喫茶店「けやき通り」
ラグビーシーズン開幕
2003.11.24 記 |
あの映画「レット・イット・ビー」をもう一度
2003.11.23 記 |
古くて新しいナンバ走り
2003.11.21 記 |
野茂秀雄 2003年
2003.11.18 記 |
冬に入っている日々のテレビドラマ
2003.11.16 記 |
翻訳のココロ翻訳のココロ
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この書名は、 「翻訳とかけて何ととく、そのココロは?」 を縮めたものである、 と思う。 本の始めのほう、翻訳をたとえて言えばどうなるかと、 そのたとえが、続々と出てくる。 まだまだあると言わんばかりに出てくる。 凡人・素人は、一つ二つで済ませるけれど、 当事者は、延々と自分で考えるばかりでなく、 友人知人からも吹っかけられて、たくさんの例を、引き出しを、持つ。 読んでいて、次々と世界が開ける。 読みながら、 群盲がなでる象を、 汲んでも汲みきれない井戸を連想しました。 本文にあるのは著者の引き出し。 巻末にある柴田元幸さんとの対談を読めば、 著者のたとえは動作で、柴田さんはモノへの譬えになる由。 もっと広い深いところに引き出されます。 岸本佐知子さんのたとえは、ちょっと忘れられない。 恐るべし翻訳の世界へ、あなたを誘うこの本の著者は、 今年「嵐が丘」(新潮文庫版)を翻訳された鴻巣友季子さん。 この1,2年、鴻巣さんの名を私に強烈に焼き付けたお仕事は、 「緋色の記憶」「昏き目の暗殺者」。 そんな訳者とは思えぬ、明るい独特の文章で語られていきます。 あの分厚い「昏き目の暗殺者」が、鴻巣さんにとってどういうお仕事であったか、 という事にも触れているので、 訳者の鴻巣さんにホンの少しでもご関心ある方には、必読書です! 前半の翻訳のたとえをめぐる話に続いて、 この度の「嵐が丘」翻訳にまつわるお話、イギリス・フランスへ赴いてのお話があります。 このくだり、ネット上(ポプラビーチ)での連載から拝見しておりましたが、 書物にするに当たって、ネットで添えられていたお写真がなく残念ですが、 パソコンがないところでも読めるし、読みながらつらつら考え思い耽るに、 眼の疲れないのがよろしい。 さくさく読めてしまうけれど、時々止まって味わいましょう。(^^)v ヘミングウェイの短編の新訳が出た時、新旧読み比べ、 葡萄酒をワインに変えただけでもずいぶん違うのはわかったけれど、 翻訳者はさらに向うを睨んでいる、 と教えてくれました。 仕事にかけるエネルギーの大変さ、 自分の語彙をはじめとする全資質が問われる、 そういった諸々を含めて、 翻訳は、鴻巣さんの人生を賭けたお仕事であること、 腑に落ちて、首を垂れざるを得ない。 これから、心して鴻巣さんの翻訳を読もう!と決心した読後でした。 これを書いている最中に、 ポプラビーチで、鴻巣さんの連載が再開されました。 初回を読むと、この本の読者なら、深く頷ける幸せなメッセージがある。 よかった、良かった♪ |
武蔵の里
2003.11.10 記 |
2003年11月の始まり、はじまり〜♪
2003.11.7 記 |