アカヤシオのトンネルだった。

仙人ケ岳 ・・・2/2

 ヤシオのトンネルを下って行く。そして次の登り返しの道もヤシオだらけだった。右も左もヤシオだらけで、もうお腹一杯だ!


 維ノ岳というピークへ10時30分着。このピークは何と読むのだろうか。山頂には手書きで「維ノ岳」とあったが、地図には「椎ノ岳」とある。

 その維ノ岳から5,6分で犬帰りの鎖場へ着いた。右手に巻き道もあるが、私は当然、鎖場を行く。犬も引き返すという鎖場は、俄然、ファイトが湧いて来た。

 しかし、5,6mほど行ったところで動けなくなった。左側の一枚岩が逆層で足の置き場がない。
 そこで、鎖にぶら下がったまま、「ぶらんこ」で、一枚岩の隣へ着手。「あ〜あ、しんどかった!」

 でもこれでお仕舞ではない。鎖はまだ続いていたが気合で登って行った。

 私はこの鎖場を少し甘く見ていたようだ。こんな嫌らしい鎖場はアルプスの槍や穂高、劔にも無いような気がする。(アルプスは山小屋が登山道を整備してくれているから)

 足利市役所さん! 鎖をあと一本増やすか人工的な足場があれば楽に安全に登れるんですがねぇ・・・。

(文句を言うなら巻き道を行け!、と言われそうですが)

 巻き道組と合流して急登を登って行く。左手にはアカヤシオとヤマツツジが咲いていた。

 最大の難所を越え、お腹も空いてきたので登り切ったピークでランチタイムにした。ランチをしている目の前にもアカヤシオが咲いている。最高のロケーションだ。

 12時ジャストに宗ノ岳、12時24分に知ノ岳のピークを越えて行く。

 そして、ついに熊の分岐へ着いた。ここは下りの生不動コースとの分岐なので、ここから仙人ケ岳を往復することになる。

 正面の小さなピークが山頂かと思いきや、幾つもピークがあって騙される。「山頂はまだか〜!」と叫びたくなった。

 周りのヤシオを見ながら、自分を騙し騙し登って行った。

 そしてやっと仙人ケ岳の頂上へ着いた。我々だけで貸し切りだ。

 ボッテリとした山頂は稜線の一角で、標識が無ければ通り過ぎてしまいそうだ。ここでしばし憩う。

 下りは熊の分岐まで戻り、「生満不動・岩切」を目指して下って行く。そもそも生満は何と読むのだろうか。なままん、いくまん、それともあんまんか?

 そのあんまんコースも嫌らしい。トラロープがあるが、足がずり落ちそうで怖い。

 途中で会った団体さんはここを往復しているというが、このコースを往復するだけではこの山の魅力は半減してしまうだろう。

 途中で足がつってしまい難儀した。普段の運動不足が祟ったようだ。

 生満不動尊でお参りをして行く。この建物の奥(写真の左側)の絶壁に不動明王が祀られているという。

 今日は例祭が行われたそうだ。ちなみに毎年4月第一日曜と11月第一日曜に例祭が行われているという。

 この生不動は千百年の歴史があるというから驚きだ。

 ここから登山口はもう近い。雲行きが怪しくなって来たので急いで下ろう。

 岩切登山口へ15時30分着。そこから2,3分で駐車場へ着いた。

 今日はアップダウンが多く、少々ヘバってしまったが、この時期にアカヤシオを見ることが出来て満足だった。ここは知る人ぞ知る、アカヤオの名所のようだ。(更新日:2023.4.12)