祝島の日々 2004 4〜6月
雨上がる
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前々日までの大雨もやみ、夏らしく晴れました
6月も終わりに近づいてイカ巣籠漁も終わったため、
防波堤でイカ巣籠を干す景色が見られます
また、週末に降り続いた雨のせいで道に土砂が流れ出たところもあり、
久しぶりの大雨の凄さを物語っています
(撮影 6/29) |
神舞前の、御祓い
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祝島から大分の伊美別宮社に詣でて御祓いを受けてきました
前日に詣でる予定が大雨で延期になり、当日も雨の中の参拝となりました
この日までに作っていたお飾りなどの神舞で使う道具の前で宮司さんが祝詞をあげられ、
その後、島から来た奉賛会の代表が一人ずつ参拝します
ちなみに、伊美神社での参拝方法は、2拍1拝1拍です
(拍は拍手(かしわで)、拝はお辞儀)
御祓いの後は別室でお神酒をいただき、
神舞当日までの準備や当日のスケジュールの打ち合わせをしました
(撮影 6/27) |
衣装合わせ
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島内のあちこちで神舞のポスターが貼られて、
だんだん島に神舞の雰囲気が出てきました
この日は入船・出船の櫂伝馬で踊る踊り手の衣装合わせもありました
今年踊るのは前回も踊った祝島中学校の木村の涼君と清水のやっちゃんです
二人とも4年前の前回よりかなり大きくなっているので、
衣装がなかなか合わず苦労したようです
踊りの練習は2人が夏休みに入ってから本格的に始まります
(撮影 6/22) |
お飾り作り
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この日は公民館で、神舞の仮神殿の中に飾られるお飾りが作られました
5月に各区で決められた数だけ切り抜かれた切飾りに、
上に仮神殿の天井から吊るすためのこよりを、下に飾り紙をつけて完成です
お飾りには、祝島にある明神様の名前を切り抜いたものと、
風景や絵を切り抜いたものの2種類があります
このお飾りは後日、伊美神社で御祓いを受けた後、本番での出番を待ちます
(撮影 6/20) |
縄ない
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日差しを避けた涼しい路地に集まり、神舞の準備のために縄ないをしています
まずわらを叩き柔らかくしてから手でより合わせていきます
縄には太さに違いがあり、それぞれ仮神殿の筵を束ねるのに使ったり、
神様船が上陸する船着場から仮神殿までの道に飾る注連縄に使ったりします
(撮影 6/20) |
台風接近
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大型の台風が近づいてきています
先日の浚渫工事の時は船が一艘もいなかった西の港には、
ほとんど隙間が無い状態で船が大きさ順に並べられています
(真ん中の画像にポインタを合わせてみてください)
また、船は普段は使わないような太い綱で、
岸や波止場に船がぶつからないよう、岸からは少し離れた位置で係留されています
(撮影 6/20) |
海岸清掃
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前日の花植えに続き、この日は海岸清掃でした
この日の海岸清掃は東の浜の草刈りが主で、
軽トラック10数台分もの草が刈られて雑草がぼうぼうだった海岸も
2時間ほどで見違えるほど綺麗になりました
終了後、漁協婦人部からの差し入れのジュースで一息つくと、
中には「さあ、今から山行ってこよう」と言う人も
島のおばちゃんたちは、今日も元気です
(撮影 6/11) |
花植え
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祝島の三浦にある広場で婦人会による花植えが行われました
前日の夕方に花が来たために急遽決ったこの花植えでしたが
当日の朝の7時には80名以上の島のお姉さま方が集まり、
いっせいに広場の草刈りが始まります
ツタなどが多くて草刈り機で刈れないところもあり、
ほとんどが手作業で草刈りは進んでいきました
また、途中でハミ(マムシ)が出るというアクシンデントもありましたが無事捕獲されました
草刈りが終わると、今度は花植えです
広場を囲むように花を植えていきます
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9時半には草刈りは終わって広場は花で囲まれ、
おばちゃんたちはジュースを飲んだりやびわを食べたりしてくつろいでいました
この広場は今年も行われる神舞でも使われる場所で、
8月16日にはここで大分の伊美から来られた神主さんが祝詞をあげられます
(撮影 6/10) |
港内の浚渫
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船着場と西の港の湾内の浚渫工事が行われました
湾の中はどうしても泥などがたまって底が浅くなってしまうのですが、
費用やそこを使用している船舶の停泊の問題もあって、
そう頻繁に浚渫できるわけではありません
工事の前日の夕方は、普段は停泊した船が連なっている西の波止場に
船が一艘もいないという、珍しい風景を見ることができました
(撮影 6/9〜10)
