最古の天守 福井県丸岡

車を運転しながらラジオを聴いていると、ニュースの中で作家半村良氏
の訃報を伝えていた。半村氏のSF小説は、中学の頃好んで読んでい
た。
 半村良といえば「戦国自衛隊」であり、当時最盛期だった角川映画
が力を入れてスケールの大きい映画を作ってましたね。正月映画とし
てヒットしていた。
 「戦国自衛隊」のロケ地としても有名になった、福井県丸岡町の丸岡
城を訪ねたのは26歳の頃。町の中心に公園があり、予想通り小さな
天守閣が野面積みの石垣の上に建っていた。愛知県の犬山城とともに
日本最古の天守閣であり、黒板張りの天守は戦国期の物見櫓としての
色彩を濃くしていた。大河「利家とまつ」の柴田勝家の甥が築城。
 「戦国自衛隊」のクライマックスで、この天守閣上での戦のシーンが
あった。たしかヘリコプターが天守のギリギリまで接近し、脱出するアク
ションがあった。よくもロケの許可が下りたものだ・・・・・・と天守を見上げ
て思った。また、DVDで映画を見てみよう。

 丸岡町は、「日本一短い手紙文」で話題になり、今でもコンクールを
やっている。丸岡城ゆかりの本多作左衛門重次(徳川家康家臣)が長篠
の陣中から妻に送った「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」
と、家庭、子供を気づかう短い手紙が由来になっているらしい。ちなみに、
文中のお仙が後の丸岡城主になっている。

 小さな丸岡町にも歴史があり最古の天守と短い手紙の町。北陸地方を
旅したときに、是非立ち寄りたい町だ。

戦国の匂いがする小さな天守
は非常に味がある。

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歴史・物語の舞台を歩く
『利家とまつ」の旅
地獄の越前蟹ツアー

丸岡の話からは逸れてしまうが、越前福井といえば忘れられない旅の思い出
がある。バブル経済崩壊の直前、グルメなお客様のお供をして、一週間ほど
北陸を旅した。富山から金沢、福井、京都・・・・と贅沢三昧のツアー。何が贅沢
かと言えばグルメなお客様の希望で、毎日毎日、夕食に(たまにお昼も)越前
蟹を食べた。食事のたびに目の前には大きな蟹が横たわり、あの耳掻きのよう
な道具を巧みに使い蟹の身を穿った。
 毎晩ビールを飲みながら満腹になるほどの蟹三昧。3日目ぐらいから腕にアレ
ルギーとおぼしき発疹がでても、抗アレルギー、抗ヒスタミンを飲みながら越前
蟹との格闘だった。
 しかし、何とも贅沢な話ですね。もう一生、アレルギーが出るほど蟹を食べる
ことは無いでしょう。大切な北陸ツアーの思い出である。

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