漢方
・ 漢方は、全身のバランスを整えることで、
自然治癒力を高めようと考える点が、特徴的です。
・
漢方薬は、個々人の体の状態に合わせて個別的に処方されるものです。
西洋医学の病名によって、処方が決定されることはありません。
・診察方法も独特で、
望診(患者の状態を眺める)、問診(お話を聞く)、
脈診(脈の強弱などを診る)、舌診(舌の苔の有無や大きさなどをみる)によって、
身体の状態を把握します。
・
一時、好転反応がみられたり、胃部不快感などの症状が生じることもあります。
しかし、基本的に、医師が、正しく証を見極め、投薬している限り、
身体に悪影響を及ぼすことはありません。
重篤な問題が生じた場合は、薬の誤用が疑われます。
・
眼は、眼だけ単独の存在として機能しているのではなく、
身体の一部である、と東洋医学では考えます。
自分の外部と自分、そして自分の内部が、あるべきように調和しているとき
人は、健康でいられる、ということが、前提条件です。
体質改善を通して、視機能の改善と再発防止を期待することができます。
・ 治療開始時期は、早ければ早い程、望ましいでしょう。
・東洋医学では、処方する先生の知識・経験に、治療成績が大きく左右されます。
経験豊かな医師・薬剤師に相談することをお薦めします。
視神経炎の患者は、
水毒所見やオ血所見を伴っていることが多く、頻用処方は
苓桂朮甘湯、五苓散、駆於血剤、柴胡剤など。
・水毒-体内の水分が偏在すること。
むくみ、胃内停水、尿量減少など
・オ血-冷え、ストレスなどを原因として血液の流れが悪くなること。
筋肉のしこり、舌裏静脈の拡張など
実際に国内で使用された例としては、
苓桂朮甘湯*、五苓散*、明朗飲、
桃核承気湯*、桂枝茯苓丸*、当帰芍薬散*、
大柴胡湯*、小柴胡湯*、柴胡桂枝湯*、柴胡桂枝乾姜湯*、
黄連解毒湯*、三黄瀉心湯*、葛根湯*、桂枝湯*、釣藤散*、
八味地黄丸*、牛車腎気丸*、
人参湯*、益気聡明湯、補中益気湯*、連珠飲(四物湯&苓桂朮甘湯)*、
滋腎明目飲
などがある。
*は、保険適用のエキス剤あり。
(これらは、あくまでも例であって、貴方に合う薬が、この中に限定されるわけでは、ありません)
文献: 漢方治療指針
目の病気がよく治る漢方治療
漢方診断医典
補足
・ 精血を磨耗するため夜更かしは禁物。
・ 心身の力を抜くことも 大切です。