俺の竜、見てくれる?
育成日記コーナー


 

  GUNMA出身のシンゴは、
  まだ、右も左もわからぬ新人竜使い。

  まずはハリー教官に、もろもろの心得を指導してもらうことに。
  しかしこの教官、「口だけハリー」の異名があるらしい・・・。


  竜使い・2日目
  
  
まずは出撃ピットへ行けということなのだが、
 そこらへんをうろちょろしてから向かう。
 寄り道ばかりしてなかなか目的地に着かないのは、
 子供のときからのクセである。
 
  そろそろと出撃ピットへ赴くと、すでにハリー教官が待っていた。
 乾いた笛の軽快なBGMがここちよい。
 「これを読んでわからなかったら、まわりのヤツに聞けばいい」
  と、いきなりぶっきらぼうにマニュアルを手渡される。
 へへーんだっ、んなもん俺様には無用の長物だぜ。
 マニュアルに頼ってるようじゃあ一人前の竜使いとは言えねぇからなぁ、
 わっはっは。
  ・・・なんて、新米竜使いが言えた口じゃない。
 あとでじっくり熟読せねばなるまい。
 えぐり込むように、読むべし、読むべし!
 
  なんてことを考えていると
 『新人テストだ、竜に乗れッ!』
 とハリー教官がひときわデカイ声でがなる。
 勢いに押されて『はい』と思わず答えてしまうが、
 覚悟ができてるなら話が早い、なんてちょこっと褒められてしまう。
  どうやら、これから新人テストを行い、
 それに合格して初めて正式な竜使いとして認められるらしいのだ。
 やはり、手続きだけで竜使いになれるほど甘くはなかった。
 とほほー。
 
  気を取り直して出撃までの手続きのレクチャーを受けよう。
 ふむふむ、竜使いは出撃する際たいていペアを組むようだ。
 そのほうが安全だし、策が広がると。
  しかし、一緒に行ってくれる人は、もちろんいない。
 なにしろ聖なる島にきたばかりだ。

  そんな事情も知らずに、
 『新人がひとりで出撃?お前死にたいのか?』
 なんて係官の兄ちゃんに言われてしまう。
 死にたいわけないでしょーが!
 ゲーム始まったばっかりでしょーが!
 でも、仕方がないでしょーが!

  自分のカルシウム不足を訴えんばかりに
 またもやプチハッスルしていると、
 『・・・で、ちょうど、偶然、たまたま、ここに彼女がいるわけだ』
 と、ハリー教官。
 『今回特別に俺の顔で、先生を頼んでおいた』

 「?」と思い、振り返ると、
 そこには青髪の少女が立っていた・・・。