以東岳−2/3

大井沢−日暮沢〜竜門山〜竜門小屋・・・1/3
竜門小屋〜以東岳〜狐穴小屋・・・2/3
狐穴小屋〜竜門山〜日暮沢・・・3/3

2010年7月17日(日)

竜門小屋540〜631南寒江山〜650寒江山700〜732北寒江山〜746三方境〜753狐穴小屋815〜906中先峰〜1053以東岳1120〜1240中先峰〜1334狐穴小屋(泊)

 朝、3時半になっても誰も起きない。静かに外へ出た。月山と遠くに見える鳥海山の上空が朝焼けに染まっていた。


(朝焼けの月山(中央)と鳥海山(左奥))

(竜門小屋からこれから向かう寒江山と以東岳)

 5時40分発。いよいよ以東岳へ向かって出発。天気は快晴。
 歩き出して5分もすると、ヨツバシオガマやイワイチョウ、ウラジロヨウラクなどが咲いていた。その中にヒメサユリが4、5輪咲いていた。ヒメサユリは山形、新潟、福島3県にしか咲かないという地域限定の花で、「今年はもう終わった」と聞いていたので諦めていたが、最後の花を見ることが出来てラッキーだった。


(ヨツバシオガマ)

(ウラジロヨウラク)

(ヒメサユリ)

 南寒江山の手前でグーンと下らされ、損したような気がする。しかし、これが稜線歩きのいい所でもある。道端に咲くミヤマウスユキソウやハクサンフウロなどを愛でながら歩いて行った。さらに進んで行くとハクサンイチゲの群落があった。しかし、風が強くて花を撮るのは難しい。

 ここから見る南寒江山が格好いい。
 (左の写真:手前のピーク)。

 南寒江山の山頂には三角点があり、その三角点に「山」と書いてあった。珍しい三角点だと思った。

 南寒江山から緩やかに下って主峰の寒江山へ向かって行く。寒江山も堂々として恰好いい。

 その寒江山には三角点と標識があった。3人の先客が写真を撮っていた。ここからの展望は抜群で北に以東岳、南に竜門山から西朝日岳、大朝日岳、小朝日岳まで見える。大朝日岳の尖峰が目を惹く。


(寒江山からの以東岳)


(寒江山からの大朝日岳方面)

 展望を楽しんでから、北寒江山へ向かって行く。ハクサンフウロが咲き、ニッコウキスゲが群落で咲いている。シャクナゲも咲いていた。
 今日も快晴だが風が爽やかなので汗は出ない。

 北寒江山へ7時32分着。
 三方境へ7時46分着。ここまで来ると以東岳を遮るものは何もない。「これが以東岳だ〜!」という感じで、重量感溢れる山容を見ることが出来て嬉しかった。


(三方境からの以東岳)

 この辺は岩と砂礫で足元が悪い。赤ペンキ印に導かれながら下って行き、狐穴小屋へ7時53分到着。

 早速、管理人に断って部屋へ荷物を下ろし、アタックザックだけで出掛ける。荷物が軽くなっていい。

 小屋のすぐ下の湿原のような所にヒナザクラが咲いていた(写真右)。さらに進んで行くとヨツバシオガマやムカゴトラノオが多くなり、チングルマも咲いていた。

 中先峰まで来ると以東岳がグーンと近付いて来た。10年越しの憧れの以東岳の山頂はもう目の前だ。

 中先峰からはササの台地になり、そこを下ると草原のような湿原のような所へ出た。そこで珍しい花を見た。この花は一体何だろう?

 (右側の花は何でしょうか。分かる方教えて下さい)

 さらに20分も行くと、今度はトキソウが咲いていた。こんな所でトキソウを見るなんて思ってもいなかったので嬉しかった。

 以東岳の一番手前にある岩峰を登って行くと、左手遠方に残雪をたぷり抱いた飯豊連峰が見えた。
 そして、このピークを登り切ると正面に山頂の小屋が見えた。

 そこからわずかに下り、いよいよ以東岳の最後の登りである。
 そして、ついに憧れの以東岳山頂へ立った。時に10時53分着。誰もいない山頂で展望を満喫。
 山頂からは眼下に熊の毛皮を広げたような大鳥池が見えた。また目を南に転ずれば、今歩いて来た稜線の奥に槍のような大朝日岳が見える。最高だ〜、と叫びたいほどだった。


(以東岳最後の登り)

(山頂から大鳥池)

(大朝日岳方面)

 ここで昼食にした。昼食といっても朝食に食べ残したレトルトの五目飯半分と、ドラ焼1個という貧しい食事である。それも無理やり水で流し込んだ。例えどんなに貧しい食事でも以東岳の山頂へ立っただけで嬉しい。

 11時20分下山。ここからは往路を戻る。
 荷物は軽くても暑さには勝てない。「ビールだ!ビール!小屋でキンキンに冷えたビールが待ってるぞ〜!」

 狐穴小屋着13時34分。
 早速、キンキンに冷えたビールを買い込んで、水場の脇で祝杯を挙げた。ビールが最高に旨い!!

 ビールを飲みながら管理人に帰りのコースを尋ねると、
「竜門まで2時間半、竜門から日暮沢まで3時間半、計6時間だが、それではツマラナイですよ。景色を見たり花の写真を撮ったりするにはプラス1時間がいい」
 とのことだった。明日は5時前に出て、日暮沢へ12時までに着くようにしよう。

 この小屋もピカピカだった。登山者はエキスパ−トばかりだった。今日の宿泊者は3、40人位だろうか。余裕で寝ることが出来た。


(以東岳の夕暮れ:狐穴小屋から)