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初めて床屋に行った日
警察につかまる-
今日は日曜日。ドライバーさんは休み、夕方までビレッジで囚人のように過ごした私はどうしても外に行きたくなり、一人で運転して、ロハス・ブルーバード(※)へ地図を片手に向かいました。デジタル方位センサー付き時計でなんとか方位は分かったのですが、地図が古く新しい立体交差などはのっていません。自分の家から3kmしか離れていないところで、大スラム街に迷いこんでしまいました。そこの道路は細く3mぐらいです。屋根にバスケットのリングをつけて路上でバスケットをしています。たくさんの人たちが大小のなべを並べただけの屋台にすわり手で食事しています。電車が見えたのでやっと位置が分かり、胸をなでおろし、そっちに向かいます。一方通行のため、すぐ近くの道を右に曲がろうとしました。すると警察官がやってきてつかまってしまいました。はじめはガードマンだと思ったのです。なぜかというと、ガードマンの制服のほうが日本の警察に似ていて、フィリピンの警察の制服は日本のガードマンのものに似ているのです。どうしてガードマンが話しかけてくるのだろうと不思議に思ったのですが、免許と身分証明書の提示を求めています。
 警察官はもし罰金を払わないとおまえは明日から一週間、LTO(ランド・トランスポーティング・オフィス つまり陸運局)で朝から晩まで講習を受けなくてはならないと言っています。私は青くなり一週間の学校の自習はどうすればいいのだと、一瞬考えました。私は「外国人でこちらの法規はよくわかっていないのだから見逃してくれ。」と言い訳をするのですが、許してくれません。免許と身分証明書はもう警察官の手に渡っています。身分証明書がないとビレッジにも入れません。どうしよう・・・・。するとそのとき、警察官は罰金と同じだけ自分に払えば免許と身分証明書を返すと言い出しました。一瞬耳を疑いましたが、ほんとうのようです。これもれっきとした違法行為なのですが、そこまで考える余裕は私にはなく、わらにもすがる気持ちでした。警察官は700ペソと言っています。ところが私は千ペソ札しか持っていません。千ペソというと警察官の一週間分の給料です。震える手で千ペソ渡すと、警察官は自分はお釣りを持っていないと言います。それでは千ペソをやるよと言うと、がらっと態度が変わり、逆に「サラマ」(ありがとう)と言われました。払ったあとは道を教えてくれたりして、異様に親切になります。やっと、大スラム地帯を抜けることができました。
    (千ペソ札は約4千円であまり庶民は持つことのないお札です。)※海に沈む夕日で有名な海岸の大歓楽街で日本人が大挙して押し掛ける
スペイン支配時代のサンチャゴ要塞

フィリピン○×クイズ
問1 フィリピンの雨季と日本の梅雨は同じである。答えは次へ

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