喫茶店「けやき通り」

2003年8月


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お盆明け


今年の盆明けは、盆前の涼しさとうって変わった暑さの中で、
遅れてやってきた夏という感じでしたね。
でも、更にその翌週となる今週は雨模様で又、涼しくなるかもしれない。


遅れてきたと言えば、我が家にもやっとADSLがやって来ました。
これまでは安いといわれても、ダイヤルアップにかけているより高価だったので、見向きもしなかったけれど、
1Mで出てきたその安さは、心底安いと納得できた。(笑)


電話と併用できるし、なにより使いっぱなしで値段が変わらないのがうれしい♪
ネットに初めて繋がった頃の楽しさに、再会。
いや〜、腰を据えて見直すとこんなに素晴らしいサイトがいっぱいあるなんて、思いも寄らなかった。
自分で書いて作っているものが、一気に色褪せました、今更ですが。(^^ゞ


昨23日放送の「ERZ」は、過ちの数々がテーマでいろいろなエピソードが連なっていました。
許されるものもあれば、取り返しのつかないものもある。
アビーのように精一杯思いを寄せても、十二分に至らない事だってあるのだから、本当に難しい。
それはそれとして、ポップスが意外に響いた回で、
ちょっと珍しく感じたのは、私だけだろうか?

2003.8.24 記


再会


8月に入って最初の日曜日、若い友人が開いた個展を見に行く。
新作の色合いが良くて、感嘆する。
大分前から持っていたモチーフをこの度仕上げたとの事。
しばらく前の作品群に見られた色から大きく隔たり、
落ち着いた雰囲気が見ていて飽きない。
中途難聴でいろいろな思いを経た後、
難聴を受け入れた本人の心境が出ている、と言ったら穿ちすぎだろうか?
ほぼ、1年振りの再会だった。


その週末、今度は小学校時代からの友人と7,8年ぶりに再会する。
長らく他の街を転々として、偶にしか会えない。
互いの近況や、共通の友人の消息などを話しているうちに、
道は違っても共に同じ時代を生きてきた感慨が立ち上がる。
我々が大学を卒業したのは、石油ショック後の不況下で、
この再会もバブル後の不況下にある。
うまくいかないことが多くても、投げやりにならず頑張っている相手を見て、励まされる。


いろんな事があるけれど、「元気だよ」と言える幸せを、握りしめて帰りました。

2003.8.11 記


岡田恵和脚本テレビドラマ「Beachboys」


岡田恵和さんの「ドラマを書く」を読んでいる最中に、
「Beachboys」が、字幕ライブラリーin視聴覚障害者センターにあるのを思い出し、借りて見る。


とっつきは良くないのですが、
見ているうちに馴染んできました。(^^ゞ


海辺の民宿を経営している父娘のところへ、
ある日二人の青年が訪れる。
性格の全く異なる彼等は、それぞれ、
元日本のトップ・スイマーと、
元一流企業のエリートサラリーマンで、
一夏モラトリアムをそこで過ごします。
この二人を演じた、
竹野内豊と反町隆史とのキャスティング、良し。
民宿の父娘のマイク真木と広末涼子も良かったですよ♪


ちょっと立ち止まり、自分の人生を見つめ直す時、
そばに誰かがいて、
こちらから話せたり、相手の話を聞いたり出来たらいい。
そういう機会はなかなか無く、多くの人は自分のモノローグで、長い時を過ごすのでしょう。
でも、やっぱり、どこかで、誰かにふと、自分の気持ち伝えた事あるんですよね。
そんな事を、思い出させる。


本当にいろんなことを感じながら見ました。
言わない方がいいかもしれないけど、言いたいことを、どう伝えたらいいんだろう?
受け方一つでも、伝えたい事が伝わったり伝わらなかったりするんだな。
間違ってても、こう考えたら、どう思えるか、試してみる価値はある…、
等など。


主演者二人の会話が、意外に膨らんで汲み取れ出した時、
すっかりこのドラマに嵌っていたのでした。(笑)


最後は、
人の生き方に海のイメージを絡ませて、メッセージを伝え、
違和感なく受け止められました。


人それぞれの人生の曲がり角に、思いを馳せらすドラマでもあって、
自分の若い頃は、あの夏は、海は、といろいろ見る人それぞれに味あわせてくれる。
見終えて、いいドラマだったな!と思う。


岡田さんは、「ちゅらさん」の脚本で、第二十回向田邦子賞を受賞し、大ブレイク中。
今夏、ラブストーリーに挑戦していますが、ちょっと見て、「ちょっとなぁ〜」。(^^ゞ


字幕ライブラリーで、「君の手がささやいている」シリーズも彼の作品だったのを思い出し、
最終章を借りて、又、見る。
岡田さんらしさ、ありました!
美栄子が聴力回復セミナーに出かけ、入ろうとしたその時、
「海の匂いがする」!
これですネ(^_^)v

2003.8.8 記


囲碁の思い出


今日も、娘の誘いにのり、
プールへ行ってしまった…(-_-;)(笑)


昼下がり、テレビで「踊る大捜査線」のスペシャル番組を先週に続き放送している。
放送には字幕がありませんが、
字幕ライブラリーにはこのビデオがあるので、
やっぱり借りてきました。(^^ゞ
手続きをしている間に、係りの方が、
「映画、良かったです♪1より、良かったです♪」

