戸立(とだて) 1




「戸立」とは、船底部の仕切りのようなもののこと
完成時には床板下に隠れる

補強としての役割の他に、床板下の空間を区切って「倉庫」や「生簀(いけす)」、
「エンジンルーム」を作る役割もある

今回作っている大きさの船の場合は7〜8枚の「戸立」をつける
1枚の板では高さが足らないので、真ん中の写真のように複数の板を組み合わせる




これは、板を組み合わせる作業
左の写真の「釘刺し」を打っている板と
足元にある板を組み合わせて1枚の板にしていく

板を戸立の形に整えた後、接合面に釘穴をあけていく(右の写真)




釘穴をあけた後、接着面をかなづちで叩いていく
これは「木殺し」という作業で、こうやって木をある程度圧縮しておくと
あとで板が水分を吸収して膨張したときに接着面が密着して、
隙間が完全に無くなるそうだ




接着剤を塗った後、まず金具で固定する




釘を打つための穴を彫り、
そこから最初にあけた穴に向けて「釘刺し」を打ち込み釘穴をあけておく(中央上)

釘は右上の写真のものを使う
小さいものが「通し釘」、大きいものが「縫い釘」
今回は「通し釘」を使う
ちなみにこの釘はすべて鍛冶屋さんが一つ一つ作ったもの

釘穴に釘を打ち込み、ある程度入ったら「釘締め」を使って更に打ち込む




釘を打ち終わった後、「埋め木」をする
釘穴に「打木」(木のブロック)を打ち込み、「戸立」の面にあわせてノコギリで切る
(「打木」の作り方はこちら

これで「戸立」自体はほぼ出来上がり(右下)




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