カンボジア・アンコール遺跡訪問記平成19年11月5日〜9日、カネテよりひそかに計画していたアンコール遺跡への旅をついに実行した。 あれからもうはやくも1ヶ月が過ぎてしまったが、ホームページ開設6周年記念ともあわせてこのページを記す。 平成19年12月9日 おっくん 序カンボジアは、東部はベトナム、北部はラオス、北西部から西部にかけてはタイと、それぞれ国境を接し、南部は わずかに海に開いている。国土を三分する形で、南北方向にメコン川、東西方向にトンレサップ湖という巨大な湖が あり、メコン川より東およびトンレサップ湖の南側は山地が多く、メコン川とトンレサップ湖に挟まれた中央部分は 大平原であまり高い山はない。国土はわが国の面積の約半分、人口はおよそ1336万人で、東京都のそれとほぼ同 じである。ただし男女比は4対6で、女性の方が多い。これは長年の内戦の影響であろうか。男女とも細身の人が多 く、大柄な人や肥満の人はあまりいない。老人の姿は少なく、子供の姿が目に付くが、靴をはいているものは殆ど居 らず、たいていゾウリ履きか裸足である。 雨季と乾季があり、4月から9月ころまでが雨季、10月から3月ころまでは乾季である。一年を通してほぼ一年 中、日本の真夏の気候である。私が訪れた11月初旬は、すでに乾季に入っており、日中の気温は高く、陽射も強か ったものの、空気はサラっとして、木陰に入るとさわやかな風が心地よかった。 私が滞在したシェムリアップ(SiemReap)の街は、アンコール遺跡観光の拠点となる街であるが、国道沿いでは郊 外でも、ホテルやマンション、テナントビルなどの建設ラッシュの様相を呈していた。市街地ではいたるところに学 校がある。現地ガイドの話では、それでも教師と教室が不足しており、午前の部と午後の部に分かれて授業が行われ るという。街に子供の姿が多いのはその往き返りのためであろう。小学校と中学校は併設されているところが多い。 道路は右側通行で、乗用車自体少ないが、見かけるのはトヨタとメルセデスばかりである。もっぱらカブと自転車が 交通手段の中心だが、ホンダのカブに人気があるらしい。若者は大概それに乗っている。バイクも自転車も半分くら いは女性が運転している。ヘルメットを被っているものはあまりいない。二人乗り三人乗りは普通であり、中学生く らいの女の子でもノーヘルメットで三人乗りしている。この国では12歳以上であれば、100cc以下のバイクは 免許が要らないという。建設現場や遺跡修復などに従事する労働者は、たいがい大型無蓋トラックの乗合タクシーを 利用している。朝や夕方になると、荷台だけでは足りずに運転席の屋根にまで人をのせたトラックが、何台も走って いる。バスは、遺跡めぐりの観光バスばかりで路線バスは殆ど見ない。観光客相手のバイクタクシーや幌のついたオ ート三輪のような乗り物が辻つじに待機しているが、あまり稼働率はよくないようである。 都市部や国道などの主要幹線道路は舗装されている。あまり高層の建築はない。さらに郊外に出ると、椰子の木や 水田の広がる農村風景に一変し、道路も赤茶けた土の地面がむき出しのままどこまでも続いている。農村ではいたる ところに沼や湿地があり、草原には農耕用の牛や水牛が放し飼いにされている。たいていの農家では鶏とアヒルを飼 っており、これも普通に放し飼いにされている。また、どの家にもほとんどと言ってよいほど犬が飼われている。見 知らぬ者が通りかかると、激しくほえてついて回る。時にはかまれることもあるという。日本の犬よりも大型で剽悍 で、かなり痩せている。 今度の旅行では遺跡の写真はたくさん撮ったけれども、時間とフィルムの関係で、あまりここまで書いてきたよう な街の様子とか、田園の風景とか、撮りたい場所で撮れなかった風景も多い。却ってそういう撮れなかった風景の方 が、イメージとしては頭の中によく残っているものだが。
参考文献 「地球の歩き方 D22 アンコール・ワットとカンボジア 2007〜2008年版」(株)ダイヤモンドビッグ社
旅日記(一日目)
アンコール遺跡写真館
|
19.12.09