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タイトル: 酸性雨俳句の再検討
投稿者 : 前川整洋<maekawa.seiyo@ebara.com>Locked!

URL   : 未登録
登録時間:2003年8月24日10時27分
本文:
 福澤様

掲示板への書き込み有難うございます。俳句界では、優れた句を作ることと、沢山
作ることが求められている現状です。福澤さんの作句ペースは、かなりのもので、
素人レベルということと思いますが、3年で山岳俳句完成域に達すると豪語されて
います。それも可能なのかもしれません。


原句:病葉や日光の山に酸性雨
添削句:病葉を見かける山の夏深し
推敲句:病葉の目につく山に踏み入りて

原句:酸性雨古木巨木を朽ち倒し
添削句:酸性雨に巨木も倒れ夏の果て
推敲句:酸性雨巨木も倒す夏の山

環境問題の俳句も、時代の潮流としてこれから多く作られていくべきとは思いま
す。しかし、俳句にはそういう伝統はあまりなかったので、難しいことが多くある
ようです。
fukuさんの再検討句についてですが。

1句目の病葉は「やまいば」と読むと思いますが、夏だけのものであるならば、f
ukuさんの推敲句で良いことになります。

2句目は微妙な問題で、俳句愛好者のいろいろな議論からでないと、結論がだしず
らいようです。プロの俳句の先生は、一応に擬人法は、その必然性が無い限り避け
るべき、との考えです。なぜかというと。
@ 主観的になる
A 作意的になりがちになる
B 飛躍が大きくなりすぎる

推敲句は擬人法的になっています。「酸性雨は、意思をもって木々を朽ち倒してい
るのではない」、「酸性雨をだしている人間が倒していることになる」、などの裏
側の問題まで投げかけることになりかねません。情景を描写し、裏側はそれぞれの
読者の意見に任せたほうが余韻の広がりがあるかもしれません。

それから、「1句ですべてを表現する」、「数句でストーリーにする」、とケース
バイケースであった方が、読者はいろいろ味わえます。


親記事コメント
御指導有難う御座います-投稿者:福山人 病葉:わくらば・わくらは-投稿者:福澤

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