オーナーのひとりごと  VOL.57
見納め?の海底駅に緊急出撃 '13.9.28〜29 海峡線・青函トンネルほか

 この夏、JR北海道より「新幹線の工事開始のため青函トンネル内の竜飛海底駅を11月の今シーズンの見学期間終了をもって閉鎖し、先行して見学を停止している吉岡海底駅とともに廃止」との発表がありました。入場のための整理券は、函館発着の1コース・青森発函館着の2コース両方合わせて1日わずか60名限定。いつか行ってみたいと思っていたので、あわてて行けそうな日を選んで1ケ月前の朝10時に「みどりの窓口」に並んでみましたが手に入らず、ネットオークションではなんと5〜10倍のプラチナチケットになっていました。しかし行くなら今しかないと、あまり褒められたことではありませんが、転売屋ではなさそうな人の出品を落札。仕事の都合上、弾丸ツアーのような日程で行ってきました。

■■まずは「撮り鉄」■■
  
 28日、関空発函館行きのANAの午前便に搭乗し、函館空港に10時過ぎに到着。1コース指定のスーパー白鳥30号は函館を12:04発なので、それまで撮り鉄をすることに。函館近辺の手近な撮影ポイントとして選んだのは、隣の五稜郭駅付近の跨線橋でした。架線や架線柱がうるさいのが難点でしたが、函館山を背景にした構図も撮れるお手軽ポイントです。
 五稜郭駅までは青函トンネルを通る貨物列車が機関車交換のために入ってきます、運が良ければ…と願っていましたら、幸いにも1本やってきて、カマを換えて出ていきました。


 ←白鳥28号(背景は函館山)

               ↓臨時・北斗84号
   
「金太郎」が本州から牽いてきたカモレを…
「赤熊」が引き継いで道内各地へ…
 

■■竜飛海底駅〜青函トンネル記念館■■







▲反対側のホームと連絡通路 ▲本坑と並行して続く誘導路
▲ところどころにある展示・説明用のパネル ▲途中にはいくつものトンネルが枝分かれ
▲工事に使用された車輛 ▲工事機材も多数展示
 
 函館発12:04のスーパー白鳥30号」は13.:14に竜飛海底駅に到着。いったん誘導路に出て見学コース概要の説明を受けてから再度本坑のホームに入って解説を聞きます。その後、案内係に従って通路を進み、本坑の下をくぐり青森行き側の誘導路から反対の函館行き側の誘導路へ。ここからは通路の展示物や施設について、進路順にガイドしてくれます。工事の様子や技術の紹介パネルに加え実際に使用された機材が展示されていて、普段は見ることのない世界に紛れ込んだような感覚でした。さらに進むと地上への斜坑線に設けられたケーブルカーの駅に到着。そこからそれに乗車して、海面下140メートルから一気に竜飛岬に出ます。1コース30名限定というのは、このケーブルカーの定員からのようでした。
   

▲竜飛海底駅のホーム
     



▲ケーブルカー「体験坑道」駅 ▲ケーブルカー「青函トンネル記念館駅」
▲記念館内の吹き抜けを使用した展示   ▲貫通式の鏡割りで使用したものや記念品
 
 約8分で地上にでると、そこが「青函トンネル記念館」。立体的な模型や映像そして数々の資料でトンネルを紹介しています。 ここはJRの施設ではないのですが、見学コースに入っているので自由に出入りでき、時間はあまりないものの竜飛岬の展望施設へ行くこともできます。
 なお、海底駅の見学が廃止されてもここは残りますので、体験坑道と名付けられた作業坑だったと思われるところまではケーブルカーで降りて見学できます。(ただし本坑を見ることはできません) この日も幾組かのグループが、記念館のガイドと思われる人と歩いてくるのに出会いました。
 
 再びケーブルカーで海底下に戻り、帰りの白鳥23号に乗車して帰路につくのですが、最後にプレゼント?が待っていました。白鳥到着の少し前に反対側の線路をEH500の牽くカモレが通過し、ホームから撮影できるとのこと。本坑内を走る列車の撮影は安全面と時間の関係であきらめていましたので、まさにサプライズ。ところが残念なことに、時速100キロ近い速度で暗いトンネル内を駆け抜ける列車は、私の安物カメラではまともに撮れませんでした。
 

■■帰りは北斗星&横浜・原鉄模博物館に寄り道■■
 白鳥23号の函館着は17:01で、その時間ではもう関西方面への飛行機の便はありません。函館での宿泊も考えましたが、「鉄」の血が騒ぎ、夜行に乗車して上野・東京経由で帰ることにしました。この日はカシオペアが走る日でしたが予約が取れず、後続の北斗星に乗車。翌朝9時半過ぎには上野に着きますので、ついでに前から行きたかった横浜の「原鉄道模型博物館」を訪問してきました。
▼函館に到着した「北斗星」

 ▲上野に到着した「北斗星」
 


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     原鉄道模型博物館では、原信太郎氏の作品やコレクションもさることながら、最大の見どころは「いちばんテツモパーク」と名付けられた一番ゲージの大レイアウトです。走行する車輛の関係から風景は外国風ですが、大きさを活かした作りこみも多々あり、楽しめました。
 また、架線集電ですのでパンタや架線が列車の走行に合わせて上下したり、レールジョンイントを通過する走行音の迫力は、一番ゲージならでは…。しかし、これだけのスケールになるとストラクチャー類も巨大で、扇形庫や駅本屋は犬小屋なみの大きさでした
 なお館内は一部を除いて撮影禁止のため、写真はありません。この日はコンテスト応募用に撮影可能な期間内でしたが、時間帯が限られておりダメでした。(その時間帯に正式に撮影できてもネット上での公開は禁止されています。)
 

■■今回のおまけ=♪ごらん、あれが竜飛岬〜■■
 青函トンネル記念館は工事期間中に基地や宿舎となった竜飛岬の近くにあり,岬まで歩いて行けるとのことで、急ぎ足で見てきました。石川さゆりの「津軽海峡冬景色」の歌碑の前から海峡越しに北海道が見え、この下をトンネルが通っていると思うと、改めて大工事だったことに感慨を覚えます。


薗テ軽海峡と北海道を望む

歌碑とさらに高台にある灯台 

於L名な階段国道の入口
 
 
 

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