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車の状態

ここでは私の車について,運転していて思うこと,感じることを,私の視点でつらつらと書き並べてみます.


エンジン関係

 ・エンジンのパワー感

エンジン自体のパワーは,まぁまぁあると思う.高速道路進入時の加速など,なかなかである. ただ,4速ATゆえに2速→3速にアップした時のトルクの落ち込みが大きいのが残念である. その点を除けば,通常運転時は3000rpm以下でも十分な加速が得られている. あと,100km/h巡航時のエンジン回転が2700rpmくらいで,ちょっと高いような気がする. おかげで追い越し時の加速はよいのだが,もう少しハイギヤードの方が巡航燃費はよくなりそうだ. 以前,レンタカーで乗った90系マークII(エンジンは1G-FE?)は100km/hでも2200rpmくらいだったと思う. このあたりは,1JZ-GE車が1G-GZE車(スーパーチャージャー付き)の後継という位置づけであるため, スーパーチャージャーのトルク感に近づけるためにギヤ比が低く抑えられているのだと思われる. 燃費重視の1G-FE車の場合はギヤ比はかなりハイギヤードになっている.

 ・燃費

バブル期の車なので,燃費についてはそれほど期待できないのだが,ふだんの街乗りでは7km/Lほどである. 高速道路だけだと10.5km/Lくらいになることもある.なお,街乗りといっても滋賀県の田舎道が多いので,これはかなりよい値らしい. ふつうに都会を走っていると5km/Lくらいだと,ディーラーさんでは言っていた. あと,燃料タンク容量が65Lしかないので,2500ccの車にはちょっと容量不足ぎみかなと思う. (たしか,90系マークIIは70Lになったんじゃないかな?)

 ・騒音・振動

エンジン自体の音はかなり静かで,70km/h程度で巡航すると,ロードノイズにまぎれてエンジン音はほとんど気にならない. 叔父のJZA70スープラ(1JZ-GTE)は,1500rpmくらいでも結構,低音が響くと言っていたが,車自体の性格から, わざとエンジン音がよく聞こえるようにしてある可能性もあるので,あまり比較にならないかも. 基本的には3000rpmを越えないかぎりエンジンのうなりはあまり聞こえない.

振動については,1500rpm以上の通常走行時にはエンジンの振動はほとんど感じられないのであるが, 800rpm以下ではかなり強い不快な振動を生じる.これは車検の時にディーラーさんも気づいたらしく, かなり調べてくれたのだが原因不明だったという.このときヘッドライトをつけていると, ライトの明るさが明るくなったり暗くなったりするのがはっきりわかる.これはエンジン回転が不安定であるということだと思われ, またアイドリング時の排ガスが生ガスっぽく(単に暖機ができてないから?),マフラーの排気音を聞いていると, エンジン回転に同期して「ボッボッボッ」という音がする.叔父のJZA70では700rpmでもほとんど振動はないらしいので, どうも低回転時にミスファイヤしているのが原因なのだろうか.インジェクターのカプラを一つ一つ外してみると, 1番と4番のカプラは,外してもアイドル回転に変化がない.2番と6番は外すと明らかにエンジン不調になる. 3番と5番はスロットルボディが邪魔で手が届きにくいのでチェックしていないが,1番と4番気筒がおかしいのは間違いなさそうだ. そうするとまず考えられるのはアイドルスピードコントローラ,プラグ・プラグコードまわり, そしてミスファイヤとは関係ないもののエンジンマウントも10年経過して劣化が考えられる. とりあえずプラグ・プラグコードを全交換して,アイドルスピードコントローラのエア通路の清掃などをしてみようと思っている. エンジンマウントも,近いうちに交換したい.

