概要ドアカーテシランプとは,ドアの内側についている照明で,夜間にドアを開けた時の足元を照らす役割と, ドアが開いていることを後ろから来る車にアピールする役割がある.どこか一つでもドアが閉まっていなければ点灯する. 準備するもの正規には3Wの直管形のバルブを使用することになっているが,3Wは普通のカー用品店ではあまり売っていないので, 5Wのものでもよい(8Wや10Wでも取り付けられるが,しばらく使っているとレンズが焼けるらしい). あとマイナスドライバーや内装リムーバがあれば便利. 交換手順
結果いちおう規格では3Wということになっているのだが,普通のカー用品店だと, この形の高効率バルブは5W以上のものしか売っていない.そのため,この数年間,5Wの高効率バルブを使用していたが, 特にランプハウスが焼けたりするようなことは生じていない.以前にリヤライセンスランプでは, 同じ5Wなのにプラチナホワイトにしただけで灯具が熔けたことがあったが, これは夜間はずっと点灯したままとなるリヤライセンスランプに対し, ドアカーテシランプは乗り降りの際の短時間しか点灯しないためではないかと考えている. しかし,さすがに8Wとか10Wのバルブを使うと,しばらく使っているとレンズが焼けてきてしまうらしい. また,運転席側の方がドア開閉の頻度が高いためか,運転席側のバルブの方が寿命が短い傾向がある. |
概要LEDの特徴については,すでに別のページで述べているので, ここではあまり詳しくは書かないが,簡単に言うと通常の白熱電球に比べて「より白い(蒼白)・明るい・低消費電力・長寿命」 といった特徴がある.今回は「明るさ」と「白さ」(要するに見た目ということか)を目的として,この改造を行った. 設計まず,カーテシランプに関する配線図は,下のようになっている. このインテグレーションリレーとは,キー穴照明やキー抜き忘れウォーニングなどの機能を司るものだが, カーテシランプから見ると,単にカーテシスイッチの信号がそのままスルーして伝えられているように見える. LEDの数をいくつにするか,ということであるが,5Wの電球に対し,LED 6〜8個で同程度の明るさと思われるので, それより少し明るい12個にすることにした.スペース的にはまだ余裕があるので,もうちょっと増やすことも可能だろう. 図中のCについては,サイズ的に0.33μFの積層セラミックコンデンサを使用した(下の図では1μFになっているが・・・). カーテシランプユニットのランプハウス内側の,電球の入るスペースに収まる基盤サイズを計り, そこから配線パターンを決めると下のようになった(部品面から透視した図). なお,基盤は通常の2.54mmピッチのユニバーサル基盤を使用した.基盤の材質は,できるだけ白い紙エポキシ基盤を使った方が, 基盤表面での反射があって,ちょっと明るくなるような気がする. LEDの裏の配線が千鳥配置になっているのは,あとでLEDのリード線を曲げて光軸を下向きにし, 足元を重点的に照らすようにするためである.上の図の場合,図の左側が車の上方,図の右側が車の下方になっている. 製作まず,ランプハウスの電極を切断する.糸鋸を,ランプASSYの取り付け用の爪の隙間から通し, 半分くらいまで切り込みを入れ,あとは何回か折り曲げると,電極が折れてとれる. |
切断前 | 切断後 |
次に,基盤を上の図面のように切り抜く.角は少し削らないと,ランプハウス内側に引っかかってうまく入らないかもしれない. 切り抜いた基盤 基盤の形ができたら,先の配線パターン図の通りに部品を並べてハンダ付けしていく. なお,足元を重点的に照らすように,LEDの,車の下方(図の右側)になる面を少し削って, そちら側に光が散乱するようにした(しなくても十分に明るかったけど). 完成した基盤 LEDを,少し下方に向けてやる ハンダ付けが完了しても,このままでは三端子レギュレータが邪魔で,取り付けてもレンズ部がはまらない. そこで,三端子レギュレータの足を曲げて,裏側に,基盤と平行になるような形に配置する(下の写真参照). 力のいれ加減が少し難しいかもしれない.なお,78DL12Sはモールドパッケージなので,絶縁については心配ない.
ここまでできたら,走行中の振動やドア開閉時の衝撃から部品を保護することと, 酸化防止を兼ねて部品面とハンダ面をシリコンシーラントで埋めておく.この状態で,一晩,乾燥させる. なお,シリコンシーラントには色が何種類かあるが,今回の用途には「クリアー」がお勧めである. 次は,ランプハウスの電極と配線をつなぐ.最初,ランプハウスの電極にハンダ付けしようとしたのだが, 電極の面積が大きくて十分に加熱できないためか,あるいは金属の材質のためか,ハンダが全然,のらない. そうこうしているうちに,周囲の樹脂部分が熱で熔けてしまい,カプラ部分と電気的に導通しなくなってしまった. そこでハンダ付けはあきらめ,配線の被覆を長く剥いて電極に巻きつけ,接着剤で固める方法を採った. 念のため点灯テストをしたが,ちゃんと電気が通っているようだ.なお,LEDは極性があるので, プラスとマイナスを間違えないように配線すること.極性については下の写真を参照.
配線が済んだら,基盤をランプハウス内に固定する.今回はシリコンシーラントを山盛りして接着した. ただ,ちょっと詰めすぎたのか,少し重くなってしまったような気がする.周囲と三端子レギュレータ周辺だけでよかったかもしれない. これでシリコンシーラントが乾けば完成である.あとは透明カバーをはめて,車に取り付けるだけとなる. 結果点灯してみたところ,白いということもあって,見た目が非常に眩しい. 5Wのミラクルホワイトとも比較してみたが,断然,白くて明るかった.LEDが相手だと, 単独で見るとかなり青白いミラクルホワイトの5W球ですら電球色に見えてしまう.これで消費電力は1W強しかないのだから, バッテリーにも優しいし,ずっと点灯していてもほとんど熱くならず,なかなかすばらしい. ただし値段は,LEDが1個につき250円なので,左右合わせると部品代が約7000円になってしまう.それだけが難点だろうか. 左から,標準の3W電球,5Wの高効率球,LED. さて,今回,作成したランプであるが,このままでも十分に明るいのだけれど, このページを作るにあたって基盤のパターン図を見直すと,まだまだ使っていない領域が目についた. うまく配置すればLEDが20個は載りそうである.と思って考えてみたのが,下の回路. これだと相当,明るいと思うのだが,どなたか,作ってみられてはどうだろうか. ただし,費用は左右セットだと1万円を超えてしまうが・・・. |
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