急登を登って行く。

 10分も登ると木道になりホッとする。やはり木道を歩くと尾瀬へ来た実感が湧いて来る。それに木漏れ日とさわやかな風が心地よい。

 次第にブナの大木が多くなって来た。ここは地図に「ブナ原生林帯」と書いてある。
 山の上になぜこんな平たんな地があるのだろう、と不思議に思う。

 40分も歩くとベンチがあった。この道は「鳩待通り」というそうだ。

 若い男女3人組に追い越される。やっぱオジさん、オバさんよりも若い人の方がいい。元気がもらえるような気がする。

 1時間20分で横田代へ出た。まさに雲表の草原、いや湿原だ。


 ワタスゲが風に揺れていた。

 さらに進んで行くと池塘(ちとう)が現れ、アヤメと間違えたというキンコウカが、一面を黄金色に染めていた。


 横田代にあったベンチで昼食。

 花の写真を撮りながらのんびりと歩いて行く。ここは尾瀬ヶ原のような混雑はない。この静寂が本当に尾瀬の山かと思えて来る。


(ワタスゲ)

(キンコウカ)

(オヤマリンドウ)

(ニッコウキスゲ)

(コバギボウシ)

(ハナニガナ)

(タテヤマリンドウ)

(イワショウブ)

(ジョウシュウオニアザミ)

(ミツガシワ)

(ムラサキタカネアオヤギソウ)

(ヤマサギソウ)

 アザミはオニアザミだと思って撮ったのが、ジョウシュウオニアザミだったようだ。
 またアオヤギソウだと思って撮ったのは、ヤマサギソウだった。

 歩きながら、黄色い絨毯を広げたようなキンコウカの群落を見て、ここを「アヤメ平」ではなく、「キンコウカ平」とか、「黄金平」という名前に変えた方がいいのでは・・・、と思った。

 ここの魅力は花や池塘、静寂ばかりではない。眺望が素晴らしい。少しモヤっているが、西に至仏山、東に燧ケ岳、北に平ケ岳や越後三山、南に上州武尊山や日光白根山、男体山、皇海山も見える。明日登る予定の笠ヶ岳がピラミッドのようだ。


(燧ケ岳)

(笠ヶ岳)

 アヤメ平へ12時55分着。昼食を含めても3時間弱だった。

 サァ、あとは早く鳩待山荘へ引き返して、旨いビールを飲もう!





     笠ヶ岳へ続く