城下町歩き 備中松山

岡山県高梁市

岡山市市街から国道180号を伯備線に沿って山間の道をドライブする。目指すは
現在では高梁と呼ばれる備中松山の城下町だ。川沿いに開けた町であるためか、
備中松山城下は朝靄に包まれていた。
 現存する山城の天守閣がある城下町としても有名であるため、まずは備中松山城
に向かい高梁高校前の坂道を走る。標高480mを八合目まで車で登ることが出来る
が、運動不足の人にはかなりきつい山道を天守閣へと登らなければならない。途中
で野性の猿が沢山いて、遠く備中松山を訪ねた旅人を歓迎(?)してくれた。
 備中松山城の天守閣は小さな二層の造りだが、同じ中国地方の姫路城(兵庫県)、
福山城(広島県)にはない戦国の匂いが漂っていていい雰囲気だ。赤穂浪士の家老
大石良雄が城受け取りに来るシーンや幕末の老中板倉勝静の居城としても有名な城
で、歴史的な大政奉還も板倉勝静の画策したものであるらしい。
 歴史エピソードに包まれた板倉家5万石の美しい城下町の散策を始めた・・・・。

トップのページへ戻る
歴史・物語の舞台を歩く

この町を訪れた歌人の与謝野晶子が絶賛した山間の小さな城下町は、紺屋川の
風情ある美観地区や石火矢町の武家屋敷、城塞のような堂々とした東山麓の寺院、
小堀遠州の庭園で有名な頼久寺・・・・と見所が多く散策も楽しい。備中松山は大学
や高校も多く意外に学生の多い町でもあり、岡山市からの程よい距離の閑静な城下町
は環境もいいのかもしれない。

トップのページへ戻る

幕末の備中松山城下に藩政改革を行う山田方谷という大学者がいた。当時、全国
に知られた人物で越後長岡藩の家老河合継之助も遠路、山田方谷を訪ねている。
継之助を主人公にした司馬遼太郎「峠」の名場面であり、一度は備中松山を訪ねた
い理由の一つにもなった。
 方谷の遺徳を偲んで、地元には方谷駅、方谷公園、方谷橋・・・・と偉大なる先人の
名前が刻まれている。

司馬遼太郎「峠」の旅

小堀遠州が江戸時代初期に造園した頼久寺の庭園。

薬師寺・松連寺

城塞を彷彿とさせる石垣と白壁の
寺院。備中松山の有名な景観。
戦国時代に毛利氏などの戦いの
中心ならではの寺院の造りだ。
映画寅さんのロケでも二度使われ
たとのことで、絵になる風景。

高梁市郷土資料館

旧高梁尋常高等小学校を使った
資料館。歴史的な生活用具など
展示品の多さに驚いた。
備中松山散策に是非立ち寄りた
い。

倉敷の町を散策

備中松山城

かつて映画監督の黒沢明がロケに使おうと
したが、あまりにも急峻な地形であるため撮影
を断念したという名城。
戦国時代、この辺りは毛利氏との攻防戦の舞
台にもなった。