玄倉-丹沢湖岸(350)-・723-戸沢ノ頭・880-大杉山・861.1-馬草山・692-中川温泉(370m)
道の入口の標示ありません。踏み跡も薄い所が多いです。途中の方向指導標識は全くありません。
笹薮が3,40分連続する所があります。道迷い、滑落の事故が多い所です。
地形図、磁石、標高計など必携です。万一の為に、ハンディGPSも持って入りましょう。
2006/02/11(土) 雲ひとつ無い快晴。
戸沢ノ頭-大杉山の尾根道は知っているが、登り口、降り口ともに知らない丹沢湖、中川温泉から昇り降りする。
知らない所に降りるなと良く云われるが、藪の深い所のある方から登り、先般、道迷い遭難があった大杉山-馬草山から下る事にする。
当然だが、防寒、予備食、ビバーク装備などを持って入る。 ヤブ山に入る時の私の装備 こちら
新松田8:25発西丹沢行きバスには二十人以上が乗っていたが、高松山入口で1名、大野山入口で11名が
下車。
9時12分。玄倉で降りたのは自分の他にも単独男性が一人。
トイレに寄ってから玄倉中川林道の橋を通って対岸に向かう。 先ほどの男性が200mほど先を歩いているのが見える。
対岸で左折するとカーブで先行者は見えなくなった。この人は再度見かける事は無かったので行き先は違ったようだ。
橋を渡って左折して3分ほどで低くなっている擁壁の上の沢に上がる階段があるがやり過ごす。
橋から6分ほど歩くと、沢の手前の小広い斜面に上がる階段があった。
これは予定した所の少し手前だが、上にはなだらかな斜面が見えるので上がってみる。
ここから登っても行けるだろうがやはり、予定していた小沢の所から上がろうと思い直し、
下に降りて50mほど先の階段を上がる。橋から300mほどの所だ。
沢には水が流れていない。右岸の尾根に取付くのは少しきつそうなので、大差はないが右の左岸尾根に取り付く。
好もしい斜面だ。 ここで身支度をする。
9時40分から急登10分ほどで右岸の尾根と合流する、いわゆる沢の頭に着く。
さほど急ではない坂を上がっていくと、右手からの、先ほど最初に上がってみた斜面から上がって来ている尾根に合流して左折。 10:08
小竹の生えた尾根の僅かに左下の踏み跡を暫く進み右上にあがると土の露出した小広場がある。
北西に・723ピークの端が見える。
この先の行く手には笹が密集している。 ここで小休止。1つ目のおにぎり。560m圏 10:16-10:28
藪地帯に明瞭な道は無いので、尾根の上を右に左に、倒れこんでいる背丈ほどの笹を掻き分けて進む。
10:39 10分ほど藪漕ぎすると、大きなテレビアンテナが尾根の右手に見えるので、そちらに寄って見るが
特に踏み跡が無い。また左の方に戻って笹を分けて上がる。こちらのほうが人や動物が通った感じが濃い。
・723の直下では笹薮がひときわだ。今のように、未だダニの出ない季節じゃ無くては来れない所だ。
こんなに続く笹藪には慣れていないので標高差150mに 40分ほどかかった。
ようやく ・723の東端の710m圏の小ピーク。
この先、藪は無くなり、檜の植林が鞍部まで続く。
尾根伝いに7、8分歩くと植林の中に ・723のピークがあった。雪をかぶった富士山が綺麗だ。
11:21 その先の鞍部の先には金網が見え、その右脇の急登が始まる。
倒れた金網のワイヤやアングルを掴んで上がらないと危ない所もあった。
11:32 750m圏での雑木の生えた小広いピークになっている。
(境沢をつめると、藪漕ぎをせずに此処に到達するようだ。境沢ノ頭とでもいうのかな )
左の金網には脚立があるが、金網の向こう側は植林で、切り株が沢山放置されている。
金網の右に行く道が在るようだが650m以下では藪が濃いそうだ。
・880(戸沢ノ頭)が見上げられる。そちらに向かう途中、左から上がって来る尾根と合流して右に上がる。
