榛名山(はるなさん)

(相馬山 1,411m、群馬県)  118座


榛名湖畔から見た榛名富士。

【登頂歴】
 A天目山〜相馬山(紅葉紀行) 2020年11月6日
 @氷室山〜天目山〜相馬山〜榛名富士 2003年10月25日

@氷室山〜天目山〜相馬山〜榛名富士

2003年10月25日(土)

相模原430−川越IC−渋川・伊香保IC−榛名湖畔・駐車場740〜807氷室山〜843天目山850〜七曲峠〜943松之沢峠〜磨墨(するす)岩〜1023磨墨峠〜1122相馬山1150〜1227ヤセオネ峠バス停〜榛名富士登山口1325〜1410榛名富士1430〜1458榛名富士登山口〜駐車場

 昨日の午後になって急遽、榛名山へ行くことにした。
 榛名山は赤城山、妙義山とともに上毛三山に数えられ、すでに赤城山と妙義山を登っているので、どうしても行きたい山だった。
 折りしも紅葉真っ盛りだという。

 朝4時30分に家を出た。川越ICから関越道に乗り、渋川伊香保ICで降りた。(渋川駅前6時50分通過)
 伊香保の街を走っている時、右手に「ベルツの湯」があった。ここは日帰り温泉らしい。帰りに汗を流して帰ろう。

 伊香保から榛名湖へ向かって行く。山岳道路には紅葉が見られるようになって来たが、茶褐色が多くガッカリした。
 しかし、しばらく急坂を登って行くと、所々に真っ赤に色付いたドウダンやモミジなどが現れて来た。普通なら歓声を上げる所だが、前回、紅葉日本一と言っても過言ではない栗駒山の紅葉を見て来たばかりなので、あまり感動はない。

 榛名湖畔の観光案内所がある駐車場へ7時20分着。ここへ車を止め、湖畔に投影する榛名富士の写真を撮った。少し露出不足だったが榛名富士と左手に烏帽子ケ岳、右手に相馬山が並び立って見えた。今日はあの端正な榛名富士と相馬山に登る予定だが、烏帽子ケ岳にも登ってみたいと思った。


(正面が榛名富士、左が烏帽子ケ岳、右が相馬山)

 車を止めた場所がどうもトイレ用の駐車場らしいので、もう少し先まで行ってみることにした。
 200メートルほど行った所に町営の無料駐車場があった。すでに満車状態だったが、一番奥に1台だけ止めるスペースがあった。

 駐車場7時40分発。
 ザックを背負って歩き出そうとしたが、さて、登山口はどっちだろう? 湖畔沿いの車道をキョロキョロしたが分からず、見当をつけて歩き出した。少し戻って交差点を右折して登って行くと、20メートルほどで「関東ふれあいの道、遊歩道入口」と書かれた標識があった。

 いよいよここから登山道になった。ここはクリの木が多いようで道端にクリが落ちていた。クリを拾いながら登っていくと、すぐに稜線へ出た。広場のようになった所に標識やベンチがあった。

 この辺はクリやクヌギ、ミズナラなどが多く、葉は茶褐色になり、とても紅葉とは言えない。
 すぐに木の階段になった。しかも急登で階段の段差が有り過ぎ、思い切って足を上げ、気合を入れて踏ん張らないと登れない。小さいお子さんでは足が届かないのではないか。こんな道が遊歩道といえるのだろうか。

 8時7分、氷室山へ着いた。先客のオジさんとオバさんが休んでいた。その夫婦から「ヤセオネ峠までどのくれえかかるかねぇ・・」と、すごいお国訛りで聞かれる。福島弁か?

 天気がどうも思わしくない。予報では晴れると言っていたが、白い雲が一面を覆っている。時々雲の合間から陽が差すこともあるがすぐに隠れてしまう。

 ここからは左手に榛名湖、その奥に榛名富士と烏帽子ケ岳を見ながら稜線を下って行く。所々に紅く染まったモミジがあったが、写真を撮るほどではなかった。


(右が榛名富士、左が烏帽子ケ岳)

 天目山の山頂近くなると、クヌギなどの合間に赤や黄色に色づいたモミジが現れて来た。やっと紅葉の山に来たという実感が湧いて来た。秋山はこうでなくちゃあ〜!

 背後に榛名山の最高峰である掃部(かもん)ケ岳が見えているが、枝が多すぎて写真は撮れない。(上の写真に写っているのが掃部ケ岳)

 ここからもまた木の階段になった。段差が有って登るのに苦労する。ここは工事をした業者が手抜きをしたのではないかと勘ぐりたくなる。

 8時43分天目山着。山頂は広く、ベンチが7つもあった。そのベンチに例のご夫婦が休んでいた。私もベンチに座って一服。
 ここから眼下に榛名湖、その対岸に烏帽子、榛名富士が見えるが、写真を撮るには木が多すぎた。しかし、どうしても背後にある榛名山最高峰の掃部(かもん)ケ岳の写真が撮りたくてウロウロしたが、展望の利く所はなかった。仕方なく樹木の間に山頂だけを入れてシャッターを押した。


(天目山・山頂)

(樹木の間から見えるのが掃部ケ岳)

 8時50分、天目山頂発
 山頂から20メートルも下ると、真っ赤に色づいたモミジがあった。これぞ紅葉という感じだった。
 さらに下って行くと、車道へ出た。そこは七曲峠だった。車道の向こうに木の階段が見えた。

 その階段を登り切ると、なだらかな草道になった。人口の階段と違ってやはり自然の道はいい。

 草と落ち葉を踏んで歩いて行くと、途中にベンチがあったのでそこへ腰を下ろす。やっとお天道様も顔を出した。それに遠くに軍艦のような山が見えた。たぶん荒船山だろう。

 歩き出すと足元にリンドウの花が咲いていた。こんな遅くまで咲いているなんて感激だ。座り込んで写真を撮った。

 木の階段を下って行くと、正面に独特の山容をした相馬山が見えた。すばらしい山だ。それに紅葉もいい。が然、登行意欲が湧いてきた。

 再び車道へ出た。ここが松之沢峠らしい。車道に沿って40〜50メートル下ってから、右側の道を登って行く。お天道様はどうも長持ちしない。陽が差したかと思うとまた薄い雲に隠れてしまう。落ち葉がサラサラと落ちる音が、雨の音に聞こえてならない。

 少し登った所に展望のいい所があった。標識とベンチがあったので、そこで一服。
 そこからは榛名湖を取り囲むように榛名富士、掃部ケ岳、そして今まで歩いて来た氷室山、天目山が見えた。最高の展望台だった。こんな所をスタスタ歩いてしまってはもったいないと思った。


 (右が掃部ケ岳、左が天目山)

 そこから2、3分も歩くと、今度は正面に相馬山がドガーンと立ちはだかるよう聳え立っていた。とっさに「サツマイモを2つに切ってポンと置いた感じ」と言われる庚申(こうしん)山から見た皇海(すかい)山に似ていると思った。

 そして、やはりこの山は榛名山の盟主にふさわしいと思った。貫禄と風格があった。ここへ来るまでは、なぜ榛名山の最高峰である掃部ケ岳が日本200名山ではなくこの相馬山なのだろうかと思っていたが、その相馬山を目の前にして納得した。


 (相馬岳は榛名山の盟主にふさわしい)