那須岳・紅葉紀行−2/2

 牛ケ首は姥ケ平を見下ろす位置にあり、ベンチも沢山あった。ここでのんびりしようと思ったが落ち着かず、すぐに姥ケ平へ向かって下って行った。

(左の写真は牛ケ首からの茶臼岳。帰りに撮ったもの)。

 姥ケ平へ下りながら、ネットで見た紅葉とは程遠いと思った。少し早いのか、遅いのか。それとも今年は夏が暑かったので葉焼けしてしまい、色が鮮やかに出ないのだろうか。

 姥ケ平のビューポイントといわれる「ひょうたん池」まで行って見た。しかし紅葉の見頃には少し早かったようで、すぐに引き返す。
 途中で会ったご夫婦から、「三斗小屋の方へ少し行くと、綺麗に紅葉している木がありますよ!」と教えられ、20分ほど散策してきたが、歓声を上げるような紅葉にはお目にかかれなかった。

 再び、姥ケ平へ戻ると、日陰だった所もかなり陽が差していた。しかし朝の光が強く、色が跳ねてしまう。
 ここの紅葉はそれなりに綺麗だが、「日本の紅葉百名山」の第一位という先入観と期待感があったせいか物足りなさを感じる。

 ここは仮に最高の色づきであったとしても、スポット的な紅葉で全山紅葉の栗駒山などに比べるとスケ−ルが小さい。やはり、「紅葉百名山」の第一位というのは、ひいき目に見ても無理ではないかと思った。

【この紅葉を最高!と思うか、イマイチと思うか?】



 牛ケ首へ向かって登りながら、時々振り返ると、日差しが差したせいか姥ケ平は朝と違った紅葉を見ることが出来た。


(姥ケ平を見下ろす)

 牛ケ首まで来ると大勢の人が休んでいた。見ればロ−プウエイ方面から続々と観光客が登って来る。私はその流れに逆らうようにロ−プウエイをめざして行った。

 すると、すぐに右手の谷に素晴らしい紅葉が現れた。全く期待していなかったので感激!今まで不完全燃焼だったものが、やっと燃焼した感じだった。


 ロ−プウェイで来たハイカーが続々と登って来る。犬も5匹いた。

 ロ−プウエイとの分岐が見えると、茶臼岳へ登っている人達が行列になって見えた。私も茶臼岳を登ってから姥ケ平へ行けば良かったと思った。

 分岐からは火山礫地を登って行く。アルペン的で気分がいい。

 分岐から30分ほどで鳥居と祠が立った山頂へ到着。山頂から見る日の出平の紅葉もいい。


(茶臼岳山頂から日の出平)

 山頂からは、時計周りにお鉢を回って峰の茶屋へ下った。
 ここで一服していると、一人で東京から来たというオバさんが、「ここでゆっくりした方がいいですよ。どうせ渋滞で車が動かないから・・・」という。
「何に!車が動かないって!」 ついに心配していたことが現実になってしまったようだ。

 さらに親切なオバさんは続ける。「両側に路肩駐車があって、登りの車と下りの車が擦れ違いができなく、全く動かない。私も路駐して来た」という。
 私は「まいったナア・・・」とボヤキながら、ここで早めの昼食にした。渋滞ではこの先どうなるか分からないからだ。

 ゆっくりと下って行くと、これまた親切というかお節介なオジさんが、先ほどのオバさんと同じように、「車は動けないからゆっくり下った方がいいですよ。大丸温泉まで渋滞です」と言う。

 しかし、続々と登って来る登山者がいるということは、少なからず車が動いている証拠ではないか?
 駐車場へ11時10分着。さて、ここからが最大の難関である。本当に車が動かないのだろうか。

 まずはロータリーを出た所でびっくり!反対車線は路肩駐車がズラリと並び、上りの車は渋滞で動かない。下りの車はどこを走ればいいのだろうか?
 しかし、私の車は小型車なので路肩と渋滞で止まっている車の間をギリギリに通過することが出来た。少し大きめの車は通れない。トラックやバスがいなくて助かった。大型車が1台でも道をふさいでいたら何時間待たされたか分からない。
 路肩駐車は大丸温泉まで続いていた。


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