信長 道三の稲葉山(岐阜市)

小学校の時に歴史マンガを読むのが好きで、小遣をもらうと近くの
本屋に行っていた。それらの漫画の中でも「美濃のマムシ」「斉藤
道三」「稲葉山城」という言葉がインプットされ、いつか稲葉山城が
ある岐阜へ行きたいと夢みていた。妙な小学生・・・・・。
 夢が叶ったのは大学二年の春で、名古屋からJRに乗って岐阜市
を目指した。濃尾平野を進み岐阜市近くで車窓から稲葉山の頂上に
稲葉山城を見つけた時の感動は忘れられない。頂上の天守が輝いて
見えた。美濃のマムシと恐れられた斉藤道三が濃尾平野を見下ろし、
織田信長が天下取りの野望を抱いた城。最近、NHK大河「利家とまつ」
でもしばらく舞台になっていた。
 稲葉山麓に信長時代に御殿があったり、明治時代に自由民権運動の
板垣退助が「板垣死すとも 自由は死せず」の遭難の碑があった。いつ
も旅の途上で思いがけない出逢いがある。10年以上の月日が流れた
が、稲葉山頂上へのハイキングはなかなか大変で天下の名城を実感
した覚えがある。途中、稲葉山城攻めの折に若き羽柴秀吉が合図した
千成瓢箪が立っていた。小学校の頃、漫画か物語で読んだ太閤記の
名場面だ。今でも千成瓢箪はあるのかな・・・・・・。
 春浅い夕暮れ、憧れの稲葉山に立った。少し冷たい強風が吹き、澄ん
だ空気の中で濃尾平野を名古屋の方面まで一望した。下克上の世の
中で京都の油売りから美濃国の戦国大名にのし上がった斉藤道三、
尾張、美濃を平定した織田信長が天下取りを夢見た稲葉山。まるで自分
も天下を取ったような気分になった。
 近いうち、もう一度稲葉山に登ってみよう。
 

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歴史・物語の舞台を歩く
『利家とまつ」の旅
尾張国名古屋
飛騨高山
稲葉山という響きが好きだが、信長の
時代からは金華山と呼ばれている。
標高329mでロープウエーもあるけど、
やはり稲葉山は自力で登りたいですね。
ファミリー向けの「七曲」、健脚向きの
「百曲」とコースも選べる。
稲葉山城の難攻不落を足で実感。

頂上に小さく天守閣。