白馬三山・旭岳縦走・・2/4


 途中に小さいが立派な避難小屋があった。地図に「お花畑避難小屋」と書いてあった。雷雨の時など助かるに違いないと思った。

 ここからもハクサンフウロやクルマユリ、オオカサモチなどのお花畑が続く。

 やっと稜線に小屋が見えて来た。しかし、ここからはまだまだ遠い。


(道の周りはお花畑)

 途中に山岳パトロール隊員が休んでいた。私は図々しく「シロウマアサツキは咲いていませんか?」と尋ねてみると、「シロウマアサツキならそこに咲いてますよ」と教えてくれた(写真左)。紫色のネギ坊主のようなシロウマアサツキが3本咲いていた。

 そこから2、3分も登ると国有林の案内板があり、先ほどお話をした外国人が休んでいた。この方は先月、四国の石鎚山を登って来たという。

 ここからは、一段と見事なお花畑になった。白いイワオウギと黄色いミヤマキンポウゲの中で、クルマユリが揺れていた。


(見事なお花畑)

 村営頂上宿舎に近づくと、左手に杓子岳と鑓ケ岳が並んで見えた。登山道の周りにはイワギキョウが咲き、さらにイブキジャコウソウの群落で一帯がピンク色に染まっていた。それに、もうとっくに終わったと思っていたウルップソウがまだ咲いていた。感激!さすがは日本屈指の花の山だと思った。



(手前が杓子岳、奥が鑓ケ岳)

(イブキジャコウソウ)

(ウルップソウ)

 稜線へ出ると旭岳や剱岳、立山、毛勝三山らしき山が目に飛び込んで来た。バンザ〜イ〜! もちろん杓子や鑓もバッチリ見える。ここから見る白馬の山頂は標高差がないため迫力はない。


(これから登る予定の旭岳)

(右奥が剱岳、左が立山)

(白馬岳山頂と白馬山荘)

 旭岳との分岐でしばし思案する。旭岳が先か、白馬の山頂が先か。天気はバッチリだ。2、3時間は崩れることは無いだろう。ならば省エネで旭岳のピストンが先と決め、ここで弁当を広げる。

 しかし、しかし、である。弁当を広げて10分も経たないうちに大雪渓側からガスが這い上がって来た。白馬の山頂もガスでボンヤリしてきた。白馬山頂からの展望を見逃してはならない。食べかけの弁当をザックに入れて白馬の山頂へ向かって行った。

 まずは白馬山荘へ不要なものをデポし、アタックザックで登って行った。そして白馬岳へ4回目の登頂となった。

 山頂からは富山県側の旭岳や清水(しょうず)岳、遠くには毛勝三山らしき山まで見えた。さらに、眼を北側に転じれば、朝日岳こそ見えなかったが前朝日と朝日小屋が見えた。しかし、杓子や鑓はもうガスの中だった。
(写真手前が旭岳、奥が清水岳)

 ここで弁当の残りを食べ、旭岳へ向かうことにした。

 白馬山荘の前を素通りし、最初に弁当を広げた分岐へ到着。山頂からここまで約20分。この分岐を右に曲がって清水岳方面へ下って行く。 

 ハイマツの中を下って行くと5、6人のパーティーとすれ違った。聞けば清水岳まで行って来たという。


(旭岳、真ん中のトンガリが山頂か?)

 鞍部まで下るとお花畑になった。リンドウやチングルマ、タンポポ、アオノツガザクラなどが咲いていた。
 お花畑を進んで行くと雪渓を歩くようになった。先行者が2人いた。どうも村営頂上宿舎からの道とこの雪渓上で合流するようだ。

 雪渓を登って行くと、旭岳も山容が大きく変わる。
 雪渓が終わった所で一休み。白馬岳にもこんなのどかな所があったのかと驚く。

 清水岳へのコースは旭岳をトラバースしたしっかりした道がついているが、旭岳へ登るルートは私が持っている地図には載っていない。そのためか分岐にも標識などはない。とにかく踏み跡を辿って行くが、最初は凄いザレで一歩進んで二歩下がる、という感じである。
 しかし、登るにつれザレからガレになり、少し登りやすくなった。

 頂部へ出ると、奥の尖がった岩に人が立っているのが見えた(写真右)。あれが山頂に違いない。

 その岩塊へ近づいて行くと、さっき立っていたオジさんがいた。何と山岳パトロール員だった。そして、この岩のテッペンにかつてはレリーフが埋め込まれていたという。

 空身でその岩を攀じ登り、オジさんのようにテッペンへ立った。「旭岳のテッペンへ立ったぞ〜!」

 旭岳は「日本山岳標高ベスト100」の39位に入っている山なので、どうしても一度は登ってみたいと思っていた。その旭岳のテッペンへ立てて本当に嬉しい。

 パトロール員のオジさんが、「下りは清水岳側へ下った方が安全」と言うので、ご夫婦と3人で下ったが、道を間違えたのか、ひどいガレ場を下ってしまった。巻道へ出てホッとした。


(お花畑−1)

(お花畑−2、バックは鑓ケ岳)

(ミヤマリンドウ)