見習い魔女の作者

Ms.Koryu

ミズ・コリュ

それから16(02/09/06)

わたくしは夢を見ていたのでございます。

そこは森の中でございました。
私は、Tunaby嬢とお供のヒーコンと
そしてRuveiと一緒に深い朝霧の中におりました。
ヒーコンはふくろうですが猫のRuveiとは大の仲良しで、
大はしゃぎで遊んでおります。

私はTunaby嬢と一緒に箒乗りの稽古に来ておりました。
森のなかで箒に乗ることは不向きではございますが、
普通の人々に見られるわけには行きませんから、
仕方のないことでございました。

Tunaby嬢はクイディッチの選手になれるくらいの腕前ですから、
わたくしの箒乗りの先生でございます。

まずはひょいと跨いで見せてくれました。
そのとたんフワッと浮いたかと思うと、
ヒュー!っと木々の枝をくぐり抜けて行ってしまったのでございます。
その後をヒーコンが追いました。
Ruveiもヒーコンの後を追おうとしましたが、
一瞬私の方を振り返り、また戻って参りましたわ。

遠くでは、Tunaby嬢がヒーコンと遊んでいる声が聞こえています。

Ruveiは「さあ、乗ってみなさい」と言わんばかりに、
側に来て見守ってくれるのですが、
何度も転げ落ちていますから、ちょっと逃げ腰でした。

でも勇気を出して、箒を跨いでみました。
ポンと足で大地を蹴っては見るのですが、
フワリともしませんでした。
何度も何度も蹴ってみましたが、ピクリともしませんでしたわ。

すると、Ruveiが見かねて箒の上に乗ってきました。
そのとたん、フワッと宙に浮いたのでございます。
わたくしは、「エッ!」っと、叫び
その瞬間箒にしがみついたのでございますが、
どうしたことでございましょうか、
箒の柄を持っているはずが、
ふかふかの青い羽根を持つ鳥の背中でございました。

「あなたが、銀色に輝く羽根の持ち主ですか?」
青い鳥は「クー」と鳴いてうなずいたかのように見えたのでございます。
そして見る見る森が小さくなってゆくほど、
高く高く上がっていきました。
Ruveiも落ちそうになりながらも、しっかりと羽根にしがみついておりましたわ。

私は、あまりの驚きに目を回してしまったのでございます。

どのくらいの時間が過ぎたのでございましょうか、
遠くから聞こえてくる「ニャ〜ン!ニャ〜ン!」という、
Ruveiの声で、目が冷めたのでございます。
そうです、私は羽根のことを考えながら眠ってしまったのでございました。

フッとあの羽根に目を向けたとき、
また考えられない光景を目にしたのでございました。
そう、クジラが宙に浮いていたのでございます。

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