ここはまるでハクサンイチゲの畑のようだった。その中を10分ほど進んだ時、ピンク色をしたユキワリコザクラを見つける。あった! やっと見つけた! 今回の目的の1つでもあったユキワリコザクラを見て満足だった。
白いヒナザクラも咲いていた。いずれも群落でないのがちょっと残念!
ユキワリコザクラ |
ヒナザクラ |
ミヤマキンバイ? |
ミヤマシオガマとイワカガミ |
東焼石岳の方へ20分ほど行ってみたが、ガスで視界が悪く、花もハクサンイチゲばかりなので引き返す。 この時期はシナノキンバイやハクサンフウロなどは咲いていないのだろうか。
ここから山頂までは30分である。「ここへ荷物を置いて空身で往復して来よう」という意見もあったが、私は山頂で“テッペンビール”が飲みたかったこともあるが、こんなガスっている時は水と食料だけは絶対に手放してはいけない。結局、全員が荷物を背負って行くことになった。
5分ほど歩いた時、白いヒナザクラの群落があった。雨に濡れながらもけなげに咲いていた。(写真右:拡大できます)
山頂直下は瓦礫の急登だった。そこを登ると広い山頂があった。ただ今登頂、2007年6月10日11時10分・・・、ヒマラヤ登頂じゃあないんだから、ちょっとオーバーか!
山頂からは何も見えなかった。視界はわずか100m。でも昨夜は「大雨で登れないかも知れない」という思いがあったので、たとえ視界が悪くても、ただ山頂へ立てただけで満足だった。
山頂は風が強いので岩陰で昼食にした。
下りは、姥石平の分岐を素通りし、銀明水まで下った。みんな名水をペットボトルへ入れていた。この水はクセがないから、コーヒーやお茶、そしてウイスキーや焼酎の水割りにしても旨いだろう。
(写真右:お土産に銀明水を汲んでいく人が多い。水を汲むのも順番待ちだった)
上沼を過ぎ、中沼へ向かって下って来ると、頭上にわずかに青空が見えてきた。
「クソー、今頃晴れてきやがって・・!」と、思わず恨み節がでた。
中沼の湖畔を歩いている時、一瞬、焼石連峰が見えた。慌てて写真を撮った。
中沼の標識があるベンチで休憩。今朝、見えなかった湖面も、すっきりと見えた。
雨具の上着を脱いで、駐車場を目指して下った。ハルゼミがやかましいほど鳴いていた。
駐車場へ着いた時は、カンパレになっていた。なんと皮肉なことか。「あと半日早く晴れてくれたらなあ・・」と、ボヤキ節が出た。
帰りは「ひめかゆ温泉」で汗を流し、サッパリしてから、新幹線に乗った。
【エピローグ】
今回は天気が悪く、展望は全くなかったが、せめてハクサンイチゲとユキワリコザクラ、ヒナザクラを見ることができたのが救いだった。
焼石岳は、花の多さでは東北随一とも言われているそうだが、田中澄江さんの「花の百名山」には選ばれていない。
しかし、「NHKの花の百名山」と山と渓谷社の「決定版花の百名山」には選ばれていることから、田中澄江さんは、この山には「固有種」が無い(または少ない)ため選ばなかったのだろう、と勝手に解釈している。
この山は、とにかくミズバショウとハクサンイチゲが凄い。ミズバショウとハクサンイチゲが見たい方には、ぜひお勧めです。
また、登山の前後に「夏油温泉」と「ひめかゆ温泉」もお勧めです。
シラネアオイ |
ミズバショウ |
ムラサキヤシオ |
ミネザクラ? |
ミヤマキンポウゲ? |
ドウダンツツジ? |
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