心肺蘇生法

※掲載している心肺蘇生法は日本赤十字社が現在実施・普及している手順と異なる部分があります。

 みなさんの大切な方を守るためにも、心肺蘇生法をぜひ身につけましょう!
 ここでは心肺蘇生法の方法を簡単にわかりやすくまとめてみました。

 ※注意 くれぐれも正常な人を練習台にしないで下さい。
※焦らず慌てず、冷静に行動すること。

※交通事故など屋外の場合は、2次事故を防ぐため周囲の安全を必ず確認する。

成人(8歳以上)の場合は、一刻も早く119番通報する。


手足の変形(骨折)や大出血等の有無を確認する
(交通事故などの場合)

☆意識の確認
 倒れている人がいたら呼びかける。
 耳元で大きな声で呼びかけます。
☆周囲の人に助け(応援)を求める
 呼びかけに反応しない場合、助けを呼ぶ(周囲の人など) 
同時に手の空いている人に119番通報してもらう。
 ☆気道確保
 指2本であごを持ち上げて空気の通り道を作り気道(空気の通り道)を確保します。 
 
 呼吸の有無を確認
 耳は口元に、目は相手の胸を見ながら5秒〜10秒間確認します。
 呼吸が感じられなければ、人工呼吸を実施します。 
 
     
☆人工呼吸
人工呼吸は二回吹き込みます。
 鼻をつまんで、2秒位の速さ(1回)吹き込みます。
 
 

 ☆その後、循環サインの確認
 
@2回吹き込みの後、呼吸の確認要領で呼吸や胸の動き、咳、見える範囲での身体の動きを5秒程度確認する。
 A @の確認の後、気道確保をしながら上半身を起こして、再度身体の動きがないか全身を5秒以内で確認する。

※心臓マッサージの対象者は、人工呼吸を行っても循環サインがない傷病者です。
循環のサインがない傷病者と判断した場合には直ちに心臓マッサージを行います。
 
心臓マッサージを実施
 マッサージをする位置は、肋骨の真中にある剣状突起という軟らかい骨から指2本分避けて位置を決めます。


心臓マッサージは手の甲で3.5から5センチを目安に15回心臓を押します。
 (1分間に約100回の速さで) 


 心臓マッサージ(15回)と人工呼吸(2回)を繰り返します。
 救急車が到着するまで、決してあきらめないでください。
 
 
心臓マッサージ(15回と人工呼吸(2回)を繰り返します。
 救急車が到着するまで、決してあきらめないでください。
日赤 山梨県支部 救急法指導員の
藤田弘さんにご協力いただきました。



心臓マッサージの圧迫要領

心臓の拍動が停止したり心臓の機能が著しく低下して血液を送り出せない場合、心臓のポンプ機能を代行するため、心臓マッサージを行います。
1. 傷病者を固い床面の上に仰臥位に寝かせる。

胸のあたりに膝をつく
2. 救助者は、傷病者の片側、胸のあたりに膝をつく。

3. 救助者は、傷病者の足側の手のひとさし指となか指を肋骨の縁に沿って中央部へずらし、両側肋骨縁の合流点を見つける。そこのくぼみに足側の手のなか指をあて、ひとさし指を胸骨上に置く。そのひとさし指に接して、頭側の手の手掌基部を置き、もう一方の手を重ねる。

圧迫部位を探し手掌基部を置く
4. 両肘をのばし、脊柱に向かって垂直に体重をかけて、胸骨を3.5〜5cm(成人の場合)押し下げる。

手のひらを重ねる
5. 手を肋骨から離さずに、すみやかに力をゆるめる。

6. 心臓マッサージは、毎分約100回の速さで行う。

圧迫部位のさがしかた

手掌基部 体の中心線が圧迫部位の真上に


注意事項
体が沈み込むと圧迫の効果がないばかりでなく、副損傷の恐れもあるため、ベットなどの軟らかい所であれば、傷病者の胸部より広い板を背中の下に敷き込みます。
救助者は、体の中心線が圧迫部位の真上に、両肩が胸骨の真上にくるようにします。
胸骨上に置いた手の指先に、力を加えないようにします。
腕の力で胸骨を押すのではなく、上半身の体重を利用して胸骨を垂直に押し下げます。
圧迫部位が上すぎると、直接胸骨そのものを骨折し、下すぎると、剣状突起による上腹部の内臓損傷や胃の内容物の逆流なども起こるので注意します。

マッサージ断面図2   マッサージ断面図2


  

乳児・幼児の場合