北小谷は松本方面から大糸線に乗った場合、長野県で最後の駅である。現在の「周遊きっぷ」の前進、「信州ワイド周遊券」時代は大糸線の場合、この駅まで自由に乗り降りができた。
駅は姫川沿いにあり、交換可能駅だがホームは待避線側にしかない。ホームのない本線はスキーシーズン時に運行される「シュプール号」などの臨時列車の通過用として設けられている。
駅前に民家は数えるくらいしかないが糸魚川寄りにある小谷橋や、駅の上にある小谷大橋を渡ると集落がある。小谷橋を渡って左側に行くと来馬温泉、右側に行くと道の駅小谷と併設されている深山の湯があり、駅からでも歩いて行ける距離に2軒も温泉が存在する。深山の湯の周辺は小学校や郵便局があり、集落が形成されている。
ホームには風吹岳登山口という標柱が立っている。風吹岳は標高1888メートルの山で、最寄り駅とは言ってもから徒歩4時間もかかる。
駅を少し見ただけでは何もなさそうな駅だったが少し歩いただけで温泉にたどり着けるのは駅訪問にとって大きな収穫であった。
(2002.11.29)