SKETCH
- Book of GROUND
ANGEL -
2004.12.19 Zepp
Osaka
< vol.1 >
曲目
GROUND ANGEL
ANGEL THINK
せつない気持ち
RIVER
抱いて
MC
ハランバンジョー
MY LOVE
夢の迷い道で
MC
アナタノソラ
天使の標的
スケッチ・写真館
浪漫飛行
つれていくよ
心の言葉
MC
SCENARIO
悲しい色やね
LINE
GARDEN ROSE
OH MY ANGEL
壮絶夜舞酒家
テンシノササヤキ
未完成の自画像
心の言葉
レポート
■全体の感想
セット、映像、照明、選曲、そして嗜好を凝らしたコーナーやMCなど随所に様々な工夫がされていました。
石井さんサイドが危機感を持ってやっている気がします。
客席ともいい一体感が出ていました。
しかしながら、ノレるコンサートなのか、じっくり聴くコンサートなのか、(その中間なのかも知れないけど)
やりたいこととファンの希望の間を取ったのでしょうが、何がやりたいのか、掴むことが難しかったです。
そして、男性っぽいシンプルなコンサートと言いつつ、受ける印象はかなりウェットなものでした。
この辺りは石井さんの今の内面を反映していたのかも知れませんが、
私自身はもうこの路線からは離れたい、というのが正直なところ。
今回はバンドの基本編成に立ち返って、ドラムス、ベース、ギター、キーボードの4名編成で
行ったわけですが、エンターティメント性を抑えて、ひたすら石井さんを軸にもっていくにしては
肝心の石井さんに華というか力が漲ってはいなかったし、
メンバーを使って遊ぼうとしも、まだまだぎこちなくてこなれていない印象でした。
また、純粋にパフォーマンスという観点で見たときには、声の調子がいま一つなのと、
これは音響の仕事かも知れませんが、演奏のボリュームが大きすぎて歌詞がほとんど
聴き取れないことも非常に残念でした。
客席の雰囲気は大変よくて、1曲目から立ち上がっていました。
座って聴くコンサートなんだろうと思っていた私はすっかり当てが外れました(笑)。
うれしそうな石井さんを見ることができたのはよかったと思いました。
ただ、いっぱい笑って、懐かしい曲や聴きたい曲も聴けて、楽しめたことは確かなんだけど、
全体的な満足度という点から言えば、まだまだでした。
ナイロンデラックスから見ると随分良くはなってきてると思うので、気長に付き合っていきたいと思います。
■セット
全体的には、「ISHYST」を彷彿とさせる、古代の遺跡のイメージ。
まず、ステージの中央に「空へのオマージュ」。台座のところに巻貝が置かれ、
そこから石膏で作った男の顔が覗いている。
その「空へのオマージュ」の背後には、テラコッタ風の大きな円形のプレートがあり、
そこに、曲のタイトルやさまざまな映像が映し出される仕掛けになっていました。
ステージの左右には、2対の羽のはえた男のオブジェ。
頭を垂れ、両腕を前へ伸ばして手を組んだポーズ。
懺悔している男達といったような宗教的な雰囲気と、世界情勢や災害や
石井さんの苦悩などが重なり……重い。
ステージの背後には白いカーテンが吊るされて、そこの照明が当たっていろんな表情を出したり、
風を当ててカーテンを揺らしたり、といった工夫がされていました。
そして、天井からは2対の、何と言ったらいいのか、
非常にいい雰囲気のレトロなライトが吊るされていました。
メンバーの間にも、ライトが灯されていて温かい感じです。
ごま嬢によると、横浜ではなかったのではないか?
とのことでした。
■GROUND ANGEL
■ANGEL THINK
この日はビュー友、ごま嬢と鑑賞しました。
ごま嬢は開演前の化粧室で、初スケッチの私に意味ありげな一言を──。
「メイクはちゃんとしとかなアカンで。」
「え?
別にステージからは見えへんけどなー。」
「分からへんでー。」
そして謎の微笑み。
何なん? そのいわくありげな笑いは(笑)。
問い詰めてもごま嬢は笑うのみでした。
さて、この日の席は1階のやや下手。ほどよくステージから距離があって、絶好の"勘違い席"(笑)でした。
開演前、インストゥルメンタル「SORA」の曲が流れる中、ゆっくり会場が暗くなっていく。
客席の後方から一筋の光がステージに差し込み、
「空へのオマージュ」の台座に据えられた男の顔に光があたる。
それまで穏やかだった表情が、一転、険しい怒りを含んだ表情に変わる。
ゆっくりと曲が流れ出す。
石盤に曲タイトル「GROUND ANGEL」の文字が映される。
更に赤レンガ倉庫で行われた"GROUND ANGEL"の天使の映像が編集して投影されました。
最初の頃はなかったらしいですが、なかなかニクイ演出です。
終わりに差し掛かってきたところで、後ろのカーテンが揺れ始め、徐々に大きくなる。
次の曲のイントロが流れる。今回のライブのための書き下ろしと思われます。
「ANGEL THINK」(インストゥルメンタル) 。
ライトUPして、メンバー登場。位置につく。
そして、たっぷり間をとって石井さん登場。
茶色のサングラス、キャメルより少し濃い茶色のトレンチコートに、
白いシャツをさり気なく胸元を開けて着ています。(襟は立てていません)
胸元にはシルバーのアクセサリー。羽モチーフだったかな?(よく覚えてません)
こげ茶の鍔広ハットを背中に垂らし、流木を思わせる杖のようなマイクスタンドを持っている。
石井さんの長めの髪が、そのスタイル、セットの感じとよく合っています。
前評判ではこの長い髪があまり芳しい評判ではありませんでしたが、
なかなかどうしてカッコイイ。
登場早々、いきなりこちら側に視線が。目が合った〜と思った人多数。
早くも"勘違い席"の効用が(笑)。
上手下手に挨拶をして、中央へ立ち、流木のような形のマイクスタンドを
ステッキのように斜めに流しながら、最後の部分だけ歌われました。
♪ANGEL TEHNK〜♪
麗しいお姿に会場の雰囲気も一気に高揚していく感じです。