A日光白根山・・2/2


 そして、ついに山頂へ立った。晴れた日に立ったぞ〜!
 狭い山頂に4、5人のパーティーがいたので、端っこに立った。ちょうど目の前に男体山、女体山、太郎山などファミリーが見えた。


(山頂からの日光連山)

 私は写真を撮っただけで次のピーク(写真左)へ向かって行った。それは10年前に降雪の中を登ったコースが、どんな所だったのかを検証したかったからだ。

 弥陀ケ池に向かって3つ目のピークを下りだすと、眼下に丸沼と菅沼が見えた。さらに1分も下ると弥陀ケ池(写真右)が見え、木道まで見えた。

 前方に2つの岩塊が見えた。「え!あれを下るのか!」と驚いた。絶壁のようで下が見えない。

 その岩塊の手前にいた登山者が、右側の岩に隠れて見えなくなった。ということは右側から下るようだ。

 そこは身震いするような、絶壁の下りだった。ここは雨が降ったら滑って下れないのではないか、と思った。思えば10年前に降雪の中を良くここを登ったものだ。

 その急峻な下りも10分か15分で終わり、緩やかに下って行く。周りのダケカンバもすっかり葉を落とし、紅葉は全く見られない。

 シャクナゲを掻き分けるように下ると、また急峻な下りになった。その時、「ここだ!10年前に丸沼から来たという青年と会ったのは!」。彼は稜線を来たのではなく、私より先にここへ登って私を待っていたのだ。

 滑って嫌らしい急な道を下ると、そこが弥陀ケ池との分岐だった。座禅山に隠れて弥陀ケ池がわずかに見えるだけだが、ここで昼食にしよう。

 ここは弥陀ケ池、白根山、座禅山、七色平の十字路になっていた。座禅山へ登るルートは、ロープウエイが出来てから拓かれたのだろうと思った。

 ここから七色平へ向かって行った。ここも急な下りだ。道は整備されているが、谷筋にあるため薄暗い。

 七色平という名に引かれて来たが、針葉樹の中で薄気味悪い。

 突然、高層湿原が現れた。どうしてこんなところに!と思うくらいだった。

 その湿原の奥に避難小屋があった。これは修験者の装束小屋なので泊まるには適さない。

 小屋からすぐに分岐へ出た。ここからは今朝登って来た道を下って行く。1、2分で大日如来像があった。登る時は下ばかり見ていて気づかなかったようだ。

 ロープウエイの山頂駅へ12時53分着。今朝見た白根山が眩しいように光っていた(TOPの写真)。

 結局、今日は紅葉狩りに来たのに、白根山では全く見ることが出来なかった。
 駐車場にあった紅葉が、せめてもの救いだった。


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