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びわの収穫
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今年は例年よりやや早くびわの収穫がピークを迎えたようで、
綺麗に熟したびわの実の重さで枝はしなっています
かけた袋がお辞儀をしているように見えると、これがびわの実がよく熟した合図です
びわ農家はひとつひとつ、丁寧に収穫しています
今年は不作に加えて収穫時期が早まったこともあって、
びわの出荷は早い時期に終わってしまいそうです
(撮影 6/4〜6)
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甲イカの燻製
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祝島漁協婦人部が今年もイカの燻製を作りました
まずは当日の朝に揚げた新鮮な甲イカを開き、婦人部独自の調味液に一晩漬けます
翌日、まずふかして(蒸して)火を通した後、しばらく乾燥させます
そして一つずつ吊るしていき薫製機に半日ほどかけますが、
いぶすのはもちろん祝島の山桜のチップです
(ちなみにこの薫製機は、祝島漁協の理事をしている漁師さんの手作りです)
いぶし終わると、本当の薫製でしか出せない綺麗な艶のある色になります
これをしばらく寝かせ、ほどよく熟成したらローラーにかけて延ばし、
祝島漁協謹製の「甲イカの薫製」の出来上がりです
(撮影 6/2〜4)
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椿まつりに出店
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5月後半の土日に光市で行われる「椿まつり」には、毎年祝島から出店しています
今年は土曜が時化だったために出店できませんでしたが、日曜は無事出店できました
今年も漁協婦人部が取れたての甲イカで作る刺身や漁協の加工品、そして祝島のびわが並び、
毎年祝島のイカ刺しとびわを楽しみにしているお客様に大好評でした
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「椿まつり」は焼き物の窯元が集まって行われる陶器市ですので、メインはもちろん焼き物です
お客様もたくさん並ぶ焼き物を楽しみながら選んでいました
昼過ぎにはお皿やカップなどの焼き物が当たるじゃんけん大会が行われ、
なんと今年は祝島漁協婦人部のおばちゃんが見事勝ち抜き、
一番大きな皿(鉢?)をゲットしました
(撮影 5/30) |
びわの出荷
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びわの収穫と出荷が始まりました
びわ農家は午前中、気温が上がる前にびわを収穫し、
午後からはひとつひとつ丁寧に袋からびわの実を取り出し、仕分けしていきます
この季節、びわ仕分けの作業場には熟れたびわの実の甘い匂いが漂います
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そして農協に出荷するのですが、
この日、出荷されたびわはまだ少し時期が早いため110箱程度でした
最盛期(6月初旬〜中旬)に入るともう少し増えるでしょう
ただ、今年のびわは不作で収穫量は昨年の3分の1程度になりそうです
しかしよく熟れたびわの味は今年も変わらず甘みたっぷりです
祝島の貴重な無農薬栽培びわは主に岩国などの市場に出され、
近辺のスーパーや青果店、生協などで販売されます
(注:祝島市場にてご注文いただいたびわの発送時期も、最盛期になります)
(撮影 5/25、26) |
神舞の切飾り
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神舞の準備も進んできていて、今は各地区から人を出して切飾りを作っています
切飾りは神舞のときの仮神殿の中で天井から吊るす飾りで、
いろいろな神様(○○大明神や○○八幡宮など)の名前を切り抜いたものや、
神舞の場面や故事に由来した場面を切り抜いたものがあります
(撮影 5/23)
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ツバメの雛
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ツバメの子が孵り、賑やかな鳴き声が聞こえるようになりました
普段は巣の中でじっとしている雛たちも、
親鳥が近くまでやって来ると巣から身を乗り出して口を大きく開けて餌をねだります
(撮影 5/22)
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びわが色づいてきました
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びわの実が、かなり大きくなってきました
また、中にはかなり色づいてきたものもあり、
熟したびわの実の甘い匂いをうっすらと感じることができます
今年の祝島のびわの初出荷は5月24日ころになりそうですが、これは主に長崎早生で、
茂木びわの出荷の最盛期は6月初〜中旬になりそうです
そのため、「祝島市場」で受け付けているびわの出荷もその時期になりそうです
(祝島のびわ栽培についてはこちらをご覧ください→「祝島のびわは世界一!」)
「祝島市場」では、「祝島無農薬びわ」の予約を絶賛受付中です!