プラグ・プラグコード・デスビキャップを交換したのだが, その後,ある程度の距離を走ってみたが,あまり何も変わってないような・・・. アイドリング時の振動も変化ないようである.またエンジンマウントも交換してみたところ,車内に伝わる振動は確かに減少したが, ボンネットを開けるとエンジンが踊っているような感じ.真空計をつけてみたが,無負荷アイドリング中の基準値が-500mmHg以上に対し, -430mmHg程度までしか上がらない.そこで,フューエルインジェクターの点検・清掃 (1番は新品に交換)をしてみたのだが,点検してもインジェクターには何の異常もなく,もちろん作業後も振動に変化はなし. あやしいひと仲間からはインマニガスケットからのエア吸い込みの可能性を指摘されていたため, インマニガスケットの交換も行ってみたが,ガスケットにエア吸い込みの所見はなく,やはり改善が見られなかった. また1JZ-GEの場合,燃料の噴射は3グループ噴射となっていて,失火が疑われる1番と4番のインジェクターは同時に噴射 (配線が共通)するようになっているのでECU側の問題も考えられたが,解体屋で拾ってきたECUに交換しても何も変化なかった

これはもうエンジンオーバーホールするしかないか,と思っていたところ,とある方より, 初期の1JZ-GEに時々見られるINバルブの摩耗によるバルブクリアランス不足が原因では,というアドバイスをいただき, さらにその方の御厚意により,趣味でオーバーホールしたシリンダーヘッドと交換しませんか, というありがたいお申し出までいただいたため,シリンダーヘッドの載せ替えを決意した. その判断の根拠としては,本当にミスファイヤしているなら,まず排ガス中のHC濃度で車検に通らないし, エンジンが暖まるより前に触媒過熱警告灯が点灯してしまうだろう,ということだった. というわけで,その方のところで一緒にシリンダーヘッド載せ替え作業を行ったところ, あの振動がうそのようにピタッと収まった.走らせてみたところでは,加速も少し良くなったようだし, 停止間際の振動がなくなってブレーキがコントロールしやすくなった.これが本来の状態なのだろう. この状態だと,アイドリング中,わずかに細かい振動を感じる.1G系のような2000cc直6エンジンと比較すると, 排気量が大きい分,少し振動が大きいらしいのだが,この程度なら十分,許容範囲内だと思うし, 無負荷Dレンジ(約700rpm)では感じられても,エアコンをつけてNレンジにしているとき(約800rpm)では, ほとんど感じられなくなる.真空計の指示値も,-480mmHgから-520mmHgくらいと,ほぼ基準値になった.

足回り・操舵関係

 ・ステアリング特性

これはフロントヘビーなFR車のお約束として,回頭性が少し悪く,コーナー出口でアクセルを踏むとややオーバーステアになる. 夏タイヤではあまり気にならないのだが,スタッドレスタイヤで走るとこの傾向が顕著になる.

 ・サスペンション

やはりハイオーナーカーということで,乗り心地はかなり柔らかめ.スープラ(これはタイヤが225/50R16. マークIIは195/65R15)と比べるのはよくないかもしれないが, やっぱりふわふわだという.まぁ,我が家のようにファミリーカー的な使い道ではこれでいいと思っている. いざとなれば,TEMSをSPORTモードにするという手もあるが,それでもまだまだ柔らかいらしい. スープラは,山中越えの路面に引いてある黄色い縞々(通称「かまぼこ」)を通ると車がはねまわるというが, マークIIではスタッドレスタイヤなんか履こうものなら,「ん?何かある?」というくらい,振動を感じない. 私個人としてはこっちのほうがいいや.そもそも必要以上にサスを固めるのは,タイヤとボディの結合が強くなるということで, 逆に言うとバネの緩衝効果をスポイルして等価的にバネ下重量を増加させることだと思うのだけど,どうだろう. コーナーでの外側の沈み込みが気になるのなら,ショックを硬くするんじゃなくて,スタビライザーを強くするべきだと思うのだが. そもそも普通のショックアブソーバーは,いくら硬くしたところでコーナーでの傾斜変化のようなゆっくりした動きには効果が少なく, 逆にゴツゴツ感を増すだけなんだし.

ボディ関係

 ・取り回し

この時代の車は,現代の車と比べると角張っているため,逆に四隅の見切りは非常によい. 基本的にボディが5ナンバーサイズであるため,少々,狭い道でも平気であるし,インパネやドアの上縁が低いため, 死角が少ないので運転していても安心感がある.前後のオーバーハングが長いため,狭い場所での取り回しは少し気を遣うが, クリアランスソナーがあるとまったく心配ない.

