2003年5月25日。 京急の久里浜工場(正しくは京急ファインテックの久里浜工場らしい)の一般公開がありました。 2001年から毎年行ってるので、3度目の訪問です。 なんとなく毎年のように人が増えてるような気がしました。 2割ぐらいは鉄道マニアっぽい人で、残りは子供づれでした。 今年は工場の操業40周年だそうです。
前2回は久里浜駅から工場までの臨時電車で行けたけど、今年は帰りしかありませんでした。
行きは久里浜駅からの京急バスでした。
工場内まで行くのかと思ったら、近くのバス停で下ろされてしまいました。
この区間は元々久里浜近辺のワンコインバス(現金払いの場合に限り、大人100円子供50円)
の区間で、結局臨時のワンコインバスに乗っただけでした。
工場の入口まで行くと、列が出来ていて、かなり先まで並ばされました。
入り口は広いんだから、そのまま入れればいいと思うのになんでなんだろ。
帰りは約束の臨時電車が結構出ていて、楽に久里浜駅まで帰れました。
来年はぜひ行きの電車も復活を望みたいです。
工場側のホームは車両が2つ分ぐらいの小さなホームで、
電車に乗る際は久里浜よりの1両目から乗りました。
乗車の行列は長かったけど、それ以上に電車が長くて、けっこう座れました。
工場内の混雑のため、例年お昼は困り者でした。
2001年に行ったときは従業員用の食堂しか座れるところがなくぎゅうぎゅうでした。
2002年は2001系の1編成を休憩用に用意してありましたが、
入り口が1つだったので、出入りが大変でした。
今年は入り口脇の空き地を開放し、大きなテントと椅子と机が用意されていました。
天気が良かったのでシートを広げている人もいっぱいいました。
おかげでゆったりランチにありつけました。
例年通り、マクドナルドやケンタッキーなど、いろいろな出店がありました。
そして、例年通り『特製弁当』を買いました。
中身は例年通り、焼き鮭や煮物の入った、和風弁当でした。
そして例年通り子供達に不評な弁当でした。
値段は1つ800円でした。
どっかで風船を配っていたみたいだけど、暑さのためか、
枯れ草に刺さってかわ解からないけど、バンバン破裂していました。
今から40年前は・・・ 久里浜工場完成 1963年11月、当時の価格で総工費11億円をかけて作られた、京急の総合工場。 完成当時は、私鉄の工場として全国でも有数の設備を誇った。 現在、京急の多くの電車の点検・改造を行い安全運転に寄与している。 久里浜〜野比間開通1968年11月1日、 京急久里浜駅から野比駅(現YRP野比駅)間が、 途中難工事となった全長681mの野比トンネルの貫通を経て開通した。 当時は「三崎線」と呼ばれた。 津久井浜駅までの延長は2年後。 |
余談だけど、京急久里浜から京急長沢までは単線で、 京急長沢から三崎口までは複線に戻ります。 このため、品川から久里浜まではスムーズに来る電車が 久里浜で上りの待ち合わせで何分か停まってることがよくあります。 複線にできるだけの用地はあるので、昔は複線化の計画があったのかもしれませんが、 現在も単線のままです。 京急久里浜線は昔の計画では三崎口からさらに1駅伸ばす予定があったようです。 1999年12月3日に湘南海童社が発行した『味の繁盛店』という本の後ろの地図には (たぶん誤植で)この幻の路線が書いてあって、 終点は「こあじろ」という駅名になっています。 |
楽しみの1つは、普段見れない保全用の特殊車両の展示と作業の実演です。
左の写真はマルチプルタイタンパーです。
どこだか忘れたけど、外国製だったみたいです。
前後と真ん中に計測車輪があり、中ほどので線路を挟み、
8本のつめを砂利の中に差し込んで振動させ、線路のゆがみを直すようです。
通常は夜間作業で、防音カバーを下まで下ろして作業するそうですが、
実演のためにあけたまま作業を見せていました。
午後の実演では見てる人の目の前(50cmぐらい)の所で動かしてくれたので、
大迫力と(地面の)大振動を体験できました。
マルチプルタイタンパーは常に一方向(写真で右の方向)に作業を行います。
展示時間に後方(写真で左側)の運転席の中を見せてもらえたのですが、
置くが作業の操作席になっていて、ガラス窓があり、
フットペダルで操作するようになっていました。
左のバラストフィニシャーは、今年(H15)の2月に、新潟の会社が作ったものです。
この車両の役割は、マルチプルタイタンパーが通った後の安定化作業です。
