山間の林に囲まれた赤瀬は三角線内の駅の中では最も静寂な雰囲気に包まれていて趣がある。ホームやその周辺には民家が見当たらないが集落は坂を下った麓の所に存在する。山の中の駅といった感じがするが実は海に近く、駅を出て間もなくすると急坂を下る道と少し平坦な道の2つの分かれ道がある。

 行き着く所は同じだが平坦な道の方を進んでしばらくすると前方には有明海、さらには雲仙岳の凛々しい姿を拝める事が出来る。民家が見え始めた頃になると駅を出た時の分かれ道と再び合流し国道57号線に出ると目の前には有明海が広がっている。この辺りは赤瀬海岸という熊本県下屈指の海水浴場や赤瀬鉱泉と呼ばれる温泉もある。駅から坂を下って国道に出て左側を見てみるとコンビニがあるので何か買出しをするのにも便利である。

 この赤瀬は平成10(1998)年春の青春18きっぷのポスターに登場した駅でこの時のポスターのキャッチコピーは「もうひとつ先の駅が見たい」だった。駅のすぐ近くにトンネルがあるので「トンネルの先に何があるのだろう」と興味を持たせるためにこのキャッチコピーにしたのだろう。

 集落は坂の下にあるので列車が来ない間は本当に静かなひと時が楽しめる。そんな静かなホームで食べるコンビニのおにぎりは普段よりも幾分おいしい気がした。

                                                                 (2004.3.27)
 
赤瀬のホームと駅名標
赤瀬の駅入口
Akase
赤瀬
赤瀬のホーム


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