オーナーのひとりごと  VOL.58
鉄趣味の原点回帰=交通科学博物館 '13.12.17 大阪・弁天町・交通科学博物館

 大阪環状腺の弁天町駅下にある交通科学博物館は、幼い頃から何度も見学に行っており、それによって鉄道趣味の世界に足を踏み入れた、いわば「原点」ともいえる場所です。JR西日本が京都に新しい鉄道の博物館を作ることになり、とうとうここは来年(2014年)春で閉鎖されることになりました。展示車両や所蔵品の大部分は新博物館に引き継がれるようですが、なくなってしまうものもあるはず。閉館間際は混雑が予想されますので、早めに見納めに行こうということで、久しぶりに来訪し「原点回帰」してきました。

■■保存・展示車輛■■
 実物車輛の保存・展示は博物館の華ともいえます。なかにはマイテのようにここから復活したものもあり、館内がリニユーアルされるたびに展示形態が変わってきましたが、ほとんどはそのまま残されています。最近再塗装が施された車輛もあって、おそらくそれらは新博物館に行くと思われます。
▲マロネフ59
▲DD13とDF50
▲ナシ20
▲EF52
▲<左から>キハ81系・C62-26・D51-2(なめくじ)
▲80系
▲DD54
▲230型
▲マグレブML−500(リニア)と0系新幹線
 偶然にも先日「実物車輛のすべてが新博物館または他の施設に保存され、解体や処分はしない」と報道されました。貴重な車輛ばかりですので当然だとは思いますが、鉄道ファンとしてはひと安心といったところです。

■■展示物その他■■
 展示物はどこまで保存されるか見当がつかないので、とりあえず写真に収めておこうと、たくさん撮ってきました。そのなかから何枚か抜粋しています。スイッチを押すと北陸トンネルの断面が現れるジオラマや、103系のバンタグラフ昇降・ドア開閉装置など、幼い頃から見慣れたものも健在で、おもしろがって何度も動かしていたあの頃を思い出させてくれました。
 そういえば、ここの元の名称は「交通科学館」でしたので、鉄道以外の船舶・飛行機・自動車の展示コーナーもあります。
   
 
 

■■鉄道模型の大パノラマ■■
 
 私がHOゲージの鉄道模型と初めて出会ったのが、この大パノラマでした。走る車輛の形式は今現在のものに代わり、ストラクチャーが少々新設されたりしていますが、路線や情景はその頃と全く変わっていません。現存する博物館の鉄道模型の大パノラマのなかでは、日本最古のものではないでしょうか。メンテナンスをしっかりとやっていれば何十年でも現役であり続けるというお手本のようですね。いつ来ても何度見ても、ここを覗き込んでいる子供たちの目は輝いています。数十年前、私もそんな目をして見ていたのかもしれません。

■■今回のおまけ=レトロな展示■■
 展示施設のなかには、昭和初期の駅舎や客車の内部を再現したものがあります。また、外の車輛の展示場「プラットホームプラザ」は、二代目の京都駅に使用されていた部材を一部再利用して作られています。現代のものや風景が写りこまないようにフレーミングして撮った写真を、モノクロとセピア調に加工してみました。もちろんその時代を私は知りませんが、きっとこのような雰囲気だったのでしょう。
上段 … 昭和初期の駅舎


中段 … プラットホームプラザ


下段 … 旧型客車の内部

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