作業は常に一方向(写真で右の方向)に作業を行います。
先頭についているオレンジの縦線の部分は横にして広げるとブルドーザのようにして、
飛んでしまった砂利を集める事が出来ます。
運転席の後ろの2本のオレンジ縦線は砂利が足りない場合に追加する装置で、
上に砂利を積んでいます。
その次の2つのオレンジ縦線と、
中央窓の下のオレンジ横線は上から砂利を押さえつける装置です。
押さえつけるときは車体の重さと振動で押さえていました。
後ろの車両は最後に掃き掃除をして、無駄な砂利を線路の外に出したり、
レールの脇の砂利を掃いたりします。
マルチプルタイタンパーと組になって走る事で、線路の補正をします。
1晩で大体600mぐらい補修するそうです。
ゴッツイ路面作業の車両と比較して、架線作業の車はトラックを改造したものでした。
レール走行用の車輪を持ち上げるとこれらの車は普通のトラックとして走ります。
レール走行時は、車輪(電車の車輪の直径の小さいようなもの)を下げ、
線路上では前輪は持ち上げて、後輪を線路に接触させて、
車のエンジンで走っていました。
3台一組で架線の張替えをしていました。
最初は古い架線に平行に新しい架線を設置し、
両端で引っ張りながら架線をつないでいました。
さすがに専門家だけあって、作業はとてもすばやかったです。
電車の車両は定期的に検査をします。
週に1回とか、3ヶ月に1回とかは目視検査をするそうです。
そして何年かに1度分解検査をするそうです。
分解検査の手順のなかで、電車の台車と車体を分離するのを実演していました。
工場に4台のジャッキが設置されています。
ここに車両を運び込み、4箇所から車体をゆっくりと持ち上げます。
多分、事前に接続部品やネジ等を外しているようで、
持ち上げると車体とだけが上に持ち上がります。
途中で、電気系統の配線を外して、人の背丈ほど持ち上げます。
その後台車を抜いて、仮台車を置いて、車体を下ろします。
何十トンもある車体なので、事故がおきたら大変だから、
慎重に、安全を確保しながら、作業が行われていました。
工場内ではクイズが行われていました。 (正解は、JavaScriptをONにしてクリックすると、ステータスバーで確認できます) 正解かどうかに関係なく参加者に京急のクリアフォルダを配っていました。
1.2100形の主電動機(モーター)1個の値段はいくらでしょうか。 ア)250万円 イ)500万円 ウ)1000万円 |
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2.集中冷暖房機1個の値段はいくらでしょうか。 ア) 45万円 イ)100万円 ウ)450万円 |
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3.交流CP(コンプレッサー:空気圧縮機)1個の重さはいくらでしょうか。 ア) 280kg イ)420kg ウ)1080kg |
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4.蓄電池1個のねだんはいくらでしょうか。 ア) 190万円 イ)290万円 ウ)390万円 |
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5.連結器1個の重さはいくらでしょうか。 ア)280kg イ)520kg ウ)740kg |
会場の一角に鉄道やバス関係の物品の販売コーナーがあります。 例年ここは鉄道マニアが列をなして、電車の部品(計器とか行き先表示とか)などの買い物をしています。 会場内には、路線図(電車のドアの上に設置している細長いの)を持った人がいっぱいいました。 昨年は電車のシートが売りに出されていましたが(代金より運送費のほうが高そうだった)、 今年はそこまで大物はなさそうでした。 一般向けのグッズ(鉄道チョロQとか、ミニカとか、携帯ストラップとか、電車の運転ソフトとか・・・)も いっぱい売っていました。 私は東急車輛の売ってるグッズが結構好きです(インターネットの電車市場でも売っています)。 前に東急車輛のシールを買って、自転車に貼って喜んでいたりします。 今年は2100系と何か古そうな電車のバッジ(各600円)とマウスパット(650円)を買ってしまいました。
京浜急行(http://www.keikyu.co.jp/)
Presented by Ishida So |