2002.3.9 記 引き伸ばし機の新調(機種選定の悩み)

 ラッキー60Mもだいぶくたびれているし、ネガの平面維持にも問題があるし、
 精度も不安だし、ということで、引き伸ばし機の新調を決意。
 さて何にしようか。

◆まず悩むのが集散光式か、散光式どちらにするか
 本によると、集散光式はシャープだけど粒子が目立つらしい、
 散光式はシャープじゃないけど粒子が目立たないらしい。
 でも、どの程度なの???具体的なデータ提示が無いためさっぱり分からない!(怒)!

 では、チョット考察してみよう。
  ・ネガとのマッチング
    集散光式はコントラストが高いとのことなので、ネガのコントラストを下げる必要がある。
    つまり、現像を短めにする。
    そうすると→感度が低下する。
          →粒状性が良くなる。
    散光式はコントラストが低いとのことなので、ネガのコントラストを上げる必要がある。
    つまり、現像を長めにする。
    そうすると→感度が高くなる。
          →粒状性が悪くなる。

    プリント時の粒状性についてみれば、引き伸ばし機の方式による粒子の目立ち具合と、
    引き伸ばし機に合わせて現像したネガの粒状性がキャンセルしてしまうので、
    どちらでも良さそう。(下表のようにどちらの方式も○と△が一つずつなので同じ)

方式 引伸機方式での
粒子の目立ち具合
引伸機方式に合わせて
現像したネガの粒状性
集散光式
散光式


    シャープネスはどうだろう・・・。どちらでも粒子が見えるということはそれなりのシャープネスは
    ありそうなので気にしなくてよさそう。
    そうすると、フィルムの感度を高く設定できる分、散光式の勝ち

    それと、ネガのコントラストを高くできるということは、シャドー部からハイライト部までの
    ネガ濃度域が広いということであり、その分ネガの階調の情報量が多いということになる。
    プリントの階調を重視する私にとって、これは大きく散光式の勝ち。    

  ・印画紙とのマッチング
    印画紙はマルチグレードを使用することを前提とすると、結像光学経路内に余分な
    フィルターを入れなくてすみ、しかも印画紙グレードを無段階調節できる散光式の勝ち

  ・お値段
    散光式・マルチグレード対応はチト高いので集散光式の勝ち。

 思いつくことはこんなとこか。

  多少のお値段の違いより、機能、性能を重視し
 散光式かつマルチグレード対応に決定。



◆次の悩みは機種をどれにするか
   ネガは6X6なのでそれ以上のサイズで、且つお茶の間に設置できること。
   従ってあまり大きなものは駄目。
   伸ばしブレが起きにくくて、そこそこ小型であること、お値段等々・・・カタログを集めて検討し、
   LPL・VC7700とラッキーV70が浮上した。
   VC7700は支柱が太くて伸ばしブレに強そう、あおり機構もついてる。
   V70は電圧安定器が付属していて安い。
   悩ましい。
   「良いプリントを目指すなら基本性能のしっかりした方を選ぼう」と考え、
   支柱の太いVC7700に決定。

2001年1月 : かくしてLPL・VC7700を設置。

  という訳で散光式を使っているが、シャープネスに何ら問題はなく、すこぶる満足です。ハイ。

  但し、電圧安定器がないことが気になっていたので、これは後で自作しました。


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