TRIP



11月25日 金曜日 はれ   (その2)

待合室には飛行機が出発するごとに
搭乗の案内が放送されるのだが、
全てフランス語なので
どの放送が俺の飛行機の出発なのか
全くわからず、その都度確認しなくて
はならないのだが、
不思議と自分が乗る飛行機の放送は
なんとなく解った。
再度確認してゲートを出ると
バスで飛行機まで行く。
飛行機に乗り込み
座席番号の7Fを探すと
隣には民族服の男の人が座っていた。
お客さんは少ないだろうと思っていたが、
エコノミー・クラスはほぼ満席になり、
そのほとんどの人が
民族衣装を着ていたのには驚いた。










8:40頃に飛行機は動き出した。
空港の建物は小さいのだが、
滑走路まではかなり遠い。
ようやく滑走路に出ると
すぐにスピードを上げるかと思ったら、
そのまんまゆっくり走っている。
どなっちゃったの?
って思っていたら
滑走路の端っこまで来ると
飛行機は180度Uターンして、
スピードを上げ始めた。
おもろい!
アフリカ人の操縦は
大丈夫なのだろうか?
変な心配をよそに、
飛行機はフワッと浮かび、
そのまま高度を上げていく。
離陸成功!










またダカールの街が見える。
昨日は夜だったので
よく解らなかったけど、
すぐ向こうは海だった。
大きな波が打ち寄せていて、
とてもきれいだ。
飛行機はぐるりと旋回すると
今度は大きな河が見えたが、
そのうち雲の中に入り
下の景色は見えなくなってしまった。
マリまでは約1時間20分のフライトだ。
乗っている時間が短いので
機内食はあきらめていたのだが、
飲み物を配り始め、
それに続いて機内食も配っている。
ラッキ〜!










メニューはというと、
フランス・パン、菓子パン、
鶏肉のようなもの、
果物は缶詰のものだろうか?
おいしい、とは言えないが
お腹が空いていたので
それでも満足だった。
そうこうしているうちに、
どんどんバマコに近づいてくる。
もう一度虫除けスプレーを
塗っておこう。










高度がどんどん下がっていくと
下の様子が見えてきた。
う〜ん、何にもない。
土肌の土地に木々が
生えている以外は何も見えないが、
飛行機はどんどん下がっていく。
これじゃあ
緊急着陸しているような気分だが
ちゃんと空港はあるらしく、
家を出てから約34時間30分掛けて
現地時間の10:15、
最初の訪問予定国である
マリ共和国の首都
バマコ・セヌー空港に着陸。
日本と西アフリカの時差は
−9時間だ。










窓から空港の様子を見る。
なんて小さな空港なんだろう。
これが首都の国際空港なのだろうか?
向こうのほうからバスが
乗客を迎えに来た。
よし、降りるか!
バック・パックを背負い
一歩外に出ると、
ものすごい熱気に包まれた。
うわっ、暑い!
30度は十分ありそうだ。
日差しもかなりきつい。
ここはアフリカなんだ!










バスに乗り空港の建物に入ると、
また入国カードじゃ〜!
面倒くさいがしょうがない。
これでカード記入は3回目なので
少し手馴れたもんだった。
それを審査官に渡すと、
すんなり入国完了!(パチパチ)
インターネットで調べたところによると
『イエローカードは
 大してチェックされないので、
 予防接種は受けなくても
 入国できるらしい。』
などと書いてあったが、
イエローカードのチェックもちゃんとあった。
これで、マリに入国を許可された!










さて、ここからが問題だ。
インターネットを通じてホテルを予約し、
そのホテルの人に
空港の出迎えをお願いしていたのだが、
出迎えの人がどの人なのか解らない。
日本人のオーナーさんによると
『上野さんの名前を書いたカードを
 空港の出口で持って待っているように
 伝えてあります。』
ということなのだが、
以前ニューヨークを旅した時に
ガイド・ブックに怖い話が載っていて
『空港へホテルの人に出迎えに
 来てもらう約束をすると、
 ホテルの人が名前を書いた紙を持って
 空港出口辺りで待っていると言ってくれた。
 うまくその人に合えて付いていくと、
 とんでもない所に連れて行かれ
 金品を巻き上げられた。
 後から調べてみると、そいつはホテルの人が
 持っている紙の名前を真似して書いて、
 ホテルの人より手前で何食わぬ顔をして
 待っていたのだ。』
ということがあったのだそうだ。
本当にうまく会えるだろうか・・・



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