(撮影 5/14)
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「甲イカの塩辛(墨入り)」の仕込み
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「甲イカの塩辛(イカ墨入り)」の仕込みも始まりました
イカ墨入りの塩辛は真っ黒であまり見た目がいいとはいえませんが、
普通の塩辛では出せないまろやかさが魅力です
また、先日仕込んだ普通の「甲イカの塩辛」も毎日かき混ぜていますが、
だんだんといい色になってきました
(撮影 5/14)
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「甲イカの塩辛」の仕込み
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甲イカのシーズンになり、人気の「甲イカの塩辛」の仕込みも始まりました
祝島漁協の甲イカの塩辛は、
その日の朝、揚がったばかりの新鮮な甲イカの胴の部分だけを使います
細く切った身を塩やみりんなどと手でしっかり混ぜていき、仕上げに裏ごしした肝を混ぜます
このまま1ヶ月ほど、毎日かき混ぜながら熟成させていきます
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また塩辛に使った甲イカのゲソの部分は、
海水できれいに洗い、袋詰めにして冷凍保存します
これは1袋200円で販売されていて、炒め物や煮物、炊き込みご飯などに重宝され、
「島の朝市」で人気の漁協婦人部の炊き込みご飯にも使われています
(撮影 5/8)
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「島の朝市」開催
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5月2日に「島の朝市」が開催され、
GW中ということもあって帰省客も多く、普段以上の賑わいを見せました
「島の朝市」では、炊き込みご飯や押し寿司などのご飯ものや、
その場で食べられるぜんざいや焼き饅頭、たこ焼き、
そしてお墓や仏壇に供える「おはな」(マキやシバ)が人気です
今回はその他にも、甘夏やオレンジ、サクランボなどの果物や、祝島産の焼き物など
この季節ならではの品物や珍しい品物が並び、すぐに売切れてしまいました
(撮影 5/2)
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甲イカ販売
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甲イカが上がり始め、さっそく漁協婦人部でも販売を始めました
甲イカの甲や内臓を取ってから販売するので調理しやすくなっています
今年最初の甲イカの販売ということもあって、すぐに売切れてしまいました
(撮影 4/30)
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祝島で古代祭祀跡発見?
(上の画像はサムネイルになっています。クリックすると拡大します)
祝島で古代祭祀跡と見られる磐座(いわくら)群が確認され、
4月20日付けの山口新聞に掲載されました
磐座群は祝島の集落から南西に4kmの尾根一帯で確認され、
確認したのは上関町教育委員長で祝島在住の橋部好明さんと、
柳井市文化財保護審議会長の松岡睦彦さんたちだそうです
磐座群の画像は橋部さんのホームページに分かりやすいものが掲載されています
(画像:山口新聞 4/20)
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イカ巣籠準備
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今、祝島の浜辺には籠が積み上げられています
甲イカを獲るための「イカ巣籠」漁がそろそろ始まります
(イカ巣籠については→こちら(漁師のお仕事))
(撮影 4/18)
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びわの袋かけ
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びわの実もだいぶ大きくなってきましたので、
祝島のびわ農家はびわの袋かけで大忙しです
すでにかなり袋をかけている農家も多く、
山を歩くと黄色い袋が鈴なりのびわの木を見ることができます
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袋かけの作業は、まず摘果をしてから袋をかけていきます
(びわの摘果と袋かけの説明は→こちら)
袋の端を切っておくと右の画像のように中を覗くことができます
ここから実の熟れ具合をチェックし、収穫のタイミングを逃さないようにしています
ただ、今年は昨年の冷夏と長雨の影響か、かなり実の数が少ないようです
そのうえ今年に入って降雪があり、びわの実は寒さに弱いため、
低温障害で腐ってしまった実もかなりあるようで、
今年の祝島のびわの収穫は例年より少なくなる模様です
(撮影 4/16) |
久しぶりの「島の朝市」
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ようやく暖かくなってきたので、今年最初の「島の朝市」が行われました
久しぶりの朝市ということもあって、かなりの人出でした
野菜や漬物、お寿司に炊き込みご飯といろいろな品が出ましたが、
特に焼き饅頭やぜんざいといった甘いものが大人気だったようです
焼き饅頭ができるのを覗き込みながら待ったり、
ぜんざいを食べながら喋ったり笑ったり
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当日は朝方は雨が降っていましたが8時ごろには雨は上がり、
朝市が開催される10時半ごろには朝市日和、花見日和の青空になりました
昼にはかなり暖かくなったので、
朝市で買った焼き饅頭やお寿司を下げて、そのままお花見に行く人も多かったようです
(撮影 4/4) |
漁業権についての講演会
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祝島で熊本一規先生(明治学院大学)の漁業権についての講演会がありました
当日は約170名の参加がありましたが、
やはり漁業権の問題がテーマということもあって、漁師の参加がいつもより多かったようです
現在祝島漁協は、共107号管理委員会と中国電力が結んだ
原発建設に伴う漁業補償契約の無効を求める訴訟を起こしていますが、
熊本先生から、そのことに関連して共同漁業権と許可漁業、自由漁業の違いや、
今回の漁業補償契約が無効である根拠などの解説がありました
法律的な話がメインだったので話の内容自体は堅いものでしたが、
なるべく分かりやすく説明していただきました
その後、山戸組合長や担当の弁護士の方たちから、
裁判の現在の状況や今後の展望の説明がされました
(撮影 4/1) |
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