映画の贈り物


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2002年の暮れに、某映画館サイト内BBSで、
「見損なったら後悔しそう」という書き込みがあった。
それに触発され、
自分の、見損なって、いつまでも気にかかっている映画について書きました。
それが、「わが心のジェニファー」。


この文を読まれた方の書き込みを、拙HP伝言板でいただきました。
最初のおっさんは、テレビで放送しているのを見たよ、そう悪くはなかった、との事。
次ののぶさんは、
「たそがれ清兵衛」のラスト・シーンが、この映画のラストとダブる、
との事でした。
その二人目の‘のぶさん’が、持っておられたビデオを、コピーして下さいました。
それを見た感想が、「我が心のジェニファ」。


この感想文をupした時、入れ違いに一つのメールが届く。
私以上に思い入れの深い方のそのメールは、
独り占めするにはもったいない程、中身が充実しているのです。
そこで、その方にお伺いを立て、
文を私の責任で少々変え(これも了解済み)、
ここに紹介させていただきます。


はじめまして。
『わが心のジェニファー』を検索し、
思いのほか記載されているページがあるのを知りました。
思い入れがある方の文で、自分にも当時の思い出がでてくる。
別に誰に話す事も無く、今でも主題歌を口づさめるくらいに好きで、
確かにいい映画だったと僕は思っている作品です。


勝手ながら
映画のその頃の話を書かせていただきます。


日本ヘラルドで配給され、昭和55年の四月に公開されましたが、
すぐに二番館で公開されました。
同時上映は西ドイツ映画の『マリアブラウンの結婚』です。


この頃は女性の自立を扱った映画が注目されていて「翔んでる」とか流行っていた頃です。
寅さん映画でもそんな映画がありましたし、
『エイリアン』でも女性映画として扱う評論家もいました。
しかし『わが心のジェニファー』は男が主人公の映画でやさしいナイーブな映画ですが
女性には女々しい男の感傷の映画に写るかも知れません。


淀川長治の映画紹介番組で紹介され、
この会社は「いいタイトルをつけますね」とおっしゃっていました。


ヘラルド文庫と言うのが当時あって、原作本が出ていました。
もう持っていませんが、サリー・ケラーマンという人の本です。
読むと映画で説明されていなかった部分がわかったり、
この映画に夢中になった自分は、公開が終わってしまった後の余韻をその本に求めました。


カセットでラジオ録音したサントラ曲を聞いたりする以外に、
その映画を思い出す術が無い時代でした。
この監督の『マイソング』がやっていれば観ましたし、
そのうちに働くようになって二枚組の値段で買えなかったレコードも中古で買いました。


そしてぴあで、
目蒲線沿線の映画館で「日本最後の上映になります」と注意書きされた、
この映画の上映を知り、観に行きました。
昭和58年の夏頃です。


そして翌年の六月に深夜、フジテレビで放送されましたが吹き替えが下手だったのが残念です。
テロップの映画題名の原題が間違えられていたのが、この映画の放送の手の抜かれ方を表していたのかもしれません。
その後も新聞に放送予定がのりましたが、何かで放送が延びて映画は中止になってしまいました。
その後はやっていないかも知れません。


主演のシェリー・ハックはいろいろ見かけましたが
『恐怖の高速道路』というハル・ニーダムの映画に主演していました。(昭和59年頃テレビ放送)
その後は知りません。


主題歌のデビー・ブーンは日本へやってきて
十年くらい前に『サウンド・オブ・ミュージック』のマリアをやっていました。


ジョー・ブルックスが今、どうしているかは知りません。


お書きになられていたように
思い入れが映画を別の形に育てるものですが
観ない方がいい、大事にしたい気持ちがあればその通りだと思います。
ですが当時の状態で映画館で見られる事は無いにしても
字幕版でビデオがあるなら僕は観たいと思います。


僕にも見られなかった気になる映画はあるんですよ。
昭和53年くらいの『ハイスクール』です。


それでは映画で人生を広げる素敵な方へ


映画ファンより


もう見ることは無かろうと、殆ど諦めていた映画を見ることが出来、
その映画を好きな方たちとメールで交流も出来ました。
インターネットの時代ならではの、幸運です。
こんなにうれしい事は、黙っておけない性質なので、(^^ゞ
ここへ記念にまとめて紹介し、
皆さんと共に喜びを分かち合いたいと思います。


長々とお読みいただきありがとうございました。m(__)m
アイスティーとバームクーヘンをどうぞ♪ (気持ちだけ)(笑)


2003.7.15 記