昭和囲碁風雲録
中山典之著
2003 岩波書店


上 日本棋院誕生前夜から、昭和26年の本因坊戦橋本昭宇対坂田栄男まで


題名からも察せられるように、くだけた筆致による囲碁史の本です。
既に知っている事が多いのですが、
それでも生き生きとした書き方で、
より腑に落ちるように理解できました。
とりわけ、雁金準一の人柄を知ることが出来たのが大きい。
次いで、呉清源の打込十番碁の流れも納得できました。

時代が下るほどに、懐かしい名前がどんどん出てきて、楽しく読める。


小学生の頃から中学にかけ、父と祖父との打碁を見ながら、囲碁のルールを覚え、
大学では囲碁部に所属し、私としてはよく打ちました。
卒業後は、殆ど打たないまま今に至っていますが、
囲碁を知り、楽しみ、いろいろ学べた事は、私の人生で大きな収穫です。


自分の石は繋げ、相手の石を断ち切るように打ちますが、
時には刺し違えて、手数の勝負に持ち込まざるを得ない。
相手の立場に立ち、相手の思惑(作戦)の上を行かねばリード出来ないのです。
そうして、延々と打ち、最後に一目でも勝てばいい。
途中で、打ち損じても挽回できることがしばしばある。
打ち方は十人十色で、相手によっては打ち方を変え、気持ちを切り替えていかねばなりません。
考えに考えた上で、勘を働かせて打つことも多い。
そして、いい手が理屈を越えた所に現れるのも、確かにある。
一手一手に打ち手の気持ちが汲み取れるようになれば、
碁の面白さは言い尽せない境地に入っています。(笑)


私が碁を本格的に打ち出した時に、
木谷門下生等が台頭してきて、
石田芳夫、加藤正夫、武宮正樹そして、小林光一、趙治勲らが、
大いに名を馳せたものです。


河出書房新社から出た「木谷道場入門」を一番よく読みました。
その次に読んだのが、石田芳夫さんの「石田本因坊囲碁講座」。
置碁の教本で、お世話になった者として初心者にお薦めの本です。


私の碁は、本で学んだところが多く、
大学囲碁部でカモにされ、もまれ、だんだんに力をつけていきました。
入部時、15級。卒業時は、7級ほどで、強くはありません。
しかし、卒業後、あまり打たないまま、
10年ほどして街の碁会所で打ち、2,3級の腕と言われたのには面食らいました。(笑)


あの頃に読んだ碁の本で印象に残っているものを思い出して、書いておきます。


川端康成が秀哉名人の引退碁を書いた「名人」は、まだ新潮文庫で一冊本として出ており、
しばらく持っていました。


この時名人の相手だった木谷実さんの三冊本も懐かしい。
「木谷実選集わたしの碁」。
私が初めて手にした本格的な棋書です。
なかなかいい編集だった。


木谷さんの好敵手である呉清源さんの打碁全集が、
分厚い4冊本で、平凡社から出ていて、これは高価で手が届かなかった。


その後しばらくしてから、
「日本囲碁大系」が出て、なかなかいい企画でした。
もうあんなシリーズ、なかなか出ないでしょう。
これはいつでも手に入るようであって欲しいもの。
日本の囲碁の文化遺産です。


又、平凡社から、林海峰や坂田栄男、高川格、大竹英雄さんらによる叢書がでていたのも、
それぞれに面白いものでした。


本のほかにも、
囲碁の新聞が週刊で出、毎月曜、駅まで買いに行った思い出もあります。(^^ゞ


「囲碁クラブ」「棋道」といった雑誌も一頃欠かさず買い、よく読む。
後の方になりますが、趙治勲の自戦解説が大変面白かった。


映画で、囲碁が中心になっている作品があります。
「未完の対局」という題名だった、と思う。(^^ゞ
三国連太郎さん主演で、白鳥英美子さんが主題歌を歌っていました。
五輪真弓さんの曲で、聞いていて次第に切なさがこみ上げてくる。


取り留めなくなってきました。
後は、又の機会に…(笑)

2003.8.3 記


口ずさむ時、思いっきり歌う時


花火大会の翌朝、出勤時に、
清掃しているボランティアの方々や後片付けにいそしんでいる花火関係者たちを見かけました。
昼下がりは、さすがに暑いものの、朝晩は涼しい日が続いています。
8月に入って梅雨明け宣言が出た地域があり、珍しい。
せっかく買ったクーラー、あまり使っていません。
それはそれで、いいのですが、(^^ゞ
この気象の影響が気になりますね。


今夜は、テレビのプロ野球中継に字幕が付いていた。
その中継が延びて、「ER」を待つ間、
「歌は人生とともに〜のど自慢・イン・バンクーバー」を少し見ました。
映画「のど自慢」を思い出させますが、こちらは地です。
あらためて、歌い手によって吹き込まれる歌の命というものを想う。


歌それぞれの物語。


例えば、
NHKテレビ番組「そして歌は誕生した」や、
番組名は失念しましたが民放、たぶんニッポン放送だったと思います、の週末23時頃に放送されていたものなどで、
かって耳になじみ、自分の思い出を重ねた歌が出来た経緯を、後日知り、
その歌に新たに出会ったものです。


又、歌っていた歌手が後に、かって歌っていた歌の思い出を述べているのを聞いたり、読んだりするのも、味わい深いものがあります。


そうして、それらの歌の聞き手たちがそれぞれその歌を自分のものにしていく。


ありきたりな事だけれど、やはり不思議な思い、禁じえない。
あなたは、どんな曲を歌うのでしょう?

2003.8.3 記