オーナーのひとりごと  VOL.64
SLの聖地「梅小路」の名も終焉へ '15.7.〜8  京都・梅小路蒸気機関車館

 来年春に誕生する「京都鉄道博物館」に集約されることになった「梅小路蒸気機関車館」は、8月30日をもって一旦閉館となりました。記念のイベントもいろいろとあり、開館以来、何度もここへ足を運んでいる私は、やはり最後も行かないわけにはいきませんでした。新博物館での展示方法は今までと大きくは変わらないようですが、D51の本線復帰があり、逆に引退の車輛の噂も聞こえてきます。とにかく貴重な車輛ばかりですから、すべて残してきちんと保存してほしいものです。

■■7月30日■■
 この月のスチーム号(体験乗車のSL)の当番はC62 2でした。なぜか私が行ったときは、たいていこのカマが担当していました。転車台いっばいいっばいに乗る雄姿はいつ見てもすばらしいです。 なんとか本線を走行させてやりたいと思うのは私だけでしょうか。
 扇形庫は、SL検修施設に使用されるためか一部で改造工事中でした。その影響かどうかわかりませんが、庫の外に機関車数輌が出されています。また、本線復活のための改修中のD51はおらず、スチーム号で頑張っていたC61はボイラーの修理らしく、テンダーと台枠だけが寂しげに残っており、勢ぞろいとはなっていなかったのが残念です。
 転車台をはさんで扇形庫の反対側には、DLとともにC56 160が出されていました。北びわこ号やC57やまぐち号の代役として現役で活動してきたポニーも、老朽化による故障の頻度から、引退の噂がちらほら…。
 8月にスチーム号に登板予定の8620形は、検修・調整中らしく、おおぜいの係員に取り囲まれていて、その中にはNHKのドキュメンタリーで有名になった堀田さんの顔も見えました。火が入っていたので出てこないかなと見ていたら、閉館時間間際に転車台に乗り、給炭・給水を受けて、最後は頭から庫に入っていきました。

■■8月21日■■
 閉館まで10日を切ったこの日、スチーム号は予定どおり8620形。大正生まれの老体ながらラストまで無事に勤めあげてくれ、イベントで義経号との並走もあったようです。
 イベントは他にもいろいろとあり、全車輌の頭出しや旗の飾り付け、開館からの足取りをバネルで展示する記念展などが行われていました。最終の週末には、各車両を転車台に乗せ回転させるという展示もあり、これは新博物館でもぜひとも続けてほしい方法ですね。いつも車庫の中に閉じ込めて?いては、全体の大きさや形式ごとのスタイルがわかりづらいですので…。
 閉館が近づくにつれ来館者は日増しに増えていったそうで、警備の方の話では、開館時間前から行列もできていたとのことです。それに加えマスコミの取材も連日あり、この日はよみうりテレビが来ていました。鉄道好きの女性タレント斉藤雪乃さんらスタッフからインタビューを受けましたが、オンエアにならずボツだったようです。
       

■■開館当時からの展示物■■
 開館当時は展示物の建物は後から移設された旧二条駅舎ではなく、コンクリートの倉庫のような造りだった記憶があります。その中で時間をおいて行われるHOのレイアウトの走行を、日に何度も見たりしていました。 展示物の内容は、時とともに変わってきましたが、開館当時からある貴重なものも多数あります。写真のふたつはそれらの中でも私が興味をもっていたものです。
       ↑Nゲージで再現した梅小路機関区のジオラマ
  ←投炭練習機

■■今回のオマケ■■
 オマケの写真は、2012年の10月に行われた開館40周年記念のイベントの夜間開館とライトアップのときのものです。ちなみに煙は演出であり、もちろん無火です。

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