地震・防災関連用語集

カテゴリ:災害

大雨・豪雨

広辞苑によると、大雨とは「ひどく降る雨」、豪雨とは「一時に多量に降る雨 大雨」とあるように、大雨も豪雨も、多量に降る雨を意味します。

気象庁警報基準例(グラフ)

大雨は広く一般に用いられる言葉ですが、気象庁の予報用語では「大雨注意報基準以上の雨」に限定して用いられます。また、豪雨とは「著しい災害が発生した顕著な大雨現象」、集中豪雨とは「警報基準を超えるような局地的な大雨」とされています。

なお、大雨注意報や大雨警報の基準は地域ごと、あるいは平地と山地ごとで異なっており、発令は1時間雨量、3時間雨量、24時間雨量、総雨量などによって定められています。右のグラフの例に示すように、通常から雨の多い地域では基準が高く設定されています。

雨が多いことで有名な和歌山県の尾鷲市では日降水量100mm以上の日数が年に平均9.1日もあります(理科年表 1971~2000年のデータ)。雨の多い地域ではある程度の雨量に耐性を持っていますが、同じ雨量であっても、雨の少ない地域ほど災害に結びつく可能性が大きくなります。このことは、平野あるいは山地などの地形は斜面の崩壊、土石流、洪水、河川による土砂の運搬および堆積などの現象を経つつ形成されたものであることを考えると当然のことであり、災害はその地方の降雨条件と深く係わっています。

日ごろ経験しないような大雨であればあるほど、洪水や土砂災害による被害が頻発し、大型化することになります。この雨はただ事ではないと感じたときには既に避難そのものが危険になっていることから、前もって避難できるような社会環境が望まれます。