新潟県新発田市
新発田という地名がインプットされたのは、小学校の時に見たTVドラマ「水戸黄門」
だった。水戸黄門ご一行の新発田での物語は何も覚えていないが、「しばた」という
変わった地名が強烈に印象的で、その後、高校野球で新潟代表として新発田農業
高校が出場の時も、水戸黄門の「しばた」ねっ、と思い出していた。小学生に教養と
歴史の面白さを与えていた「水戸黄門」は、大河ドラマと並ぶ優れた教養番組だ(?)
さて、新発田の近くの町で、学生時代の友人が教員をしていた関係で、新発田の城下
町も以前に訪れたことがあったので、今回が二度目の旅行。新潟市から30分ほどの
距離で羽越本線、白新線と国道7号でアクセスできる。
溝口家新発田藩10万石の城下町は、櫓と城門、水濠が残る城跡を中心に、溝口家
別邸の清水園、足軽長屋の辺りに城下町の風情が色濃く残っている。約4600坪の
清水園は大名庭園の中でも好きな庭園の一つで、今回、もう一度新発田城下を歩きた
い理由にもなった。
新発田の城下町の魅力の一つは、駅近くに整然と宝光寺などの寺が並ぶ寺町の風情
だ。多くの城下町が軍事的な目的で寺を一箇所に集めた寺町を持っているが、大火、
空襲、区画整理でなかなか残っていないケースが多い中、新発田の清水園から寺町の
風情は魅力的だ。米どころして財政が豊かだった新発田藩の優雅さが偲ばれる城下町。
優雅な大名庭園 清水園
新発田城跡
新潟県内で、唯一、櫓や城門が現存する城跡。町のあちらこちら
に「新発田城を復元しよう!」と看板があったが、たしかに古写真
を見るとかっこいい天守閣があった城であり、是非、天守閣を復元
してもらいたい城だ。
城跡には陸上自衛隊が駐屯しており、かつては日清、日露以来
の名門、陸軍第16連隊の兵営跡だ。
堀部安兵衛の像
赤穂浪士の討ち入りでお馴染み
の堀部安兵衛は、新発田藩士中
山家に生まれている。
新発田は大成建設、ホテル・オー
クラの大倉財閥を作った、大倉喜
八郎の出身地としても有名。
足軽長屋
全国の城下町でも非常に珍しい史跡だ。
雪国の長屋暮らしは大変そうだ。武士と
いえども足軽の暮らし向きも厳しそうです。