 ・デザイン

80系マークIIは,それ以前の角形のデザインから丸みを帯びたデザインに変わっていく過渡期の車であるため, 全体的にはそれ以前の角張った雰囲気を残しつつ,コーナーは少し丸くしてあるという形になっている. 私自身は保守的な人間のため,どちらかというと角張った車の方が好みである.90系マークII以後の車は丸すぎて,どうも好きになれない. またボディサイズが大きく,見切りが悪いため運転もしずらいように思われる.また,これ以後の車はエアロフォルムを強調しすぎるせいか, 以前は好きな人だけがつけていたようなフロントリップやサイドスカートが最初からついているようなデザインになっている. これはどうも胴体が太くて,動物にたとえると「牛」みたいである.それにくらべると80系マークIIの頃のデザインは胴体が細くて, これは「馬」のようである.「牛」と「馬」だとどっちが格好よく見えるかというと,・・・ねぇ.
でもって,部分ごとのデザインについて見ていきたい.
まずフロントであるが,現行マークIIなど最近のトヨタの上位車種は,フロントグリルが異様に強調された車が多いような気がする. 私としては80系マークIIやウィンダム程度の控えめな方がスマートで格好いいと思っている.ヘッドランプは, まだHIDやマルチリフレクタというものがなかった時代の設計なので,明るさはいまひとつだが,デザインとしてのまとまりはよいと思う. 前期型クレスタのように四灯式だとHID化も簡単なのだが・・・.バンパーまわりは特に3ナンバー車ではエアロフォルムを意識しているようだが, まだそれほどどぎつくなく,許容できる範囲である.
リアであるが,最近の車は大衆車でもリアコンビランプがキラキラ光るような形式になっているし, またトランクも荷物の積み下ろしに便利なように開口部が大きくとられているのが普通なので, それと比べるとやはり少し古さを感じさせてしまうところである.またバンパーも最近の車のようにボディと一体化してはいない. そのかわり,ぶつけられたときのダメージは少なくてすむかもしれない.

内装関係

 ・スピードメータ

マークIIのスピードメータは,上位車にはデジタルが採用されている.文字は大きめで,視認性はなかなかよい. 人によってはデジタルメータは瞬間的に速度が把握しにくいとして嫌われるようだが, 私個人としてはデジタルの方が正確に読みとれるので好んでいる.デジタルの利点としては,読みとり誤差がないことと, 実際にも誤差が小さいこと,そして20km/h以下でも正確な値が表示されるということがある. アナログメータは,読みとり誤差を考えて,安全運転のため実際より大きめの値を示すようになっているし, また時速10km/h以下ではほとんど役に立たないだろう(まぁ,その速度域ではスピードメータを見る必要がないとは思うが).

 ・エアコン

マークIIのグランデ以上では,エアコンのスイッチがスライドアウトパネルになっている.これはなかなか凝った作りでよいのだが, 実際には開けっ放しのことが多い.冷房時はAUTOでいいのだけど,暖房時はだいたい吹き出しパターンを自分で選びたいので, どうしてもこうなってしまう.このスライドアウトパネルもX80マークII・チェイサー・クレスタのみの装備であったらしい. 最近の車は液晶表示が普通だからね.でもこっちのように,インジケータがずらっと並んでいるのもなかなかいい眺めで格好いい. 温度計があったらもっとよかったんだけど(別に車内/車外温度計をつけましたが).

エアコンの吹き出し口のうち,センターコンソール頂上は,暖房時にもそこだけ冷風が出るようにできる. 頭がのぼせないようにということらしく,特にフロントデフォッガを使うときに効果的である. ただ,私のように眼鏡をかけている人は問題ないのだが,そうでない人は目が乾くという.何事も万能ではないようだ.

リアの足下にも吹き出し口がついている.さすがにセルシオやミニバンのように後席独立の温度調節がついているところまではいかないが. でも,後席なんて滅多に誰も乗らないんだけどなぁ.

