オーナーのひとりごと  VOL.69
新幹線で”手軽”に「横・軽」へ '16.11.27  旧信越本線・碓氷峠

 平成9年の廃線までに行くことのできなかった旧信越本線の横川〜軽井沢間の碓氷峠。この秋、往復に新幹線を利用し、現地ではレンタカーを足にして、ようやく訪問することができました。鉄道ファン以外にも人気のスポットとなっている「めがね橋」を眺めながら遊歩道になっている旧線跡を散策し、横川の鉄道文化むらも見学してきました。

■■アプトの道■■
 アプト式の時代の線路跡は、遊歩道として整備され「アプトの道」と名付けられています。起点の横川駅に隣接する「碓氷峠鉄道文化むら」から、終点の旧「熊ノ平駅」を結ぶ約6qで、10個のトンネルを抜け、レンガ造りの橋をいくつか渡っていくトレッキングルートです。丸山変電所跡やめがね橋を見学しながらの行程は、終わりかけの紅葉とそれらのコントラストが見事で、あっというまでした。
 横川から丸山変電所跡を通り、「峠の湯」までの間は、トロッコ列車「シェルパくん」が並行して走っています。    
 歩き始めてすぐに、アプトのラックレールを使用した排水溝のクレーチングを見つけました。
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丸山変電所跡
 
 国の重要文化財にも指定されている旧・丸山変電所は、機械棟と蓄電池棟の2棟からなる、れんが造りの重厚な建物です。そういえば模型のストラクチャーとして製品化もされていましたね。
←熊の平方向から
↓横川方向から

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め が ね 橋
(碓氷第三橋梁)
 こちらも国の重要文化財の指定を受けている、日本で最大級のれんが造りの4連アーチ橋。堂々たるたたずまいと優美さから、鉄道ファン以外の観光客も多く訪れています。もちろん橋の上は「アプトの道」で歩行可能ですし、ふもとの旧国道には駐車場も完備され、車で行くこともできます。
 餘部鉄橋でもそうでしたが、明治時代の先人たちの偉業に恐れ入るばかりでした。 
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旧・熊の平信号所(駅)
 信越本線が現役のとき、上下の列車交換も行われていた「熊ノ平」(当初は駅でのちに信号所に降格)は、現在は「アプトの道」の折り返し点となっています。山間の短い平坦地に駅を作ったのですが、アプトの時代は待避線の長さが足りずに、引き込み用のトンネルが掘られたため、横川方には新旧合わせて4つのポータルが並んでいます。
 残された信号機がかつてのにぎわいを伝える
 横川方
 煙y井沢方
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その他点景
 
めがね橋の上から見える新線の橋梁

燕]戸時代の街道「中山道」との交差点

これまた重要文化財の碓氷第5橋梁

■■碓氷峠鉄道文化むら■■
 2日めは横川駅のすぐ横にある「碓氷峠鉄道文化むら」を見学に行きました。ここはEF63型ELの体験運転ができることで有名ですが、これには講習を含めて2日かかるのでパス。保存車輛や展示物を見て回りました。
↑機関車ファンには垂涎の的? 珍しいカマがずらりと並ぶ
 
保存・展示車輌たち
ここより下が、オーナーが注目した車輛たちです
▲D51-96 ▲EF80-63 ▲EF59-1

▲EF30-20

▲EF70-1001
▲EF60-501
▼DD51-1
▲ED42-1 ▲キハ35-90 ▲スニ30-8
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EF63-1



奄dF62-1
EF62・63コレクション
 
 碓氷峠といえば忘れてはならないのが、EF62・63の強力コンビ。車庫の中ではいかにも点検中といった形態での展示があったり、体験運転用の動態保存など、たっぷりと見ることができました。
    奄dF63-10

    EF63-11(左)と12(右手前)
▲EF63-25(体験運転中)

▲EF63-18
          ▲EF62-54
          ▼EF63-24
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パノラマレイアウト
模型派のオーナーとしては絶対に見逃せないパノラマレイアウト。HOでは時間を決めて自動運転による走行が見られました。
しっかりとめがね橋が再現されており、それぞれの時代の補助機関車を連結しての往復運転もありました。

■■今回のオマケ=(旧)軽井沢駅舎記念館■■
 往復には新幹線を利用したのですが、行きと帰りのルートを変えたくて、レンタカーを軽井沢駅で乗り捨てて、長野経由で北陸新幹線に乗り、金沢から在来線のサンダバードという遠回りで帰ってきました。軽井沢では列車待ちの時間を利用して、駅前の「(旧)軽井沢駅舎記念館」を見物。
 ここは旧駅舎が移築再建されており、2階には軽井沢を訪れた皇族や内外のVIP用の貴賓室もあります。また、ホームに沿った線路には保存車輛もありました。

      ▲10000形改めEC40

▲EF63-2
▼クモハ169-6 ▼記念館(旧駅舎) ▼貴賓室

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