霧ケ峰

A静かな高原を散策−2/3

A沢渡〜車山肩〜車山

 沢渡からは車山肩をめざして行った。

 所々にダケカンバなどがあるものの、森林限界を過ぎたような草原帯を登って行く。やっと山へ来たという実感が湧いて来た。

 道端にはランのような葉をした麦色の蕾をいっぱい付けた花があるが、これは一体何だろう。

 Mさんの奥様が、「これは蕾でなく、これで咲いているのよ・・・。地味な花ねぇ・・・」と言った。

 私もじっくりと観察してみたが、蕾なのか咲いているのか分からないような花だった。それにしてもパッとしない花だ。後で知ったことだが、これは「ネバリノギラン」というそうだ。

 小さな石がゴロゴロして来ると、待望のニッコウキスゲが咲いていた。「お〜、ニッコウキスゲだ〜!」と、皆んなから歓声が上がる。あと2週間もすれば、この一帯はニッコウキスゲで真っ黄色に染まることだろう。
 肩の手前で休憩。周りにはレンゲツツジが咲いていたが、ガスでボンヤリとしか見えなかった。


(草原を登って行く)

(ニッコウキスゲがお出迎え!)

(レンゲツツジも霧の中)

(車山肩にあった案内板)

 肩から少し下りになった。すると後ろからゼッケンを着けた人達が走って来た。オリエンテーリングでもしているのかと思ったが、ロゲインという競技だという。最近流行っているらしいが、私はただ歩いているだけでもシンドイのに、山を駆け登るとは恐れ入った。


(肩から車山をめざして下る)

(ニッコウキスゲの蕾も大きい)

(駈け下るロゲインの選手達)

(車山の登りになると歩いている選手も)

(テガタチドリ)

(シロスミレ)

 しばらくすると、道端にハクサンチドリが咲いていた。「おー、ハクサンチドリだ!」と皆んなに得意顔で言ったが、これはハクサンチドリではなく、テガタチドリだったようだ。

 やっと車山の山頂が見えて来た。大勢の人で賑わっていた。
 バックにはジャンダルムがモヤって見えた、と思ったがジャンダルムではなく、立派な建造物だった。気象レーダーだというが何も山頂に建てなくてもいいような気がするのだが・・・。どうしてもこの山頂へ建てるというなら、せめて一階は登山者のために休憩所やトイレにするとか、もっとお役所は考えてほしいものだ。


(山頂が見えて来た。ボンヤリと見えるのはジャンダルムか?)


(ジャンダルム?の正体)

(山頂に建つ神社)

 いずれにしても、40数年ぶりに霧ヶ峰の山頂へ立った。12時2分着。
 ここで記念写真を撮ってから、さらに建物の奥へ行ってみると神社があった。これが本当の山頂だろう。この神社には御柱が4本立っているので諏訪神社かも知れないと思ったが、これは車山神社だった。

 ここで昼食にすることにした。雨も止んだ。このまま晴れてくれるといいんだが・・・。

蝶々深山へ