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5月6日 世界一長い橋


時差ぼけのせいか、4時ごろ目がさめる。せっかくだから、そのままカナダの日の出を待って撮影。

朝、「花の日本語名を教えて」というサチおばちゃんと2人で、近くのガーデンセンターへ。屋外で咲いている花はラッパスイセンだけ。つつじやアジサイ、シャクナゲなど、日本でもおなじみの庭木も見かけられる。温室では、外の様子とは打って変わっていろいろな花が花盛り。順番に見ていきながら、オダマキやキキョウなど日本語の名前を教えてあげる。おばちゃんにうけたのは「フクシア」と「インパチェンス」。それぞれ、英語では「フーシャ:FUCHSIA」「インペイシェンズ:INPATIENS」。日本名はこれを無理やりローマ字読みしたんだな。

午後、サチおばちゃんがソーラーパネルが縁で知り合ったという80才のAuraおじいちゃんのお宅へ。一号線をおりて、川沿いを走っていると、なんと前方に映画でみたような木造の屋根つきの橋が出現!

屋根つきの橋を2回渡ってしばらくいくと、Auraさんのうちに到着。

庭の片隅に、色鮮やかな青色の花が咲いていたので、思わず撮影。

すらりと背の高いかっこいいおじいちゃんが笑顔で出迎えてくれた。家の中には、おじいちゃん手作りの木工製品がたくさん。灯台の形をした飾り棚、折りたたみのテーブル、踏み台に変身する椅子など。

パソコンルームの壁には、古い軍服がかけてある。第二次世界大戦のとき、空軍パイロットとして従軍していたそうで、ドイツ空軍のマーク入りの戦利品(?)のナイフを見せてくれた。

ダイニングの窓からは、さっき渡ってきた橋が見える。なんて素敵な眺め。

玄関のところには、サチおばちゃんから格安で譲ってもらったというソーラーシステムの貯水タンク。説明書もないのに、足りない部品を買い足して、全部自分で組み立てたんだって。

家の前には、小さい小屋が2つ並んでいる。上にあるのは製材所。小屋の壁が丸ごと引き上げ戸になっていて、その扉を開けておいて、森から切り出して並べてある丸太を転がり落とすと、そのまま製材の機械の上にのってしまうという、合理的なシステム。

下の小屋は木工所。製材された板に電動かんなをかける部屋の奥が、木工品加工の作業所になっていて、たくさんの機械に混ざって、部品や、組み立て途中の作品がたくさんおいてある。

木材の切り出しから、木工品製作まで、何でも自分で作っちゃうんだ。とても80才とは思えないほどパワフル。すごいなあ。だんなは「リタイヤしたら手伝いにおいで」と勧誘してもらったそうです。

おいしいコーヒーとケーキをいただいたあと、Auraおじいちゃんのうちを後にする。

次の目的地は、赤毛のアンで有名なプリンスエドワード島に最近建設されたという、ものすごーく長い橋。ここからその橋までは、片道約300km。ちょっと遠いぞ。

1号線をひたすら北東に進み、そのまま海岸までいく計画。道は広くて、どこまでもつづく。前を行く車はほとんどいない。あー、ほんとに、カナダって広い。採石場の石の色が違うのだろう。道路の舗装の色が緑になったり、赤になったり。

15号線への分岐がみつけられず、海に出る計画は没。Monctonから2号線を南東に向かい、州境沿いの16号線を使う計画に変更。ところが、またまた16号線への分岐を見逃して、気がつくとそこはNova Scotia州。

州境の16号線に入ると、道路は急に一般道に。Nova Scotia州の半島は、幅約25kmぐらいのこの部分だけ、首の皮一枚で、なんとかアメリカ大陸につながっているって感じ。

なんとか、橋に到着。

この橋の名前はConfederation Bridge.開通は1997年5月末、全長なんと12.9km。明石海峡大橋3.9kmの3倍強、瀬戸大橋の6つの橋の総延長13.1kmとほぼ同じ。今のところ、世界最長(?)。ライトアップも何もなし、の実用本位、質実剛健な橋。

いけどもいけども、なかなか対岸にたどり着かない。

ようやく対岸に到着。ここは、赤毛のアンの舞台として有名なPrince Edward Island。Rest Areaもおしゃれな雰囲気。

でも、このあたりの観光地は、11月から5月までは寒すぎるためシーズンオフ。どこのお店も閉まっておりました。。

ここには、Confederation Bridgeの構造が展示されている。こんな薄い構造で、道路を支えられるなんて、意外な感じ。橋の構造の両側には、高速道路の舗装の色と同じ、レンガ色の岩と、緑色っぽい岩がつんである。下に敷き詰めてあるレンガには、1つ1つに名前が書いてある。この橋に寄付した人の名前なのかしら。。

ここでUターンして、もう一度橋を渡る。大陸方向には料金所があって、通行料はカナダドルで$37.76(3000円強)。こちらの有料道路の通行料の相場が1$前後だと考えると、べらぼうに高いんだろうな。

橋を渡ると、さっきは追い風だった強風が、向かい風になっていて、砂つぶてがフロントガラスにびしびしあたる。

アメリカ大陸に戻って、何とか橋の全貌を撮影しようと、橋の下の道路からパチリ。橋の途中が少し盛り上がっているのは、船を通すためかしら。

もう少しはなれたところから橋を撮るため、今度は海沿いの道を北上。Murray Beach付近で、何とか海岸に出る道を見つけて海岸から望むと、かすかに橋が見える。でも、かすかすぎて、写真には写りませんでした。あまりの強風で、へたに三脚をたてると、カメラが倒れてしまいそう。そのため、風向き重視の写真となってしまいました。

こんな強風じゃ、洗濯物も干せないなあと、周りの木々をよくみると、みんな心持傾いている。この強風はどうやら今日だけのものではないようだ。ここでの生活の厳しさが伺える。

このあとは、わき目も振らず、ひたすら運転。何とか10時には無事、サチおばちゃんちにたどり着きました。

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