喫茶店「けやき通り」
あれやこれやの土日曜
2003.7.27 記 |
大山康晴の晩節大山康晴の晩節
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大山さんが存命中に、その著書をいくつか読み, 又、大山さんについて書かれた文も読みました。 それらの書きものをすべて凌駕して、 この本は、私を震わせてくれました。 個人的に述べれば、(笑) 最後の谷川戦が終ったあと、 著者がスナックで囲碁の棋士たちに会い、 大山が勝ったことを伝えると、 聞いた皆が腰を浮かし、「凄いなァ」と同じせりふを口にした光景。 正直言って、鳥肌が立ちました。 本当は、その前の3,4局の解説で鳥肌が立たないといけないんですが、 そこを読んでいる最中は、無我夢中でした。(^^ゞ 大山さんは、決してあの様に成るべくして成ったのではない。 人生の折々に痛い経験をしながら、 だんだんにあの大山さんになっていった次第が、記されて、 それが私には新鮮で、納得できました。 そして、それらの記述を経て、終わりの方に、 50歳以後の大山さんが紹介される。 自分も50歳になったので、 この辺り、本当に凄いとしか言い様がない。 歳を取る事の難しさというものがあります。 衆人の前で、自分の持てるものを出し、 その生き方を明確に表現していたんだな、 と教えられて、圧倒されると同時に、励まされもします。 到底足元にも及ばないけれど、大山さんの志の強さや高さを あらためて教えていただいたこの本、同世代の方々に強く薦めます。 生き方というより、歳のとり方について、 いろいろ考えさせられる本です。 この本は、将棋の世界が舞台なので、 盤面の解説や将棋の手筋などについても触れており、 素人には読めそうにないけれど、 河口さんは、将棋を知らない方でも理解できるように書いています。 判らなくても丁寧に読まれると、人それぞれの棋力に応じて、 そう、素人にもその意が伝わるよう記してあります。 |
不運な読書
2003.7.22 記 |
夏が来た
2003.7.21 記 |
アドルフに告ぐ
2003.7.12 記 |
映画「マイ・ビッグファット・ウェディング」
2003.7.10 記 |
テニス、映画、ラグビー、そしてテニス
2003.7.7 記 |
移ろう天気、思い、読書
2003.7.5 記 |
『アラバマ物語』
2003.7.1 記 |