【硫黄島からの手紙/LETTERS FROM IWO JIMA 】   ☆☆☆☆
出演者: 渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬亮、中村獅童
 勝つ可能性のない戦いほど悲惨なものはありません。人間ってやはり先への希望が持てる
からこそ頑張れるものだと思います。では、彼らが何のために戦ったのかというと、家族のた
めに出来得る限り日本本土への攻撃を遅らせたいとの一念で戦い続けたのです。自ら自決す
る者、最後まで戦い続ける者、投降する者、結果は違いますが、国を想う気持ち、家族を想う
気持ちに変わりはありません。そして、それはアメリカ兵にとっても同じことです。戦争映画で
はありますが、そういった戦地での様々な想いを描いた人間ドラマです。栗林中尉が最後に言
った「家族のために死のうと思った。でも、家族のために死ぬのを躊躇う・・・。」という言葉が胸
に残ります。
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【マリー・アントワネット/MARIE ANTOINETTE 】   ☆☆☆
出演者: キルスティン・ダンスト、ジェイソン・シュワルツマン、ジェイミー・ドーナン
 見所は絢爛豪華な衣装と美味しそうなお菓子のオンパレードぐらいでしょうか?!(笑) キル
スティン・ダンストは魅力的なものの、いかんせんストーリーに山場がなさすぎです。ジェイミー・
ドーナン扮するフェルゼン伯爵との恋愛も単なる一シーンにしか過ぎません。おまけにマリー・
アントワネットの取り巻きはみんな同じに見えて区別つきませんし。(笑) べつに歴史物を期待
していた訳ではありませんが、人間ドラマとして見るにはちょっと物足りなかったです。 
【幸せのちから/THE PURSUIT OF HAPPYNESS 】   ☆☆☆★
出演者: ウィル・スミス、ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス、タンディ・ニュートン
 感動モノを期待して見にいったんですが、なんとなく冷静に見終わってしまいました。それに
幸せって何でしょう?? もちろん、お金持ちになれればそれにこしたことはないんですが、最
後にああいうテロップが流れると、なんとなく興ざめで・・・。(苦笑) 実話だからしかたないのか
しら?! たしかに、彼にとっては今の生活から抜け出すことが幸せだったのでしょうが・・・。し
かし、売れない医療機器なんかさっさとあきらめて、とにかく何でもいいからがむしゃらに働い
ていれば、リンダだって出て行かなかったのに・・・。だったら、大金持ちにもなってないか!(爆)
【ドリームガールズ/DREAMGIRLS 】   ☆☆☆☆
出演者: ビヨンセ・ノウルズ、ジェニファー・ハドソン、アニカ・ノニ・ローズ、ジェイミー・フォックス
      エディ・マーフィ
 ストーリーはいたってシンプルなんですが、とにかく歌の迫力がすごい!! 思わず一緒にリ
ズムをとってしまいそうな・・・。(笑) また、ミュージカル作品にありがちな、突然出演者が歌って
踊りだしたりするようなこともなく、その時の心情を台詞のかわりに歌で表現しているので、いい
曲が多いんですよねぇ。前評判どおり、ジェニファー・ハドソンは大迫力ですし、途中まで脇役感
のあったビヨンセもラスト(“Lieten”)ではしっかり現代の歌姫ぶりを発揮しています。
【ホリデイ/THE HOLIDAY 】   ☆☆☆☆
出演者: キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウ、ジャック・ブラック
       イーライ・ウォラック
 失恋したばかりの女性二人が家を交換するという設定上仕方ないんでしょうが、個人的には
ケイト・ウィンスレット扮するアイリスとジャック・ブラック扮するマイルズの恋愛だけに絞ってじっ
くり見たかったなぁ・・・というところです。(笑) だって、美男美女の恋愛物語よりも、3年もの片
想いをふん切れない女性と、小悪魔な女性にばかりに惹かれてふりまわされている男性の恋愛
の方が、なんとなく身近に感じられるじゃあないですか。それに、アーサーおじいちゃんが加わっ
て、何とも言えない味わいを出しています。両親の離婚で強く生きることを決心し、自分の殻を
飛び出せなかった女性と、都合のいい女になっているとわかっていても彼の甘い言葉を信じ続
けようとしていた女性が、どんな選択をするのか、一歩踏み出して、素敵な恋愛しなくちゃなぁ・・・
と思わずにはいられない作品です。(ですので、ちょっと点数は甘かったかな?!(笑))
【今宵、フィッツジェラルド劇場で/A PRAIRIE HOME COMPANION 】   ☆☆☆★
出演者: メリル・ストリープ、ギャリソン・キーラー、ケヴィン・クライン、リリー・トムリン、
      ヴァージニア・マドセン、リンジー・ローハン、トミー・リー・ジョーンズ      
 すご〜く豪華な顔ぶれです。何と言っても、実際の人気ラジオ番組の司会者が自分の役で
出演しているんですから。(笑) しかし、ラジオショーにも馴染みがありませんし、「プレイリー・
ホーム・コンパニオン」も全く知りませんので、もう一つ(感動の)波にのれなかったというか・・・。
また、何かハプニングが起こるのでは・・・と期待していたんですが、期待したほどの山場はなく
終わってしまいました。たぶん、「プレイリー・ホーム・コンパニオン」のファンにはいっぱい隠し
ネタがあって面白いんでしょうけどね。ただ、劇中で歌われるいろんな歌は笑いあり、感動あり
で、けっこう楽しめます。
【ママの遺したラヴソング/A LOVE SONG FOR BOBBY LONG 】   ☆☆☆★
出演者: スカーレット・ヨハンセン、ジョン・トラヴォルタ、ゲイブリエル・マック
 パーシーって18歳??ってところにちょっと違和感を感じましたが(笑)、それぞれに孤独な3
人がぶつかりあいながらもより添って、今までとは違う自分になろうとしている姿にじんわりくる
作品です。ただ、全体的に淡々としていて、そこがいいところでもあったり、ちょっと物足りなくも
感じました。この作品はニューオーリンズが舞台となっていますが、カラフルな建物の印象とは
反対に、なんとなく気だるいような、哀愁が漂っているようなタッチで撮られているのがストーリー
にピッタリでした。
【サン・ジャックへの道/SAINT JACQUES LA MECQUE 】   ☆☆☆★
出演者: ミュリエル・ロバン、アルチュス・ド・パンゲルン、ジャン=ピエール・ダルッサン
      エイメン・サイディ、パスカル・レジティミュス
 夢の中のシーンは登場人物達の悩みやトラウマだっていうことはわかっているんですが、あま
りにも唐突すぎてちょっとついていけませんし、どこが可笑しいんだか全くわからないんですが、
なぜか笑っちゃうんですよねぇ。(笑) なんか不思議な爽快感のある作品です。この作品を見て
いると、日頃のしがらみをかなぐり捨てて、ただひたすら歩いてみるのも悪くないなぁ〜!! な
〜んて思えてしまうのは、私も疲れているのかしら?!。(笑)
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