(左に下がる尾根道も雑木の中の明瞭な道だが、何処に下るのか不明。)
11:57 戸沢ノ頭では右手の金網に「遠見山」と私標が掛かっている。
左手には、未だ小さいがミツマタの群生が咲いている。
ここで2つ目のおにぎり。-12:14 ここまでの図はこちら 40kb
私標の右脇の金網が大きく破られた所を潜って植林の中を進む。
フェンス沿いに北に、大杉山・861.1までは20分ほどだ。三角点がある。
ここで標高計を較正するとよい。 (標石の上面が標高の基準です。)
12:35 地形図を見ると馬草山には大杉山三角点からコンパスを見て真西(280度)方向に100mほど進む。
枯葉、枯枝の中、踏み跡は無い。広い稜線の端の立ち木にピンクテープが巻かれている。
その辺りから急傾斜を下る明瞭な踏み跡があり、数分で降りると左が植林の尾根道になる。右は崖である。
新しいピンクテープがこの支尾根の立ち木に連続している。
どうやら最近あった17名道迷い遭難の後で付けられたものらしい。
この支尾根は末端は断崖になって湯ノ沢に降りていくので、途中から左に下りなくてはならないが、そのポイントが判りにくい。
720m圏の左折すべき小尾根を探して進むが、なかなか難しい。(ピンクテープが無いと仮定して)
720m圏に下りてくると標高線に表れない10m未満のアップダウンが続き、尾根の地形だけでは現在地が判りづらい。
13:08 6,7個の小石を積んだケルンのある小ピークがある。右は崖だが、左には枝尾根がある。
ケルンは沢屋さんが良く使う目印だ。ピンクテープが無かった時には、間違って下るハイカーもいただろう。
後日確認したところ、ここの枝尾根を下ってはならない。渡れない深い谷があって馬草山の方に行けない。
(大杉山から鞍部までの図 こちら 20KB)
ピンクテープが未だ先に続いているから30mほど、直進する。
13:10 今日はそのポイント「水源の森林048」の標柱のある720m圏の小ピーク。
下から上がって来る場合には、ここの小ピークなのだ。
この 左手(西)に向かって、迷いようが無いほど連続してピンクテープが降りて行く。
小広い西向きの斜面の正面に世附権現山と・849、手前に馬草山が見える。
馬草山の、こちらから見て右の肩が、目標だが、左から回り込む形で下って行く 。
斜面の左端にピンクテープが連続しているが、その右の広い斜面にも黄色テープが散見される。
もしも、ピンクテープが無く、視界も利かず、現在位置の確認が出来ない場合、こちらの斜面に引き込まれるだろう。
わざとだが、広い斜面の方に、ちょっと進んでみるが、緩斜面の先は崖のようになって沢に落ち込んでいる筈だ。
前方左の方に黄色テープがあるが、これは沢屋さんだろう。
前方右手の立ち木に広幅の白いテープが巻かれているのが見える。
多くの人がこの斜面に間違って進みそうだ。先は崖であるのは白テープの辺りまで行けば判るだろう。
深入りしないで、そろそろ引き返そう。
斜面の左端の方を見ると、ピンクテープの連続する高みはヤセ尾根状の鞍部に繋がっているのが見える。
少し左上にトラバースしてピンクテープの方に戻ると、地面に長いロープが張られている。ロープは3本ある。
13:30 2本目のロープ沿いに降りた所で足を止める。 右手の方に馬草山が見えている。(遠景は屏風岩山)
ロープの終わった所から、馬草山は右である。
後で聞いた事だが、此処で滑落死事故があったそうだ。
地形図には現れていない起伏である。その先、右が崖の鞍部の明瞭な道になって馬草山に繋がっている。
(このあたりの図 44k)
鞍部の道は台形の馬草山の右肩に向かう。
余談だが、道の傍らに鹿島家とか鹿島守之助とか書かれた円いブリキ製の看板があり、管理はかたばみ興行とある。
この辺りの地主が鹿島建設の鹿島守之助で、管理のかたばみ興業は実質2人の最早かなりのご老体なのだそうだ。