諸君は僕を「ほがらか」でないといふ。
しかし、そんな定規みたいな「ほがらか」なんぞおやめなさい。
ほがらかとは、恐らくは、悲しい時には悲しいだけ悲しんでられることでせう?
されば今晩かなしげに、かうして沈んでいる僕が輝き出る時もある。
中原中也「酒場にて」
年々にわが悲しみは深くして
いよよはなやぐいのちなりけり
岡本かの子