特殊な装備

サイドウインドウワイパー

この世でX80系マークII三兄弟にしか存在しないと言われている装備.しかも装着車はごくわずかで, かなり希少価値の高い装備だという.X80系は日本車のサイドミラーがフェンダーミラーからドアミラーに移行した頃の車なので, 雨の日にフェンダーミラーだと普通のワイパーをかけていれば見えるが,ドアミラーだとサイドウインドウの水滴でミラーが見えなくなる, という意見に対する一つの回答だったのだろう.しかし実際にはサイドウインドウを撥水コートしてあれば, 走行風で水滴は飛んでいってしまうし,渋滞などの低速走行時にはそもそもサイドミラーを見る必要がほとんどないですからね. いちおう後期型では,いくらサイドワイパーがあってもミラーに水滴がついてちゃ見えない,という声に応えてか, 超音波雨滴除去ミラーが組み合わされているが,結局X90系以降には採用されず,X80系一代だけの装備となってしまった.

実際の使い勝手だが,どうも私の車の場合,払拭範囲が少し上過ぎるような感じがある.ワイパーが上がりきった時に, Aピラーに乗ってしまうのである.これはワイパーモーター内の,ワイパーが反転する位置を決めるための電極の位置がずれているのか, 摩耗により範囲が広がってしまったのかどうかはわからないのだが,とりあえずそういう状態になっている. なお,雨天時の渋滞など,サイドウインドウに水滴がついて見えにくい時には, サイドワイパーを作動させると確かにミラーはよく見えるようになる.超音波雨滴除去もあるので細かい水滴がくっついて大きくなり, あるいは霧化してミラー面の水滴もなくなるし,曇っている場合でもヒーターのおかげで曇りがとれる. そういう意味で,確かに効果はあるのだが,さてそれで運転中に恩恵があるかといえば,かなり???である. まぁ,あるに越したことはないが,使用に迫られるほどミラーが見えなくなることはあまりないような気がする. というわけで,やっぱりこれは「存在することに意味がある(実用的かどうかは関係ない)」装備なのだろう.

ちなみに,新車時のオプション価格は¥42,000で,そんなに高いものではなかったので, もっと装着車がいてもよかったと思うのだが・・・(後付けしようとすると,部品だけで15万円くらいかかるらしい. サイドミラーAssyごと交換になるのが高い原因).

クリアランスソナー

X80系にはバンパーの四隅に超音波センサーを取り付けられるようになっていた.クラウンなどの大型車の場合, 後方が見えにくいので,後ろのバンパーにだけ超音波センサーをつけているのはよく見かける (純正ディーラーオプションとして存在するし,社外品もある). またワンボックス車にもついているのをしばしば見かけるし,同時期のハイエースにはほぼ同じ形のセンサーがつけられている (現在の新型ミニバンでは,後方センサーはナビ連動のCCDカメラに取って代わられつつあるが). しかし基本的に5ナンバーボディのX80系で,四隅にセンサーをつける必要性があるのか,はなはだ疑問であり, 実際にもついている車はほとんど見かけない. というわけで,後方だけならともかく四隅にまでついているという仕様は,かなりレアなもののようである.

実際に使ってみると,後方に関してはたしかにバック時に壁までの距離がよくわかるので,まぁまぁ使える装備である. ただ前方はなくてもいいような・・・?信号待ちをしていると,横をバイクがすり抜けていくとピピピピ鳴ってうるさい. またトラックなどの大型車から出る音で誤作動することもある.まぁ,そういうわけで,これもかなり珍装備の部類になってしまうのだろう.

リヤ電動カーテン

同時期のクラウンやセルシオにも設定のあるこの装備,一部の人たちには好まれたのかもしれないが, あまり一般人がつける装備ではないような気がする.なぜ,この車についていたのかは謎であるが, ともかく通常は走行中は開けておくものである.たしかに駐車時には後方から車内が見えないのでプライバシーの点では効果があるが, 現代ではカーテンよりスモークガラスを使用するのが普通だろう.というわけで,これもかなり珍装備というべきもののようだ.
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