残雪の阿弥陀岳・赤岳、登頂断念−2/3

 やがて正面に横岳がズラリと並び立って見えた。オー、スゲー・・・、と歓声を上げながら写真を何枚も撮った。


赤岳鉱泉の少し手前から見た横岳

上の写真の左側にある大同心と小同心をズーム

 ズラリと並び立った横岳を見ていると、まるでヨーロッパ・アルプスでも見ているような気がする。
 大同心や小同心は雪さえも寄せ付けず、黒々として迫力があった。

 ここからがシンドかった。いつも日帰りか小屋泊まりの軽い荷物に慣れた身には、幕営装備は本当に重くてシンドイ。

 やっと赤岳鉱泉の脇へ出た。ここにはアイスキャンデーという人工氷壁がまだ残っていた。シーズン中はクライマーによる大会まで開催されている。その氷壁をひと目見ることが出来た。


右がアイスキャンデーといわれている人工氷壁。正面に大同心。

 人工氷壁を右へ回り込んで行くと、赤岳鉱泉の小屋があり、その上空に待望の赤岳が見えた。


赤岳鉱泉と赤岳(八ケ岳の最高峰)、左端は横岳。

 やっと赤岳が見えた。明日は絶対にあのテッペンへ立つぞ!(とその時は思っていた)

 やっと赤岳鉱泉へ着いた。誰もいないテラスへ荷物を置いて、バタンキュー。大の字になったまま、しばらく動けなかった。