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 南部(2) 戸倉・上山田温泉地区

■小石(恋し)の湯・小石(恋し)観音の湯 伝説
「信濃なる、ちく万の川のささ礼志も
         君之不みて者、玉と比ろ者舞」

(信濃の千曲川の小石でも、好きなあの人が踏んだと思われる小石ですから、美しい宝石と思って拾いましょう)の万葉集は戸倉・上山田を舞台に詠われたものと言われています
小石の湯(恋しの湯)伝説
戸倉村の「お政」と結婚を約束していた上山田村の「米吉」が江戸に修行に出掛けたが、予定を過ぎても戻ってきません。心配した「お政」は毎日智識寺の霊験あらたかな十一面観音様にお願いしました。  ある日、「お政」の夢枕に老人が現れ若者の無事を告げ、「信濃なる千曲の川のさざれ石も」という歌を知っているかな。」と尋ねました。「はい、存じております。万葉集の「(後歌)君し踏みてば玉と拾はむ」と答えました。老人は「この歌のように恋しいあの人が踏んだ千曲の赤い小石を百個拾えば帰ってこよう。」と言い去りました。
 観音様のお告げだと、「お政」はそれから毎日、河原で赤い小石を探し、九十九個になりました。最後の一個が見つかりません。村の人には馬鹿にされ、それでも恋する人の為探し続けました。7年目の冬の寒い朝、河原に立つと、湯気がたちのぼり温かい湯が流れ出していました。その湯で手足をあたためて足元を見ると百個目の小石がありました。
観音様のお告げどおり、「米吉」はその日、江戸で大工の技を身に付け戻って来ました。以来、このいで湯は「小石(恋し)の湯」と呼ばれ戸倉上山田温泉始まりとされています。  淺川かよ子著「更級埴科の民話」参照

■千曲川(信濃川) と戸倉上山田温泉

千曲川の両岸に温泉が湧き開湯100年の歴史を持つ
戸倉上山田温泉の薬効は、女性の美肌をつくることでも知られています。各ホテルの内湯ほか6ヶ所の外湯がありす。
泉質 : 単純硫黄泉・単純硫化水素泉・無色透明
泉温 : 25〜60度
効能 : 神経痛・リウマチ・肩こり・腰痛・糖尿病などによく効きます。

シーズンになると鮎吊が盛んな千曲川                  中央を流れる千曲川


■千曲川萬葉公園

この一帯は、昔から多くの文人墨客が訪れ、歌を詠み、小説など、多くの有名な作品を生みだした文芸の里。千曲川に沿って広がる萬葉公園には、古く万葉の時代から現代に至るまでの信濃を詠んだ27の歌碑が建っています。一茶や虚子をはじめとした代表的歌人の直筆が刻まれた歌碑などもある
志賀直哉の「豊年蟲」もこの町で書き上げたものです。

■大正ロマンの架け橋「大正橋」

戸倉地区と上山田地区を結ぶ大正橋は大正にかけられ老朽化され3年前に架け替えられ、大きくとられた歩道に何箇所か水鳥の楽園が観察できる用に休憩場所が設けられています。
又、小石の湯伝説に因んで小さな赤い石が左右の歩道に合計99個貼り付けられています。赤い石を探しながら渡るのも面白いです。後のひとつはご自身で幸せを探してください。
欄干には旧戸倉町と縁があった「竹久夢二」の湯町散策の美人画が飾られています。
  

■ 荒砥城址

戦国時代の連郭式山城、荒砥城を工法等までこだわって復元。 中世の東北信一帯を治めていた村上氏(自称村上天皇)の支族山田氏が築いた荒砥城址。上山田町の町名の由縁となっている。

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