オーナーのひとりごと  VOL.23
キハ120三昧=関西本線 '09.3〜4  関西本線(亀山〜加茂)

 本線とは名ばかりで、ときおり団臨などが走るものの、キハ120が1時間に2本程度行ったりきたりするだけのローカル線となった関西本線の亀山〜加茂間。しかし、沿線にはまだまだ絵になる風景が点在しており、SL現役時代に賑わった「お立ち台」も健在です。また笠置駅付近の桜と列車のコラボレーションも有名で、一度は撮っておきたいポイント。この春、何回かに分けて訪ねてみました。

■■兵どもが夢の跡=加太越え大築堤・中在家信号場■■
 SLがまだ現役で関西本線で活躍していた頃、加太〜柘植間の加太峠越えは、最大の難所でした。D51が重連や後補機つきで貨物列車を担当し、この加太の大築堤は、有名な撮影スポットとなりました。
▼中在家信号場を通過
▲SLたちが加太越えに挑んだ大築堤を今は軽やかに登っていく
 当時は雑誌で、今ならネット上で、大築堤をゆくSLの数々の作品を見ることができますが、大築堤同様に撮影のメッカになったのが、スイッチバックの中在家信号場です。SL同士の交換やキハ58系や35系の気動車列車との交換が頻繁にあったものの、今では列車交換が廃止され、待避線も錆びて雑草が茂っています。
 私が子供の頃、SLの写真を撮るのは専ら自宅から近かった湊町駅でした。が、一度だけ一人でキハ35系の普通列車に乗って、亀山に行ったことがあります。当時の私にとっては大冒険で、停車駅でSLを見つけると飛び降りて撮っていました。もちろんここを通過しているはずなのに記憶がないのは、きっと疲れて寝ていたんでしょう。「こういう有名なところで撮影してみたかった」という夢が、ウン十年してようやく叶いました(笑)。
 
■■桜、さくら、サクラ=笠置■■
←笠置駅(笠置山俯瞰)
 笠置駅近辺は、日本のさくらの名所百選に入るほど、桜が多いところです。駅にもたくさんの桜の木があり、毎年この季節になると、桜と列車を絡めた写真を撮りに、多くの撮り鉄が訪れています。笠置山からの駅俯瞰は超有名な構図ですが、撮り鉄復帰組としては押さえておきたい写真でした。また、笠置から木津川対岸にある木屋峠は、笠置〜加茂間の俯瞰場所としても有名で、そちらへも行ってきました。






加茂〜笠置間(木屋峠俯瞰)→
 
■■今回のおまけ=中在家信号場の今■■
  
 山の中にあるスイッチバックの信号場だった中在家は、2006年に列車交換が廃止されました。引上線は雑草に覆われ、使用されなくなった信号機は、誤認防止のため、あらぬ方向に向けられています。森閑とした場所かと思いきや、すぐそばを名阪道(国道 25号線)が走り、騒音がこだましていました。
      
▲加太方向を見る(待避線は錆だらけ)  ▼不要になった信号機はアッチ向いてホイ ▲柘植方向を見る(かつては待避線が2本あった)
▲昔はここにダブレット授受機が並んでいた   ▲信号場の本屋はなくなっている  

ここにUPしたフォト以外にもたくさん撮影しています。それらのフォトは「撮り鉄、再び」のページにあります。

 
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